栽培環境・条件

耐寒性のニンジン品種一覧 全38種類

耐寒性ニンジン 耐寒性ニンジンとは 耐寒性ニンジンとは、冬季の低温環境下でも根の品質を維持し、凍害や品質劣化のリスクが低いニンジン品種の総称です。ニンジンは比較的寒さに強い作物ですが、品種によって耐寒性の程度には差があり、厳寒期の露地栽培や

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耐寒性について

耐寒性ニンジン

耐寒性ニンジンとは

耐寒性ニンジンとは、冬季の低温環境下でも根の品質を維持し、凍害や品質劣化のリスクが低いニンジン品種の総称です。ニンジンは比較的寒さに強い作物ですが、品種によって耐寒性の程度には差があり、厳寒期の露地栽培や越冬栽培では品種選びが収量と品質に直結します。

ニンジンの耐寒性が問われる場面は大きく2つあります。1つ目は、秋まきニンジンを冬季まで圃場に置いて必要に応じて収穫する「越冬どり」の作型です。2つ目は、寒冷地で秋どりニンジンの収穫が遅れた場合に、低温による品質劣化をどこまで抑えられるかという場面です。

まず押さえておきたいのが、ニンジンの低温障害のメカニズムです。ニンジンの根は水分含量が高く、凍結すると細胞が破壊されてしまいます。解凍後に根が軟化・変色し、商品価値が失われます。耐寒性の高い品種は、低温下でも細胞内の糖やアミノ酸の蓄積が多く、凍結点の低下(いわゆる不凍液効果)によって凍害を回避しやすい特性を持っています。

この特性の魅力(メリット)

耐寒性ニンジンの最大の魅力は、冬季の在圃期間を延長できることです。収穫適期の幅が広がることで、市場の需要に合わせた計画的な出荷が可能になります。秋に一気に収穫して貯蔵する方法と比較して、圃場での「生きた貯蔵」は根の鮮度を保ちやすいという利点があります。

経営面では、冬季出荷による収入の確保が大きなメリットです。ニンジンは冬季も安定した需要がある品目であり、特に年末から翌春にかけては市場価格が上昇する傾向があります。耐寒性品種を使って越冬どりの作型を導入することで、この高単価時期に出荷を継続できる可能性が高まります。

ここからが実際の栽培で差がつくところです。耐寒性の高い品種は、冬季の低温にさらされることで糖度が上昇し、甘みが増す傾向があります。いわゆる「寒締め」の効果であり、通常のニンジンよりも食味に優れた商品として付加価値をつけた販売が可能です。雪下ニンジンや越冬ニンジンとしてブランド化に成功している産地もあります。

また、圃場に長期間在圃させることで、収穫作業の分散化が図れます。秋の収穫繁忙期に一括して収穫する必要がなくなるため、労力の平準化に寄与します。

適した品種の特徴

耐寒性に優れたニンジン品種には、いくつかの共通した特性があります。

根の肉質が緻密で硬い品種は、凍害に対する耐性が比較的高い傾向にあります。肉質が粗い品種は組織内の水分が凍結しやすく、凍害を受けやすいとされています。また、根皮が厚く、表面の滑らかな品種は、寒さによるひび割れや肌荒れが出にくい傾向があります。

着色の安定性も耐寒性品種では重要な特性です。冬季の低温下では、根の着色が不安定になる品種があり、色むらや白肌が発生することがあります。耐寒性品種の中には、低温下でも鮮やかなオレンジ色を維持できる品種があり、外観品質の面で有利です。

在圃性の高さも、耐寒性品種に求められる特性の一つです。長期間圃場に置いても、裂根・糠状空洞(す入り)・抽苔が発生しにくい品種が、越冬どり作型には適しています。

意外と知られていないのですが、耐寒性と耐暑性は必ずしもトレードオフの関係にはありません。近年の品種の中には、耐寒性と夏まき適性を兼ね備えた品種もあり、夏まき→越冬どりの長期栽培に対応できる品種が増えてきています。

栽培のポイント

耐寒性ニンジンを越冬どり作型で栽培する場合、播種時期から収穫期にわたる一連の管理が重要です。

播種時期は、冬季までに十分な根の肥大を確保できるよう設定します。遅まきすると根が十分に太らないまま冬を迎えることになり、品質と収量の両面で不利になります。地域の気象条件に合わせた適期播種が基本です。

冬季の在圃管理では、土壌凍結からの根の保護が重要な管理項目です。寒冷地ではべたがけ資材や敷きわらを利用して、地温の急激な低下を緩和する方法が有効です。積雪地域では、雪が自然の断熱材となり、雪下で根を保護する「雪下貯蔵」の栽培法が確立されています。

