熟期・収穫時期

早生のキャベツ品種一覧 全145種類

早生キャベツ 早生キャベツとは 早生キャベツとは、定植から収穫までの日数が比較的短い品種群を指す熟期区分です。キャベツの熟期は「極早生」「早生」「中生」「中晩生」「晩生」に大別され、早生品種は定植後おおむね60〜70日程度で収穫に至ります。

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早生について

早生キャベツ

早生キャベツとは

早生キャベツとは、定植から収穫までの日数が比較的短い品種群を指す熟期区分です。キャベツの熟期は「極早生」「早生」「中生」「中晩生」「晩生」に大別され、早生品種は定植後おおむね60〜70日程度で収穫に至ります。中生品種が70〜80日、晩生品種が80〜100日以上を要するのに対し、圃場の占有期間が短いことが大きな利点です。

キャベツは日本の野菜の中でも生産量・消費量ともにトップクラスの品目です。そのため品種のバリエーションが非常に豊富で、早生品種だけを見ても特性の異なる多数の品種が流通しています。早生品種は主に春どりと秋どりの作型で使われ、特に春系キャベツ(春玉)の主力品種群として重要な位置を占めています。

早生キャベツの多くは、球の形状がやや腰高で、葉質が柔らかい傾向があります。これは生育期間が短い中で結球を完了させる品種特性に起因しており、冬どり用の寒玉キャベツのような硬く締まった球とは異なる特徴を持っています。この葉質の柔らかさは、サラダや浅漬けなどの生食用途での評価が高く、春キャベツとしてのブランド価値にもつながっています。

この特性の魅力

早生キャベツの最大の魅力は、春の端境期にいち早く出荷できることによる経済的メリットです。冬キャベツの出荷が終了する3月末から、夏キャベツの出荷が本格化する6月までの期間は、市場価格が上昇しやすい時期です。早生品種を活用してこの高単価時期に出荷を合わせることで、収益の向上が期待できます。

圃場の回転率を高められることも重要なメリットです。キャベツは収穫後に残渣の処理や次作の準備が必要ですが、早生品種であれば中生・晩生品種よりも早く圃場を空けられます。後作にトウモロコシやエダマメなどの夏作物を組み込む場合、早生品種の収穫の早さが作付け計画全体の柔軟性を高めます。

ここからが実際の栽培で差がつくところです。早生品種は結球が早い分、収穫適期の幅が狭い傾向があります。適期を逃すと球が裂球したり、品質が急激に低下したりします。中生・晩生品種に比べて「在圃性」(圃場に置いておける期間)が短いため、労働力と出荷計画のバランスを考慮した作付け面積の設定が重要です。

さらに、早生品種は結球の充実度が中生品種と比較するとやや劣る場合があります。球の重量が軽めになったり、巻きがやや緩い傾向があったりするため、重量規格が厳しい出荷先への対応には品種選びの慎重さが求められます。

適した作型と地域

早生キャベツが最も力を発揮する作型は、春どり栽培です。10〜11月に播種・育苗し、年内または1月に定植して翌春3〜5月に収穫する体系が代表的です。この作型では早生品種の生育スピードが活きて、春先の高単価時期に出荷を合わせることができます。

秋どり栽培でも早生品種は活用されます。7〜8月に播種・育苗し、8〜9月に定植して10〜11月に収穫する作型です。この場合、初期生育期に高温ストレスがかかるため、耐暑性を兼ね備えた品種を選ぶことがポイントになります。

地域的には、関東以西の温暖地が春どり早生キャベツの主産地です。千葉県、神奈川県、愛知県などでは、温暖な気候を活かした春キャベツの生産が盛んです。冷涼地でも、トンネルやべたがけ資材を活用して早まき・早出しを狙う産地が増えています。

まず押さえておきたいのが、春どり栽培では冬越し期間の低温による抽苔リスクがあるという点です。キャベツは一定期間の低温に遭うと花芽分化が進み、春先の温度上昇とともに抽苔(花茎の伸長)が起こることがあります。早生品種は生育が早い分、結球完了前に抽苔するリスクは中生品種より低い傾向がありますが、品種の晩抽性も合わせて確認することが安全です。

