病害耐性

べと病耐性のネギ品種一覧 全15種類

べと病耐性ネギ べと病とは べと病は、卵菌類(Peronospora destructor)によって引き起こされるネギの重要病害です。卵菌類は一般的な糸状菌(カビ)とは分類学上異なるグループに属しますが、防除の考え方はカビ病に準じた対策が基

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べと病耐性について

べと病耐性ネギ

べと病とは

べと病は、卵菌類(Peronospora destructor)によって引き起こされるネギの重要病害です。卵菌類は一般的な糸状菌(カビ)とは分類学上異なるグループに属しますが、防除の考え方はカビ病に準じた対策が基本となります。

主な症状としては、葉身に楕円形〜紡錘形の淡黄色〜黄緑色の病斑が現れます。多湿条件下では、病斑の表面に灰白色〜灰紫色のカビ状の胞子層が形成されます。この胞子層がべとべとした外観を呈することが、病名の由来とされています。

感染が進行すると、病斑が拡大して葉全体が黄変・枯死し、光合成能力が著しく低下します。ネギの場合、葉身が直接の商品部位であるため、病斑の発生は商品価値に直結します。白ネギ(根深ネギ)では軟白部の充実不良につながり、青ネギ(葉ネギ)では見た目の品質低下が出荷の可否を左右します。

べと病は冷涼・多湿な条件で発生しやすく、春先の低温多湿期や秋雨の時期に被害が拡大する傾向があります。特に、4〜6月と9〜11月の発生が多く報告されています。露地栽培が主体のネギ産地にとって、気象条件に左右されやすい代表的な病害です。

べと病耐性の区分

ネギにおけるべと病耐性は、品種によって程度が異なります。種苗メーカーの品種カタログでは、「べと病に強い」「べと病耐病性」などの表記で耐性の有無が示されていますが、トマトのTYLCV耐病性のようにHR・IRの国際基準で明確に区分されているケースは多くありません。

品種選びで見落としがちなのが、この耐病性表記の幅です。「べと病に強い」と記載されていても、完全に発病しないわけではなく、発病の程度が軽減される(発病率が低い、病斑の拡大が遅い)という意味で使われていることが一般的です。耐病性の強さは品種ごとに異なり、同じ「耐病性あり」の表記でも実際の効果には差があります。

ネギのべと病菌については、レース(系統)の分化に関する知見が蓄積されつつありますが、トマトの萎凋病のように明確なレース区分が確立されている段階には至っていません。このため、ある産地で高い耐病性を示した品種が、別の産地では十分な効果を発揮しないケースもあり得ます。

意外と知られていないのですが、ネギのべと病菌は全身感染型の感染形態をとることがあります。種子伝染や苗の段階での感染により、植物体内に菌が潜伏し、条件が整った時に発病するパターンです。この場合、外見上は健全に見える苗からも発病が起こるため、育苗段階での管理が重要になります。

歴史と豆知識

ネギのべと病は、国内のネギ産地で古くから発生が報告されている病害です。特に関東地方のネギ産地では、春先と秋に発生が多く、経済的な被害が大きい病害として認識されてきました。

日本におけるネギ育種では、従来は白ネギの軟白性(白い部分の長さと品質)、葉色、耐寒性、分げつ性などが主要な選抜基準でした。べと病耐性が品種改良の重要な育種目標として注目されるようになったのは、連作や気候変動の影響でべと病の発生頻度が高まった比較的近年のことです。

近年の品種開発では、べと病耐性と商品性(軟白の品質、外観、食味)を両立した品種が複数登場しています。かつては「耐病性品種は品質が劣る」という印象もありましたが、育種技術の進歩により、耐病性と高い商品性を兼ね備えた品種が増えてきています。

豆知識として、べと病菌は風雨によって胞子が飛散し、広範囲に感染が拡大することが知られています。隣接する圃場からの飛散感染もあるため、地域全体での防除対策が重要です。また、べと病菌の卵胞子は土壌中や被害残渣中で越冬し、翌年の第一次感染源となります。罹病した葉の残渣を圃場に残さないことが予防策の一つです。