排水管理にも注意が必要です。冬季は蒸散量が少なく、融雪水の流入もあるため、圃場が過湿になりやすい環境です。排水不良の圃場では、根腐れや軟腐病の発生リスクが高まります。暗渠排水の整備や明渠の設置が有効な対策です。

収穫は、圃場の土壌条件と気象条件を見ながら計画的に進めます。土壌が凍結している時期の収穫は根を傷めるリスクがあるため、凍結が緩む時間帯を選んで収穫するか、融雪後のタイミングで行います。

品種選びのコツ

耐寒性ニンジンの品種選びでは、以下の観点を総合的に検討することが重要です。

  • 耐寒性のレベル: 栽培地域の冬季の最低気温と積雪状況に合わせて選定する
  • 在圃性: 越冬どりの場合は特に重要。長期在圃しても裂根・す入りが発生しにくい品種を選ぶ
  • 根の着色性: 低温下での着色の安定性を確認する。鮮やかな色を維持できる品種が市場評価で有利
  • 食味: 寒締め効果による糖度上昇の程度は品種によって異なる。付加価値販売を狙う場合は食味を重視する
  • 根形・根長: 出荷先の規格に合ったタイプを選ぶ
  • 病害耐性: しみ腐病やしり腐れ症への耐性は、越冬栽培では見逃せないポイント

産地によって事情が異なるので一概には言えませんが、雪下ニンジンや越冬ニンジンのブランド化を目指す場合は、食味に優れた品種を選定基準の上位に置くことが重要です。耐寒性だけでなく、低温下で糖度が高まりやすい品種を選ぶことが、ブランド価値の向上につながります。

試作にあたっては、冬季の在圃状況を春先まで実際に確認することが大切です。耐寒性の評価は短期間ではできないため、ワンシーズンを通じた観察が必要です。

市場動向とこれから

耐寒性ニンジンの市場は、冬季の安定供給に対するニーズと、雪下ニンジンなどの付加価値商品への関心の高まりを背景に堅調に推移しています。

雪下ニンジンのブランドは、北海道や東北地方を中心に各地で確立されつつあり、通常のニンジンよりも高い単価で取引されるケースが増えています。雪下で越冬させることで糖度が上がり、甘みが際立つニンジンは消費者からの評価も高く、直売所やインターネット通販での販売も好調です。

品種開発の面では、耐寒性と食味・外観品質を高いレベルで両立する品種の育成が各種苗メーカーで進んでいます。従来は耐寒性を重視した品種は根形や肌の滑らかさがやや劣る傾向がありましたが、近年は品質面でも改良された品種が増えてきています。

今後は、気候変動に伴う冬季の気象変動の幅の拡大が、耐寒性品種の需要をさらに高める可能性があります。暖冬の年も厳冬の年も安定した品質を維持できる品種は、生産者にとってリスク管理の観点から重要性を増すと考えられます。

まとめ

耐寒性ニンジンは、冬季の低温環境に強く、越冬どり作型での安定生産を可能にする品種群です。在圃期間の延長による計画的な出荷、寒締め効果による食味の向上、ブランド化の可能性が主なメリットです。

品種選びにあたっては、耐寒性のレベルに加え、在圃性、着色性、食味、病害耐性を総合的に検討することがポイントです。栽培管理では、十分な根の肥大を確保するための適期播種と、冬季の土壌凍結対策が越冬栽培の成功の鍵となります。自分の圃場条件と出荷計画に合った品種を試作を通じて見極めることが、耐寒性ニンジンの安定生産への第一歩です。

38品種 掲載中
T号新国分

T号新国分

カネコ種苗株式会社

早太り多収、根形のそろい抜群 特性 ●根長55~60cm位。太りが早く、そろいの良い長ニンジンです。根色は芯まで鮮紅色となり、甘みに富みます。早生で耐寒性が強いので、秋~3月出荷が可能です。

あけみ五寸

あけみ五寸

カネコ種苗株式会社

葉が強健で、肥大力に優れた多収型品種 特性 ●夏まき冬どり用のF₁品種です。 ●地上部は濃緑・立性で草勢が強く、黒葉枯病の耐病性、耐寒性に優れ、機械収穫に適します。 ●根部は肩の肉付きが良く、肥大が優れます。また、吸込み性が強く、青首や肩部の高温障害の発生が少ないです。 ●根色は鮮やかな橙色で、光沢に富み、肌は凹凸少なく滑らかです。 ●肉質は硬く、収穫機や洗浄・選別機での作業に適します。 ●適期栽培では、播種後110日で根長18cm、根重230g程度になります。 栽培要点 ●吸肥力が強い品種ですので、減肥栽培に適しています。施肥量は10aあたり窒素成分で6~8kgを標準とします。 ●播種後の乾燥に注意し、初期生育を順調にするよう努めます。 ●地上部は黒葉枯病等に強く作りやすいですが、病害虫を予防するため定期的に防除します。 ●吸込み性は強いですが、収穫が1月以降になる場合には、凍害防止のため十分に土寄せを行います。