栽培のポイント

早生キャベツの栽培管理は、短い生育期間の中で球の充実を最大限に図ることが基本方針です。

育苗では、本葉5〜6枚の健全な苗を育てることが重要です。育苗日数は30〜35日程度が目安で、徒長させず、がっしりした苗に仕上げます。春どり作型では冬を越すため、定植時の苗の大きさが適切であることが抽苔回避にも関わります。苗が大きすぎると低温感応しやすくなり、抽苔のリスクが高まるため、適正な苗サイズでの定植を心がけます。

定植後の活着促進は、早生品種では特に重要です。初期生育の遅れが結球不良に直結するため、定植直後の灌水と、マルチによる地温確保を徹底します。春どり栽培では、トンネル被覆との併用で初期の低温ストレスを軽減する方法が効果的です。

施肥は元肥重点型の設計が一般的です。早生品種は生育期間が短いため、速効性の肥料を元肥に使用し、追肥は結球開始前に1〜2回行います。追肥のタイミングが遅れると球の肥大に間に合わないことがあるため、生育ステージに合わせた適期の追肥が求められます。

収穫は、球の頭部を手で押さえて適度な硬さを確認し、球の底部がやや持ち上がった時期を目安とします。早生品種は在圃性が低いため、適期を逃さず順次収穫することが品質維持の要です。裂球が始まると急速に商品価値が低下するため、収穫作業の人員確保も計画に含める必要があります。

病害虫対策では、アブラナ科共通の害虫であるコナガ、アオムシ、ヨトウムシ類の防除が基本です。春どり栽培では、気温上昇とともに害虫の活動が活発になるため、定植時の防虫ネット被覆や適期の薬剤散布で被害を抑制します。

品種選びの注意点

早生キャベツの品種を選ぶ際は、作型に合った特性を持つ品種を見極めることが最も重要です。

春どり作型では、晩抽性(抽苔しにくさ)が品種選定の最優先事項です。冬越し期間の低温によって花芽分化が進行し、春先に抽苔してしまうと結球しないまま商品にならなくなります。晩抽性の高い品種を選ぶことが、春どり栽培の安定性を確保する基本条件です。

球の品質面では、結球の安定性と球の形状を確認します。早生品種の中には、気温の変動に敏感で結球が不安定になる品種もあります。地域の気象条件に合った品種を、試作を通じて見極めることが重要です。

意外と知られていないのですが、同じ早生品種でも定植時期によって球質がかなり変わることがあります。適温期間に結球が進む場合は柔らかい春キャベツらしい球質になりますが、低温期に結球すると葉がやや硬くなる傾向があります。出荷先が求める品質に合わせて、定植時期と品種の組み合わせを最適化することが実践的なアプローチです。

在圃性についても品種間の差を確認することが大切です。早生品種は全般的に在圃性が短い傾向がありますが、その中でも比較的在圃性に優れた品種を選ぶことで、収穫作業の負荷を軽減できます。

市場動向とこれから

春キャベツは季節の訪れを告げる野菜として消費者からの人気が高く、サラダ需要を中心に安定した引き合いがあります。近年は健康志向の高まりから生食用キャベツの需要が拡大しており、葉質の柔らかい早生品種への注目度は増しています。

業務用需要においても、カット野菜やサラダ商材としての需要が拡大しています。業務用では年間を通じた安定供給が求められますが、春先の端境期に早生品種で供給をつなぐことは、産地の供給力を高める重要な取り組みです。

産地によって事情が異なるので一概には言えませんが、春どり早生キャベツの産地間競争は年々激しくなっています。温暖地では出荷時期の前倒しが進み、より早い時期からの供給を可能にする品種や栽培技術の開発が進んでいます。

育種の面では、早生性・晩抽性・耐病性を高いレベルで兼ね備えた品種の開発が加速しています。萎黄病やバーティシリウム萎凋病への耐病性を持つ早生品種も増えており、産地での品種選択肢は広がりを見せています。また、加工・業務用に適した球の硬さと歩留まりを備えた早生品種のニーズも高まっており、用途に特化した品種開発の動きも見られます。