べと病耐性の限界と注意点

べと病耐性品種を導入しても、それだけで完全にべと病を防げるわけではありません。以下の点に注意が必要です。

環境条件による発病リスクの変動が大きい病害です。冷涼・多湿条件が長期間続く年は、耐病性品種であっても発病することがあります。特に、梅雨時期に低温が続く年や、秋雨が長引く年は注意が必要です。

ここからが実際の栽培で差がつくところです。べと病は全身感染型の感染形態をとる場合があるため、耐病性品種であっても育苗段階での感染管理が甘いと、本圃に菌を持ち込むリスクがあります。健全な苗の確保が、耐病性品種の効果を最大限に発揮するための前提条件です。

連作による圃場内の菌密度の上昇も見逃せないポイントです。ネギの連作圃場では、べと病菌の卵胞子が土壌中に蓄積され、耐病性品種であっても発病リスクが高まることがあります。

また、べと病耐性品種に安心して他の病害(さび病、黒斑病、軟腐病など)への注意を怠ると、別の病害が深刻化するケースがあります。べと病耐性品種の導入はあくまで総合防除の一要素として位置づけ、圃場全体の病害管理を見直すことが大切です。

防除のポイント

べと病の防除は、耐病性品種の利用を軸に、耕種的防除・化学的防除を組み合わせて行います。

耕種的防除として最も基本的なのは、健全な苗の確保です。育苗期間中にべと病に感染した苗は、本圃で発病源となるため、育苗環境の温湿度管理と、育苗期の薬剤防除を徹底することが重要です。セル育苗の場合は、過密な苗立ちを避け、通風性を確保します。

圃場の排水管理も重要な防除手段です。べと病菌は多湿条件で胞子の飛散・感染が活発になるため、圃場の排水性を高めることが発病リスクの低減につながります。暗渠排水の整備や、畝間の排水路の確保が有効です。

輪作の実施も効果的です。ネギの連作を避け、ネギ属以外の作物と2〜3年以上の間隔でローテーションを組むことで、土壌中のべと病菌密度を低下させることが期待できます。

被害残渣の適切な処理も見逃せません。収穫後のネギ残渣をそのまま圃場にすき込むと、べと病菌の卵胞子が翌年の感染源となります。罹病した残渣は圃場外に搬出するか、十分に分解させてからすき込むことが望ましいです。

化学的防除については、ネギに登録のある殺菌剤を発生初期に散布することが効果的です。予防散布が基本であり、発病後の治療効果は限定的です。散布タイミングは、べと病が発生しやすい時期(春先の低温多湿期、秋雨の時期)の前に予防散布を開始します。

※農薬の使用にあたっては、必ず最新の農薬登録情報を確認し、ラベルの記載内容に従ってください。

現場の声

ネギ産地では、べと病対策に関してさまざまな実践事例が蓄積されています。

春まき栽培でべと病の被害が恒常化していた産地では、耐病性品種への切り替えと育苗管理の徹底を併せて実施したところ、被害面積が大幅に減少したという報告があります。品種の耐病性と育苗段階での感染予防が相乗効果を発揮した好例です。

連作圃場でべと病が多発していたケースでは、輪作体系を見直すとともに、被害残渣の除去を徹底したことで、翌年の初期感染が顕著に減少した事例も報告されています。土壌中の感染源を減らすことが、耐病性品種の効果を高めることにつながった事例です。

産地によって事情が異なるので一概には言えませんが、ネギのべと病対策においては、「耐病性品種の導入」「健全苗の確保」「排水改善」「輪作」「適期の薬剤防除」の5つの要素を組み合わせた総合防除が、産地で共有されている基本的な考え方です。どれか一つだけでは十分ではなく、複数の対策を組み合わせることで防除効果が高まります。

まとめ

べと病は、冷涼・多湿条件で発生するネギの重要病害であり、葉身の品質低下を通じて商品価値に大きな影響を及ぼします。耐病性品種の導入は有効な対策の一つですが、耐病性の程度は品種によって異なり、環境条件や全身感染のリスクによって効果が変動する可能性があります。