アサヒ 春紅五寸人参

アサヒ 春紅五寸人参

株式会社アサヒ農園

春まき・夏取り専用の五寸人参 商品特性 ■特性 春まき専用人参「春紅五寸人参」の種です。 春まき品種としては外皮、肉、芯部まで紅色が鮮やか。 播種から約100日の早生品種です。 耐寒性、耐病性、も有り栽培しやすい。 ■利用法 スティックやサラダ、バターソテー、煮物、きんぴら、てんぷら、スープと和、洋、中華料理、何でも使える万能野菜! 育て方 ■栽培のポイント ・ 播種前2~3日より畝に充分潅水し、条間15~20cm、株間5cmに5~6粒播種し切ワラなどで、発芽まで適湿をたもつ。 ・ 極度の早蒔きは、気候により抽苔することがあるので充分温度を確保し播種する。

うまべに

うまべに

小林種苗株式会社

食味極上!割れにくい円筒型人参! うまべに人参 ●特長 1.耐寒性に優れ、生育旺盛な吸い込みのよい夏蒔き品種。 2.在圃性がよく、裂根が非常に少ない。 3.形は円筒型で、尻詰まりよく、肌・芯ともに濃紅色で食味極上。 4.吸い込みが良く、青首や肩の割れが出にくい。 ●播種 排水保水のよい圃場の方が肥大よく、色、肌も美しく仕上るため、粘土質、水はけの悪い圃場は避ける。 肥料は窒素成分で反に12~14kgを追肥主体で施用する(土質、作型にもよる)。 ●管理 無理な早蒔きは肥大せずに収量減につながるため、適期播種を心がける。 抽根は少ないが、降雨等で肩が地表に出て変色し、商品価値が下がらないよう除草、追肥と合わせ土寄せする。 株間は6~8cm程度で、年内取りの場合やや広くし、年明け収穫の場合はやや狭める。

エルザ

エルザ

ヴィルモランみかど株式会社

は種後110~120日で収穫できる初夏・夏まき専用中生種 ■特徴 耐病性 IR : 黒葉枯病, しみ腐病 ■品種の特性 1. 草勢強く、立性で機械収穫に最適。 2. 黒葉葉枯病に強く、葉の耐寒性も優れる。 3. 総太り形状で尻詰まりが良く、播種後110~120日で根長は19~21cm程度となる。 4. 密植栽培に向き、収量性・秀品率に優れ、加工用途としても最適。 5. 根色は濃鮮紅色で、芯色も濃く、根端まで着色する。 6. ニンジン臭が少なく、食味に優れる。 7. 晩抽性で、高冷地の秋どり作型でも抽だいが少ない。 ■栽培のポイント 1. は種後から本葉2~3枚展開時まではしっかりと灌水を行い、発芽を揃え、葉を育てる。 2. 越冬どりではホウ素欠乏症に注意し、元肥にホウ素を施用する。 3. 暖冬の年は尻流れ・白化が見られることがあるので早めに収穫する。

おいしい人参

おいしい人参

丸種株式会社

煮て柔らかく、生で甘い。味が自慢の美味しいニンジン! 1. 煮物からサラダまで和・洋を問わず幅広い料理に使え る美味しい五寸人参です。煮物などの加熱料理に適しま すが、生でも甘味がありサラダやデザートにもおすすめ です。 2. 夏~冬~春まきと播種期の幅が広い黒田系の総太り型 五寸人参で、耐暑性・耐病性(黒葉枯病・しみ腐れ病) が強く、低温肥大・低温着色性に優れた品種です。 3. 夏まきの場合、播種後80 ~ 90 日で根長16 ~ 18cm・ 根重200 ~ 250g となり、根色・芯色とも濃鮮紅色で揃 いも良く、秀品率の高い短期多収型です。