まとめ

早生キャベツは、定植から収穫まで60〜70日程度の短い生育期間を特徴とし、春どり・秋どりの作型で力を発揮する品種群です。春の端境期に高単価で出荷できる経済的メリットと、圃場回転率の向上が主な利点です。柔らかい葉質は生食用途で高い評価を得ています。

品種選びにあたっては、晩抽性・結球の安定性・在圃性を重点的に確認し、栽培する作型と販売先に適した品種を選定することが重要です。栽培面では、適正な苗サイズでの定植と初期生育の確保、適期の追肥と収穫が品質と収量を安定させる鍵となります。

145品種 表示中
錦姫

錦姫

有限会社フジミ・オフィス

夏場に強くコンパクトで美味しい早生キャベツ 特性 1)病気に強く、萎黄病・軟腐病に強く、黒腐病にも比較的強い早生品種。 2)夏蒔きの早生品種で、高温期に強く定植後約60日で収穫可能です。 3)球は濃緑色の甲高扁平で、重量は1.2kg〜1.5kgとなり、非常に食感と味が良い。 4)高温・乾燥に強い品種であり、生育旺盛で栽培しやすい。又、コンパクトで立ち気味に生育する為、密植栽培にも向いています。 栽培の要点 ●極端な遅蒔き、早蒔きをされると球のしまりが悪くなるため、適期を確認してください。 ●雑草駆除剤等、農薬を散布される場合は、認定薬剤を使用してください。 ●耐寒性が強くないため、冬場の作付けは注意してください。

ミニキャベ

ミニキャベ

トキタ種苗株式会社

おてごろサイズ (夏秋どり栽培) ■特性 球重500〜700gで収穫できる極早生小型種です。黒腐病、黒斑細菌病に強いです。葉色は濃緑、ボール形でよくしまります。 ■栽培上の注意 春の極端な早まきはとがり球になることがあります。 施肥は元肥主力で追肥は早めに施します。 病害虫防除は普通のキャベツに準じます。 ■播き時期 一般地・暖地では2〜3月まきか7月下旬〜8月中旬にまきます。冷涼地では3〜6月にまきます。 ■播種方法 春の極端な早まきはとがり球になることがあるので注意してください。 ■植え付け 畝間50〜55cm、株間25〜30cm。またはベッド(1m)に3条株間30cmに定植します。 ■土壌条件 2年程度は、アブラナ科の植物を植えていない場所に植えた方が良いようです。土壌酸度pHは6〜6.5が目安。肥沃で日当たり水はけ、水持ちの良い土壌が望ましいでしょう。 ■肥料 施肥は元肥主力で追肥は早めに施します。 病害虫防除は普通のキャベツに準じます。 ■収穫 玉の上部を押さえてみてしっかりしまったものから収穫します。 ■料理 サラダや炒め物、ロールキャベツがおいしい。使い切りサイズなので、調理しやすい。

富士早生キャベツ

富士早生キャベツ

株式会社トーホク

秋にタネまいて越冬させ、春にやわらかい新キャベツを楽しむ春どりの定番品種。耐寒性が強く、越冬率も高い作りやすい栽培特性。甘くジューシーで美味しキャベツです。

清月

清月

カネコ種苗株式会社

黒斑細菌病に強く、萎黄病抵抗性のボール型キャベツ 特性 ●播種後約85日で収穫可能な早生品種です。 ●玉が明緑色で丸く、1.3kg程にそろいます。 ●生育が旺盛で耐湿性が優れるので栽培しやすいです。 ●食味が良いので、生食や浅漬けに適します。 ●黒斑細菌病、黒腐病の耐病性に優れ、萎黄病にAタイプ抵抗性があります。 栽培要点 ●黒腐病や黒斑細菌病の発生を抑えるため、強雨の後は予防的に薬剤散布を行ってください。 ●雨が多い時期の栽培では、やや高畝にすると湿害を防げるので生育が安定します。