品種選びにあたっては、べと病耐性の表記を確認するとともに、育苗段階での感染管理の徹底が耐病性品種の効果を最大限に引き出す鍵です。排水管理、輪作、被害残渣の処理、適期の薬剤防除を組み合わせた総合的な防除体系を構築することで、安定したネギ生産につなげることができます。

15品種 掲載中
ホワイトソード

ホワイトソード

タキイ種苗株式会社

安定した伸びと太り! そろい性にすぐれ秀品率のよい一本ネギ! ■特長 ・低温伸長性にすぐれ、太りとそろいがよく、秀品率が高い合黒系一本ネギ。 ・首部の形状やしまりがよく、ばらけにくい。 ・べと病やさび病に比較的強い。 ・濃緑葉で軟白部のテリが美しく、肉質が緻密。 ・クズの発生が少なく、皮むきしやすいため出荷調製作業が容易。 ■栽培の要点 ・水はけのよい畑作りに努める。 ・低温伸長性にすぐれるため適期収穫を心掛け、とり遅れにならないよう注意する。また、土寄せは夏場まで極力控える。 ・秋口からの生育旺盛な時期にあわせて追肥主体で栽培し、土寄せは生葉数4〜5枚確保しながら実施する。

ホワイトタイガー

ホワイトタイガー

タキイ種苗株式会社

病気に強く作りやすい! 良質合柄多収種! ■特長 ・べと病、赤さび病などに対して比較的強く、肥大性にすぐれる合柄系一本ネギ。 ・冷涼地の9〜10月どりが最適で、中間地の年内どりにも適する。 ・肉質は緻密で、苦みや辛みが少なく食味上々。 ・軟白部の色つやにすぐれる。 ・草姿は濃緑・立性で、首しまりがよい。葉折れも少なく、土寄せなど管理作業も容易。 ■栽培の要点 ・極端な肥効は良質性を損なう要因となるほか、分けつや病害を助長するので、持続的な肥効を心掛ける。そのためには、こまめな追肥または有機質系や緩効性肥料などで対応するのが望ましい。 ・1回目の土寄せは、太りを十分に確保してから行うことが望ましい。夏場の高温時の土寄せは、ネギに悪影響をおよぼすため控える。

一翠太

一翠太

カネコ種苗株式会社

肥大・伸長性に優れ、早どりが可能な合黒系F₁品種。食味も格別! 特性 ●冷涼地8~1月収穫、中間地・暖地10~12月収穫に適する合黒系F₁品種です。 ●草姿はやや開きますが、葉は比較的短く太葉で、葉折れが少ない品種です。 ●草勢が強く、軟白部の肥大性・伸長性に優れ、早どり適性が高い品種です。 ●べと病等の茎葉病害に強く、作りやすい品種です。 ●食味性に極めて優れ、差別化商品としても好適な品種です。 栽培要点 ●肥大性・伸長性に優れるので、適期収穫に努めます。 ●生育が旺盛なので、多肥栽培ではやや襟しまりが緩くなります。肥料は10aあたり窒素成分で20kg以下とします。 ●抽苔性は中程度なので極端な早まきに注意します。

夏一心(なついっしん)

夏一心(なついっしん)

渡辺農事株式会社

ナンプ病に強く、気温上昇期の肥大性に優れる一代交配種 ■特性 ・耐暑性・耐病性に優れる早太りの合黒系一本太葱。 ・止め土後の伸び上がりが少ないため、在圃性が高く、収穫作業にゆとりがもてる。 ・9〜11月まきの夏どり、12〜2月まきの夏秋どり栽培に最適。 ・草姿は立性、葉長は中程度で葉折れしにくいため管理作業が容易。 ・草勢旺盛でナンプ病に強く、赤サビ・黒斑・ベト病の発生も少ない。 ■栽培のポイント ・晩抽系品種ではありません。秋の早蒔きをする際は温度管理に注意が必要です。 ・高温期の過度の土寄せは生育を遅らせ、病害発生を促します。特に梅雨明け後の止め土は加減して下さい。