オランジェ

オランジェ

タキイ種苗株式会社

(品種名:シロムタルカス) カロテンたっぷりで甘い冬どりの五寸ニンジン! ■特長 ・根色は表皮・芯ともに濃橙色で、カロテンを従来西洋ニンジンの約1.5倍アップした機能性にすぐれる冬どりニンジン。ジュースにおすすめ。 ・葉は濃緑で耐寒性にすぐれ、葉の軸もしっかりしており、年明けでもすぐれた機械収穫適性をもつ。 ・根形はやや肩張りの円筒形状で、割れにくく在圃性がある。収穫・洗浄時の割れも少ない。 ・中間・暖地の1〜3月どりに適する。雪下での貯蔵性にもすぐれる。 ■栽培の要点 ・年内に太りがほぼ完了してから厳寒期を迎えるように播種日を決める。 ・生育初期の乾燥は又根の原因となるため、土壌水分に注意する。 ・多肥栽培や生育途中の肥料切れは、病害の発生や肥大不足を招くため、追肥型の肥培管理を行う。 ・追肥・中耕と合わせて土寄せし、首部の着色を防止する。降雪の厳しい地域では首部の凍害を防ぐため12月にも土寄せを励行する。

カトリーヌ

カトリーヌ

ヴィルモランみかど株式会社

在圃性に優れた夏まき専用種 ■特徴 耐病性 IR : 黒葉枯病, しみ腐病 特性-1 適作型:秋どり・冬どり 早晩性:中生 吸込性:極強 黒葉枯病:極強 特性-2 根色:濃鮮紅色 根長:18-20cm 根形:総太型 おすすめポイント カロテン含量高く在圃性に優れる。 ■品種の特性 1. 熟期115~120日の夏まき専用種。 2. 草姿立性で機械収穫に適する。 3. 耐寒性に優れる。 4. 黒葉枯病耐性に優れる。 5. 揃い性に優れる。 6. 総太形状で、尻詰まりが良い。 7. 吸い込み性が強い。 8. 二次生長が遅く在圃性に優れる。 9. しみ腐病に強い。 ■栽培のポイント 1. 施肥量:窒素10~12kg/10a、やや多肥を好む。 2. 青果用(M・L):やや密植気味の株間5~6cmでM・Lサイズに揃う。 3. 加工業務用(2L・3L):株間8~10cmで2L・3Lサイズに揃う。