ユニコーン

ユニコーン

カネコ種苗株式会社

作りやすくておいしい!極早生とんがりキャベツ 特性 ●播種後約80日で収穫できる尖った形状が特徴の極早生品種です。 ●球重は800g〜1kg程の食べきりサイズです。 ●葉質は柔らかく多汁で、食味が良いので生食に向きます。 ●草勢がおとなしいので、防虫ネットのトンネルや雨よけハウスでの栽培がしやすいです。 ●萎黄病Aタイプ抵抗性があります。

来陽

来陽

株式会社サカタのタネ

「金系201号」より早生、多収の春どり専用品種 ■特性 ● 秋まき春どり専用品種で「金系201号」より5〜7日程度早く収穫できる。 ● 暖冬で生育が進み過ぎてもチャボ玉になりにくく、安定して非常に多収である。 ● 「金系201号」に準じて栽培するが、早生であるため結球後の裂球や腐れの進行が早いので、労力に見合った作付計画を立てる。 ■要点 「金系201号」に準じて栽培しますが、早生であるため結球後の裂球や腐れの進行が早いので、労力に見合った作付面積を考え、「金系201号」と組み合わせて長期間良品質球を出荷できるようにするとよい。

ゆずな

ゆずな

トヨタネ株式会社

(春系) 早生性に優れ、玉の揃いが良い年内どり春系品種 品種特性 ■特長 ・萎黄病抵抗性品種(Aタイプ)。 ・早生性があり、球の揃いが良い年内どり早生品種。 ・黒腐病に強く、栽培が容易。 ・草姿は半立性で外葉は濃緑で大きく馬力がある。 ・形状は甲高扁円球、形状安定性に優れる。 ・球色は鮮濃緑でアントシアン色素の発生も少ない。 ■栽培のポイント ・肥培管理は冬どりサワー系栽培に準じた管理を行うが、収穫まで短い品種であるので肥培管理は元肥をやや多めに施す。 ・菌核病には比較的強い品種であるが、一般的な防除を行う。

はつ夏

はつ夏

トヨタネ株式会社

(初夏どり) 寒玉に近い外観を持った早生品種 品種特性 ■栽培のポイント ・秋蒔き栽培では、年明けから春の追肥を早めに施し、球の充実をはかる。 ・裁植本数は、10a当たり5000~5500株を標準とする。 ・極端な早蒔きや早植えをすると、抽苔をするので注意する。 ・早どりすると球面にしわが残るので注意する。

みかしほ甘藍

みかしほ甘藍

山陽種苗株式会社

玉揃い良く、良質でやわらか!! 食味の良い早生キャベツ ■特性 ・草姿は開性で球揃いが良く、定植後65日位で1.5kg前後になる早生タイプのキャベツ。 ・球形は、扁平球となり、玉揃いよい。 ・外葉はコンパクトで、密植栽培に向く。 ・一般地では3月と7月中旬~8月上旬播きに適する。 ■栽培のポイント ・耐寒性があまりないので、適期まき、適期収穫に努める。 ・春の早播きは、球状が甲高になる為注意する。 ・草勢が強いので元肥の量を従来よりも少なくする。

とんがりキャベツ サク太郎

とんがりキャベツ サク太郎

松永種苗株式会社

■品種特性 ● 結球部先端が尖り、球形が円錐形になるタケノコ型キャベツです。 ● 夏まき、春まき栽培が可能で、草勢が強く作りやすい品種です。 ● 夏まき栽培では定植後70日前後で、春まき栽培では定植後55日前後で0.8〜1.2kgになる早生品種です。 ● 葉はやわらかくサクサクした食感で、甘みが非常に強いため生食に適しています。 ■栽培のポイント ● 低温期の結球肥大性は劣るので、夏まき栽培では、は種・定植が遅れないように注意して下さい。 ● 定植後の初期生育をスムーズに行い、結球始めの株の充実をはかり結球不良を防いで下さい。 ● 葉質がやわらかいので、高畝にして排水性をよくし、栽植距離をやや広めにして通気性を確保して病害の予防に努めて下さい。栽植距離の目安は、株間35cm×条間50cmです。

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