夏扇3号

夏扇3号

株式会社サカタのタネ

そろい抜群、秀品率の高い黒柄系一本ネギ ■特性 1. 夏秋および秋冬どりに適する適応作型の広い黒柄系一本ネギ。 2. 「夏扇4号」より生育が大人しく、在圃性がある中早生品種。 3. 草勢強く、立性で葉折れが少なく、機械管理作業が容易な多収品種。 4. 耐暑性、耐寒性があり、べと病、さび病、黒斑病には比較的強い。 ■要点 ・秋まき栽培では、早まきすると抽苔が多く発生することがあるので、その地域の適期播種を心がけます。 ・チェーンポットやセル育苗では、スムーズな活着と、定植直後の病害虫防除に努めます。

夏扇4号

夏扇4号

株式会社サカタのタネ

そろい抜群、安定多収、早太りする黒柄系一本ネギ ■特性 1. 太りがよく、密植が可能で、低温伸長性のある黒柄系一本ネギ。 2. 夏秋および秋冬どりに適し、土質を選ばず、適応作型が広く、作柄が安定する多収品種。 3. 草勢強く、立性で葉折れが少なく、機械管理作業が容易。 4. 太さは商品価値の高いL〜2Lでそろうため、秀品率が高く、収穫調整作業が容易。 5. 耐暑性、耐寒性があり、べと病、さび病、黒斑病には比較的強い。 ■要点 ・ 苗作りは良品多収の第一歩です。肥料切れや老化苗にならないように注意し、良苗を適期に定植するように心がけます。 ・ 定植後は灌水を行い、スムーズな活着を促すとともに、病害虫防除に努めます。

夏扇パワー

夏扇パワー

株式会社サカタのタネ

早生多収、太りが自慢の黒柄系一本ネギ ■特性 1. 夏秋および秋冬どりに適する適応作型の広い黒柄系一本ネギです。 2. 太りが非常によく、従来の黒柄系よりは低温伸長性のある多収品種です。「夏扇4号」よりも太りに優れますが、首部の締まりは従来の夏扇系品種よりも緩めになります。 3. 厳寒期でも葉が枯れ込みにくく、在圃性にも優れます。 4. 草勢は従来の夏扇系品種よりも強めとなりますが、立性で葉折れが少なく、機械作業の適応性が高いです。 5. 太さは商品価値の高いL~2Lでそろうため、秀品率が高く、収穫調整作業が容易になります。 6. 根の張りがよく耐暑性、耐寒性があり、べと病、さび病、黒斑病には比較的強いです。 7. 苗のそろいや定植後の生育がよいため、露地育苗のほか、チェーンポットやセル育苗での栽培でとくに能力を発揮します。 ■適応性 本品種は夏どり~厳寒期どりまでと作型適応性が広いですが、温暖地では特に年明けどりで能力を発揮します。年明けどりでは、収穫遅れによる葉の枯れ、首割れなどの発生が少なく在圃性に優れるため、安定した出荷が可能です。また、高冷涼地では、早生性を生かした7~8月からの収穫が可能です。 ■肥培管理 定植1カ月前に苦土石灰や堆肥を施し、深く耕うんしておきます。施肥量は10a当たり窒素20~30kg、リン酸20~25kg、カリ20~25kgを標準とします。元肥:追肥は2:8あるいは3:7の割合で施します。追肥は土寄せごとに5~6回に分けて施し、収穫時まで肥切れをしないように注意します。 ■育苗・育苗管理 264穴チェーンポットでは、10a当たり70~80枚必要で、1穴当たり2粒まきおよび2.5粒まき(2粒3粒交互まき)を標準としますが、早出しを狙う場合は2粒まきにします。苗床育苗を行うときは、必ず土壌病害に汚染されていない圃場を選定し、リン酸をやや多めに施し、硬く締まった苗を作るように心がけます。 ■定植および定植後の管理 秋冬どりでは、高温期に湿害などの影響を受けやすいため、とくに排水性のよい圃場を選びます。栽植密度は、畝幅90~100cm、溝の深さ15~20cm、株間2.0~2.5cmで定植します。定植後、乾燥すると生育が遅延し、病害の影響を受けやすくなりますので、乾燥時には散水などを行いスムーズな活着を促します。 ■土寄せ 土寄せは一度にたくさん行わず、追肥と兼ねて4~5回に分けて行います。高温期は生育停滞期なので、なるべく土を動かさないようにし、生育不良にならない程度の肥効にとどめます。軟白に要する日数は、7~9月どりで15~20日、10月どりで30日、11月どりは40日、12月どり以降は50日以上が必要です。最終土寄せは出荷目標日に合わせて行います。 ■病害虫防除 生育初期の病害虫による被害は致命的となるため、早期防除を徹底します。また、高温期は白絹病、萎凋病、軟腐病が発生しやすいため、排水対策に努めると同時に、病害発生前に、それぞれに応じた薬剤を用いて株元散布すると効果的に防除ができます。 ■収穫 とくに太りのよい品種のため、太り過ぎないように適期収穫を心がけます。