クリスティーヌ

クリスティーヌ

ヴィルモランみかど株式会社

揃い性抜群、総太り型で高収量、黒葉枯病に強い ■特徴 耐病性 IR : 黒葉枯病, しみ腐病 特性-1 適作型:春どり・秋どり・冬どり 早晩性:中早生 吸込性:極強 黒葉枯れ病:極強 特性-2 根色:濃鮮紅色 根長:18-20cm 根形:総太型 おすすめポイント カロテン含量高く、作りやすく美味しい。 熟期110~120日の周年栽培可能品種。揃い性抜群、総太型で高収量で黒葉枯病に強い。 ■品種の特性 1. 熟期110~120日の周年栽培可能品種。 2. 極晩抽性で、地上部の病害に強く黒葉枯病、斑点病、うどんこ病耐性に優れる。 3. 草勢はややおとなしめで、耐寒性に優れる。 4. 円筒形に近い形状で尻詰まりが良い。 5. 根長18~20cmで根色・肉色ともに濃鮮紅色。 6. 吸い込み性が強く、青首が少ない。 7. 肌つや良好で洗い上がりが美しい、また首回りも細く見た目が美しい。 8. 在圃性に優れ、圃場での裂根が少ない。 9. しみ腐病に比較的強い。 10. ニンジン臭が少なく食味に優れる、またカロテン含有量が高い ■栽培のポイント ・初期生育が緩慢であるため、深まきを避け(覆土1.5~2cm程度)、播種後の継続的な潅水など本葉展開までの水分管理に注意。 ・雑草負けするケースがあるため、しっかり初期の雑草防除を行う。 ・土壌水分管理の難しいトンネル栽培での1粒まきは極力避ける。 ・10a当たり5~6万粒程度での密植栽培が望ましい。 ・洗浄時の裂根の割合を抑えるため、雨天直後の収穫を避け、収穫の翌日に洗浄する。 1.圃場準備 良品収穫のため、にんじんの連作は避ける。圃場の排水性を高めるため、作付け前に深耕を行うことが望ましい。作付け前の未熟堆肥施用は、岐根やしみ腐病発生の原因となるため避ける。岐根やネコブセンチュウ、ネグサレセンチュウによる被害低減のため、センチュウ防除の土壌消毒を実施する。 2.施肥 前作の残肥を考慮して設計する。10a当たり窒素5~15kg、リン酸10~25kg、カリ5~15kgを目安とする。ただし、火山灰土ではリン酸を10a当たり20kg以上施用することが望ましい。 本品種は生育後半に肥大するため、緩効性肥料の使用若しくは追肥の施用をすることが望ましい。 低pHは、初期生育不良やしみ腐病の発生を助長するため、苦土石灰等を使用して土壌pHを6.0~6.5に補正することが望ましい。 3.播種 夏まきの播種期は、中間地(関東地区)では7月25日~8月15日、暖地(九州)では8月15日~31日を目安とし、播種期に応じて株間を調整する。春まきの播種期は、中間地(関東地区)では12月下旬~3月上旬、暖地(九州)では11月下旬~3月上旬を目安とし、夏まき同様播種期に応じて株間を調整する。黒葉枯病に強く、しみ腐病に強いため、6月以降の収穫でより特性が活きる。冷涼地の初夏まき秋どりの播種期は、5月初旬~6月下旬を目安とする。 夏まきの作型で過度の早まき(7月25日以前)とすると、欠株が発生しやすくなり、根形の乱れや根部形状の不揃い、根長が20cmを超える青果物の割合が増加しやすくなるため、播種適期を守る。 青果出荷用の場合にはやや密植気味の株間5~6cm、加工業務用の場合には株間7~10cmを基準とし、栽植密度を設定する。 深まきは避けて覆土は1~2cm程度とする。 1粒まきも可能であるが、欠株を避けるために2~3粒まきを行うとともに、ネキリムシの防除を行うことが望ましい。 4.潅水 本品種は、発芽に際して水分要求度が高い。発芽と初期生育を揃えるため、播種直後から本葉2~3枚展開時まで十分に潅水を行うことが、本品種の特性を発揮させるための要点である。 5.雑草防除 初期生育が緩慢で雑草の生育に負けるケースがあるため、初期の雑草防除をしっかり行う。なお、圃場に発生する雑草の種類を考慮して除草剤を選定する。散布時期やニンジンの生育ステージ、気温、土質によって薬害を生じ易い除草剤があるため、除草剤の選定と散布時期の設定に際して、最寄りの普及所の指示に従うことが望ましい。 6.間引き 必要に応じ、本葉4~5枚期に間引きを実施する。 7.追肥 間引き後、生育状況に応じて追肥、中耕を行う。追肥は、窒素とカリ主体に、10a当たり窒素3kg程度を施用する。砂質土壌で肥料が流亡しやすい場合は、追肥の施用量を増やす。夏まき越冬どり栽培で土寄せを行う場合は、通路が葉で覆われる前、もしくは降霜前に実施する。本品種は吸い込み性が非常に強いため、従来の慣行栽培で土寄せを実施していない場合は土寄せは不要である。 8.病害虫防除 適宜、薬剤散布を行い、早めの防除を心がける。 9.収穫 洗浄時の裂根の割合を抑えるため、雨天直後の収穫を避ける。収穫の翌日に洗浄を行うとより望ましい。

パープルターゲット

パープルターゲット

丸種株式会社

内部まで紫色に着色し、品質に優れたパープルキャロット。 1. 外観はテリのある濃紫色を呈し、内部も芯まで紫色のたいへん美しい人参です。いろどりを活かしてサラダやマリネで楽しむのはもちろん、内部まで紫色である事を利用して、ジュースやドレッシング用途にも適します。 2. 播種後120日程度で根長20~23㎝、根径3㎝くらいの人参が収穫できますが、スティック人参等の若どりで収穫する場合は、播種後60日くらいから収穫が可能です。 3. 草勢は中位でたいへん作りやすく、揃いにも優れています。抽苔は比較的遅く、平坦地の春まきと夏まきや冷涼地の6月まきも可能です。 4. 耐暑・耐寒性にも優れ、裂皮や裂根も極めて遅く、在圃性は抜群です。