夏柱

夏柱

ヴィルモランみかど株式会社

高温伸長性・肥大性に優れた夏秋一本太ネギ ■品種の特性 1. 高温伸長性があり、肥大性に優れ、収量性が高い。 2. 葉色濃く、葉の病気(さび病、べと病、葉枯病等)に強い。 3. 高温乾燥に強く、夏場の残存率が高い。 4. 葉の内部の水分(ノロ、ヌル)が比較的少ない。 ■栽培のポイント 1. 排水の良い圃場を推奨。 2. 根が強く吸肥力も強いので、少肥(少窒素)栽培が可能。 3. やや葉が伸びやすい傾向があり、風の強いところでは葉折れに注意する。

夏洲一本太葱

夏洲一本太葱

中原採種場株式会社

首じまり良く、耐暑性強い夏秋ねぎ!! ■特性 ・首部は衿揃いと締り良く、分けつの少ない光沢のある黒柄系一本太葱で、肉質柔かく美味で市場性も高い。 ・軟白部の長さ40cm、太さ2.5cmで、密植ではやや細目となる。 ・夏葱として必要な耐暑性強く、耐病性(ベト病、黒斑病、サビ病)も連作で病害虫多発のところにて選抜しているので強い方である。

日本海

日本海

北越農事株式会社

耐寒性、肥大性に優れた黒柄系一本太ねぎで、春まき秋冬どり・秋まき夏どりともに適する。 葉は立性で折れが少なく、収量性が高い。 ベト病・サビ病に強い。

根深一本太ねぎ 白扇(はくせん)

根深一本太ねぎ 白扇(はくせん)

株式会社トーホク

べと病やさび病などの病害によく耐え、太りよく収量のあがる早生品種。草姿立性で葉折れしにくく、作業性にも優れて作りやすい。肉質ち密でみずみずしく食味は極めて良い。

清輝(きよてる)

清輝(きよてる)

渡辺農事株式会社

濃緑で在圃性に優れる春~初夏どりに適する極晩抽性一本太ネギ ■特性 ・極晩抽性の春~初夏どりのF1合黒系一本太ネギ ・葉は濃緑で葉先枯れの発生が少なく、べと病・さび病の病害に強い。 ・草姿は立性で葉は丈夫で折れにくく、作業性が良い。 ・首部の締まりが良く、葉鞘部の光沢が強い。 ・伸び上がりはゆっくりしており、収穫遅れによる棒ネギの発生が少ない。 ■栽培のポイント ・極晩抽性品種だが、極端な早まきは、地力や環境条件の影響を受け、抽苔する危険があるため播種適期を守る。 ・トンネル換気は気温上昇とともに徐々に行い、最初の中耕・土寄せ前後には殺菌剤の散布を行う。

秀逸(しゅういつ)

秀逸(しゅういつ)

株式会社武蔵野種苗園

<html>作型適応幅が広く、品質の優れたF1品種 特性 ●耐暑、耐寒性があり、揃い良く管理作業がしやすいF<sub>1</sub>品種。 ●葉は濃緑で立性、葉折れが少なく、生育旺盛で太りも早い。 ●葉鞘部は、首部のしまり、揃いが良く、秀品率が高い。 ●軟白部は、光沢があり純白でしまり、食味ともに良い。 ●さび病、べと病、黒斑病等に強い。 栽培のポイント ●初期生育がややゆっくりしているので、元肥を多く施用し順調に生育させる。 ●夏どり栽培では葉鞘部の伸長性が良いので、適期収穫を心がける。</html>

美白2号

美白2号

渡辺農事株式会社

揃い良い 在圃性高い 品質安定 ■特性 ・耐暑性に優れた黒柄系一本太ネギで軟白部、首部の締まりが良く、在圃性があり、品質が安定している。 ・9~11月まきの夏どり、12~1月まきの夏秋どり、2~4月まきの秋冬どりなど幅広い作型に適応する。 ・草姿は立性で、葉長は中程度で葉折れにしくく、管理作業がしやすい。 ・草勢旺盛で、赤さび病、黒斑病、べと病などの発生が少なく、作りやすい。

雷帝下仁田

雷帝下仁田

株式会社サカタのタネ

食味のよい、下仁田ネギから選抜した優良品種 ■特性 1. 群馬県の下仁田町馬山地方で、江戸時代より殿様への献上ネギとして作られている下仁田系のなかから、選抜淘汰し育成した品種です。煮物、鍋物として甘みがあり、とろけるような舌ざわりで下仁田ネギ独特の風味をもっています。 2. 軟白部は18~25㎝、純白でとくに太く、分けつなくそろいがよいです。葉は濃緑で太く短く葉数は少なく、やや扇状に広がります。葉肉は厚みがありやわらかいです。 3. 他の下仁田系に比べて、さび病、べと病に強く高温期でも栽培しやすいです。 ■適応性 乾燥には強いですが、過湿には弱いので保水力のある、排水のよい有機物の多く入った重粘土質の土壌を好みます。このような土であれば味もよく、良品質のものが収穫できます。軟白部が短いですので比較的耕土の浅いところにも適応します。水はけのわるい軽砂土は避けます。なお暖地の栽培では多少味が落ちます。 ■肥培管理 定植1カ月前に、10a当たり苦土石灰100~120㎏と堆肥2,000㎏を施し、深く施しておきます。肥料は成分で窒素40㎏、リン酸50㎏、カリ40㎏を標準として、定植時に2/3の量を施し、残りを2回に分けて追肥とします。 ■播種と育苗と定植 一般に秋まきとし、9月20日~10月中旬が播種適期となります。播種前に1a当たり苦土石灰6kg、溶リン6kg、堆肥40kgを施して苗床を作ります。窒素肥料は苗床の肥沃度に応じて0~7㎏の範囲で加減します。苗床は普通のネギと同じくスジまきか、120㎝のベッドに薄くバラまきする。一般には寒さに強いのでそのまま越冬させますが、乾燥地や厳寒地ではもみ殻を敷くか、寒冷紗を直接かけて防寒します。 4月上旬~下旬にかけて密植の害が出ないうちに、畝幅40㎝、株間4~5㎝の間隔に仮植を行います。できるだけよい苗を作ることが大切です。 7月上旬~8月上旬にかけて、畝幅75㎝、株間10~12㎝に定植します。 ■土寄せ 根深系のネギと異なり過度の土寄せは品質を損なうので避け、出荷70~60日くらい前に一度行う程度でよいです。中耕は根張りをよくするために2~3回は行います。なお春まき秋どり栽培もありますが、乾燥害とウイルス病の発生に注意します。 ■収穫 煮物用に優れた品質の品種で、うまいネギとして市場人気が高く、贈答用などの特殊需要が多いので、12月はじめより12月下旬までに収穫し、箱詰にして出荷したいです。収穫後は風通しのよい乾燥した半日陰の軒下のような場所に保存すれば味を損なわずに2~3カ月は日持ちします。一本太ネギ系のように根を埋めると味が変わり、長持ちしません。

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