ひとみ®五寸

ひとみ®五寸

カネコ種苗株式会社

根色、根形よく、肉質に優れた冬どりニンジン 特性 ●夏まき冬どり用品種で、播種後110日位から収穫でき、さらに低温条件下での肥大性に優れるため、遅まきでの越冬栽培も可能です。 ●根色、芯色が特に優れ、濃紅橙色となり、また肉質は軟らかく甘みが強いため、食味は大変良好です。 ●適期収穫では、根部が根長約18cm、根重200g程のやや肩張りの円筒形となります。 ●吸込み性が強いので、肩部のひび割れや腐敗など凍害を受けにくく、また青首の発生が極めて少ないです。 ●草姿は半立性で、葉がちとなりにくく、さらに黒葉枯病に強いため、大変作りやすい品種です。 栽培要点 ●吸肥力が強い品種ですので、少肥栽培でも十分に肥大する能力を備えています。多肥栽培では過繁茂になりやすく、根部の品質や秀品率の低下につながりますので注意が必要です。 ●元肥には緩効性肥料が向いています。施肥量は10aあたり成分量で窒素:6~8kg、リン酸:10~12kg、カリ:8~10kg程度を標準とします。また、前作の肥料が残っている圃場では、追肥だけで栽培したほうが良品が生産できます。 ●播種適期は、中間地では8月上中旬です。2~3月どりには8月15日から20日位に播種します。 「ひとみ®五寸」の機能性 「ひとみ®五寸」は芯まで真っ赤な色と、食べて美味しい味の良さで、 大変人気のあるニンジンです。また機能性成分として注目されているカロテンを豊富に含んでお り、「ひとみ®五寸」は一般的なF₁品種と比較して、1.3~1.4倍の量の カロテンを含んでいます(α-カロテンで1.3~2.1倍、β-カロテンで 1.2~1.3倍)。

ベーター536

ベーター536

株式会社サカタのタネ

夏まきで幅広く使える中早生ニンジン ■特性 1. 根長約18cm、根径約5cm、形状はやや肩張りし尻詰まりがよいです。 2. 播種後100~110日で収穫可能な中早生品種です。 3. 初期生育が早く、発芽後の管理が容易です。 4. 早生性と在圃性のバランスがよく、収穫適期の幅が広いです。 5. 葉は生育旺盛で黒葉枯病や斑点病に強く、寒さによる枯れにも比較的強いです。 6. しみ腐病に強く、栽培しやすいです。 ■適応性 夏まき秋冬収穫の作型では、播種時期と株間を調整することで、年内から年明けまで収穫が可能です。一般地では8月上旬~下旬播種、暖地では8月上旬~9月上旬播種の作型に適します。土壌や気象条件に左右されにくい品種のため、作場は選びません。冬まきトンネル栽培や春まき露地栽培では、抽苔する可能性が高いため栽培を避けてください。 ■圃場準備・土づくり ニンジン栽培では、pH6~6.5になるように酸度矯正をし、完熟した堆肥を10a当たり2~3tを目安に投入します。未熟堆肥や播種直前の堆肥投入は肌荒れや又根の原因になるため注意して下さい。地下水位が高い圃場や排水性が悪い圃場では高畝などの措置をとり、排水性の確保に努めます。「ベーター536」は葉の生育が旺盛なので、葉を大きく作りすぎないように窒素成分量を慣行栽培基準より控えてください。過剰施肥は病気の発生や根の生育遅延につながるので注意してください。 ■播種 ニンジンは発芽が難関となる作物です。深さ5~10mm程度の溝に、1~2cm間隔で播種を行います。その後、種子が隠れる程度に覆土を行い、しっかりと鎮圧を行います。ニンジンは発芽に多くの水分を必要とするため、播種後は乾燥させないよう灌水をします。播種してから発芽がそろうまで7~10日ほど日数がかかりますので、その間の乾燥は避けるように注意してください。 ■栽培管理 本葉が2~3枚頃から間引きを開始し、5~6枚までには株間5~8cmになるよう1本立ちさせます。株間は収穫期に合わせて広げることが重要となります。追肥は間引きした後を目安に、生育に応じて施して下さい。ニンジンが肥大し始めてから追肥を行うと、裂根の原因になるので注意して下さい。肩部に日が当たると青首・赤首に着色するため、葉が条間を覆う前に必ず土寄せを行ってください。「ベーター536」は黒葉枯病や斑点病には強いですが、発病した場合は生育に大きな影響を及ぼすため、予防中心の防除を心掛けるようにしてください。 ■収穫 一般地夏まきで播種後100~110日後で収穫可能となります。根長約18cm、根径約5cmで根先が詰まってきたときが収穫適期となります。裂根などが少なく、収穫適期の幅が広いため、用途に応じて収穫時期をずらすことが可能です。葉は寒さによる枯れに比較的強いため、機械収穫に適しています。甘皮がやや厚めなので、洗果時間は従来品種よりやや長めに行ってください。収穫・洗果後は品質保持のため、速やかに日が当たらない低温条件下に置いてください。

ベーターリッチ

ベーターリッチ

株式会社サカタのタネ

サラダに、ジュースに、煮物においしいニンジン ■特性 1. 晩抽性で耐暑性、耐寒性、低温肥大性および低温着色性に優れ、周年栽培可能な中生種です。 2. 根形は、なで肩長めの円筒形で調理しやすいです。肉質かたく、根色、芯色ともに濃鮮紅色で、青果および加工用として広く利用できます。 3. 吸い込み性に優れ、青首はほとんどありません。皮目は小さく、肌は滑らかです。そろい極良で秀品率が高いです。 4. しみ腐病、斑点細菌病に耐病性です。 5. 小葉で草丈低く極立性で、株間約5㎝の密植少肥栽培用品種です。 6. カロテン含量が多く、糖度が高く甘みがあり、ニンジン臭が少ないです。加熱調理のほか、ジュースや生食など用途幅が広いです。 ■畑づくりと施肥設計 よいニンジン作りは肥沃な畑作りから始まります。播種1か月以上前までに良質完熟堆肥を10a当たり、3,000kg~4,000kg施し、保水、排水、通気性のよい畑作りをします。 「ベーターリッチ」は少肥栽培用の品種ですので、施肥に際しては土質や前作の残効を考慮して、収穫期に肥料が残らないように、標準の2~3割減を基準に施します。株間を広くとり肥料を多く施しますと、はじけたり、2次成長を起こし根形が乱れたりして、収穫適期が短くなり秀品率も低下します。 ■畝立て 水はけの悪い畑、水田後作などでは少なくともニンジンの長さ(20㎝くらい)の高畝とします。 ■播種 そろいの優れた良品生産のため、灌水に注意し、発芽を早く均一にそろえる必要があります。そのためには降雨後または灌水後、十分に水分のあるときに播種します。覆土は灌水設備がある場合は種子が隠れる程度で十分ですが、灌水設備のない畑や火山灰土など乾燥しやすい畑では1㎝程度のやや厚めとし、鎮圧します。 ■播種 播種後、肥大期に入るまでのニンジンの初期生育は弱く、乾燥、低温、肥料不足が根長、肥大に強く影響しますので注意が必要です。 ■間引き 「ベーターリッチ」は密植栽培用品種ですので、徒長しないように注意しながら本葉4~5枚ごろに1本立ちにし、条間20㎝株間5㎝を標準とし粗植にならないよう注意します。 ■収穫 播種後、露地栽培は約110日、一般地トンネル栽培は約130日、暖地トンネル栽培は約150日をめどに、適期収穫に努めます。

べにゆたか

べにゆたか

渡辺農事株式会社

低温肥大性高く、良く揃う晩抽早生品種 ■特性 ・根長16~18cm。低温肥大性、揃い性に優れ、尻詰りが良い晩抽早生品種。 ・しみ腐病に強く、収穫後の変色が出にくい。 ・草勢おとなしく立性のため、作業性に優れ、機械収穫にも適する。 ・中間地夏蒔きでは盆明け以降の遅まき早どりの作型に向く。 ■栽培のポイント ・適度な水分条件のもとで発芽を揃えて初期生育をスムーズに進める。 ・草勢がおとなしいため葉枚数をしっかり確保することが安定した肥大につながる。 ・トンネル栽培では初期に換気をし過ぎず、生育に合わせる。

ゆめはま五寸

ゆめはま五寸

横浜植木株式会社

極早生品種で、円筒型で尻詰まりと肥大性が良く、収量性がよい。 ■特性 ・中間地、暖地の10月下旬~年内どりや寒冷地、冷涼地の初夏まき晩秋どりに適した早生種で夏まき専用種。 ・草勢は初期から旺盛で、葉色は濃緑色、耐寒性が強く、草姿は立性で管理作業が容易。 ・根長は16~17cmで、根形は尻詰まりが良く円筒型で揃い、肥大性抜群で収量性が高く、青首の発生も少ない。 ・根色は肉色 ・芯色ともに良好で外皮は滑らかで光沢がある。 ・根形が円筒形であるため、通常出荷及び業務用にと幅広く利用でき、調理の際のロスが少ない。 ■栽培のポイント ・草勢は低温期でも衰えず吸肥力が旺盛なため、生育初期に肥効しない施肥設計を組み、多肥での栽培は避ける。(ロング系肥料を考える) ・施肥についてはN成分総量(含残肥)12kg位が適当で前作との関係で増減させる。 ・一般出荷用、業務用のサイズについては株間でコントロールをしてください。

らいむ五寸

らいむ五寸

横浜植木株式会社

尻詰り良く根色、芯色良好、12月~3月中旬どりに最適の夏播き品種! ■特性 ・夏まき専用の中生系品種。 ・草勢は旺盛で耐寒性に優れ、黒葉枯病にも強い。草姿は立性で管理作業が容易。 ・根形はややなで肩の円筒形で、尻詰まりが良い。 ・根色が濃く芯色良好で、肌が非常に滑らかで光沢があり洗い上がりが美しい。 ・吸い込み性が強く、肩部の凍害を受けにくい為、ひび割れからの腐敗が少ない。 ・春の新根発生が遅く、裂根少なく在圃に優れ、食味は甘味、風味があり美味しい。 ■栽培のポイント ・生育が中生種の為、無理な早蒔きの場合、根部が充分に肥大せず収量が劣る場合がある為、適作、適期収穫での栽培に心掛ける。 ・草勢が強い品種な為、生育前期に過度の肥効や密植栽培では茎葉が徒長し、根部の肥大が劣るので注意する。 ・中間地、暖地での早蒔き(7月末まで)は発芽直後の高温障害で、肩の変形が見られる場合があるので、播種期はやや遅らせた方が良い。

れいめい五寸

れいめい五寸

横浜植木株式会社

春夏播き兼用品種。病気に強く、生産安定性が抜群! ■特性 ・春播き、夏播き兼用の早生種。 ・トンネル栽培や、冷涼地露地栽培での不時抽苔が少ない。 ・草勢はやや旺盛で、草姿は葉柄が短くコンパクト。秋冬作での葉の耐寒性は特に優れ、機械収穫に最適。 ・根形は肩部の肉付きと尻詰まりが良く、良く揃う。芯色が濃く肌が滑らかで、光沢があり洗浄後の荷姿が美しい。 ・裂根の発生が少なく、在圃性に優れしなびにくい。シミ腐れ病、黒葉枯病に強い。 ■栽培のポイント ・吸い込み性は並であるので、本葉6~7枚位までに土寄せを行う。 ・施肥量は土質、作型にもよるが、窒素成分で12~14kg/10a位が基準。 ・トンネル栽培の場合、年内播きの作型では、青首の発生が見られる場合があるので注意する。

優馬

優馬

タキイ種苗株式会社

葉の耐寒性が極めて強い、秋冬どりの五寸ニンジン! ■特長 ・葉は濃緑で病気に強く、耐寒性にすぐれた秋冬どり種。年明けでも葉の軸がしっかりしており、すぐれた機械収穫適性をもつ。 ・根部は割れにくく在圃性があり、中間・暖地の1〜3月どりに適する。 ・根形はやや肩張りで、根色は表皮・芯ともに鮮紅色。 ■栽培の要点 ・草勢がやや強めの中生種で、太りがじっくりしているため、年内に太りがほぼ完了してから厳寒期を迎えるように播種日を決める。 ・発芽時から生育初期の乾燥は又根の原因となるため、土壌水分に注意して生育を順調に進める。 ・多肥栽培や生育途中の肥料切れは、病害の発生や肥大不足を招く。 ・間引きを的確に行い、追肥・中耕と合わせて土寄せし、首部の着色を防止する。

冬ちあき

冬ちあき

タキイ種苗株式会社

そろいがよく高い秀品率! 耐寒性にすぐれる秋冬どり種! ■特長 ・根部は肥大がよく、尻づまりがよい。 ・形状安定性にすぐれ、よくそろい秀品率が高い。 ・肌はなめらかでつやがあり、芯まで赤く着色して良食味。 ・適期まきでは110日前後から収穫できる中早生タイプ。 ・葉の耐寒性にすぐれ、根部は割れにくく、機械収穫に高い適応性を示す。 ・えくぼ症などの肩部の高温障害に比較的強い。 ■栽培の要点 ・無理な早まきは黒葉枯病などの病害発生を招き、遅まきになると肥大不足や着色不良の要因となるため、適期播種を心掛ける。 ・生育後半まで葉を健全に保つため、元肥として全量の2/3程度を施し、残りを本葉5〜7枚ごろに追肥として施用、後半の肥切れに注意した肥培管理を行う。 ・発芽には多くの水分が必要なため、土壌水分を保つ。 ・青首防止のため、最終間引き後に土寄せを行う。厳寒期の収穫では、首部の凍害防止のため降霜前にも土寄せすることを推奨する。

冬紅五寸人参

冬紅五寸人参

八江農芸株式会社

夏蒔き年内どりから、冬越しに能力を発揮する五寸タイプです。 草姿は草丈が低く立性で、葉は小葉で密植栽培に適します。 根形はなで肩で尻詰まりが良く、L球に揃い秀品率が高い。 黒田系の優れた根色と肉質を持ち、芯は細く紅芯です。 抽根が極めて少なく、耐寒性に優れ収穫期間が長い。

1〜20品種 / 全38品種中

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