果実・収量特性

シシトウのトウガラシ品種一覧 全14種類

シシトウとは シシトウは、トウガラシの甘味種のひとつで、正式名称は「獅子唐辛子」といいます。名前の由来は果実の先端部分が獅子の頭に似ているから、という説が有力です。長さは5〜8cm程度の細長い形状で、鮮やかな緑色が特徴。熟すと赤くなりますが

シシトウについて

シシトウは、トウガラシの甘味種のひとつで、正式名称は「獅子唐辛子」といいます。名前の由来は果実の先端部分が獅子の頭に似ているから、という説が有力です。長さは5〜8cm程度の細長い形状で、鮮やかな緑色が特徴。熟すと赤くなりますが、市場に出回るのはほとんどが緑色の未熟果です。

辛味はほとんどなく、独特のほろ苦さと青々とした風味が持ち味です。ただ、まれに強い辛味が出る果実が混じることがあり、これが「シシトウのロシアンルーレット」なんて呼ばれたりもします。品種によってはこの辛味のブレを少なくする改良が進んでいます。

家庭でも飲食店でも使いやすい野菜として定番の地位を確立しており、国内需要は安定しています。露地・施設を問わず栽培でき、比較的手間がかからないことから、規模を問わずさまざまな農家に選ばれている品目です。


シシトウの魅力

  • 調理がシンプルで使い勝手がいい
    素焼きや天ぷら、炒め物など、どんな調理法でも映える野菜です。下処理もほぼ不要で、飲食店からの需要が安定しているのも納得です。

  • 収穫期間が長い
    定植から収穫が始まるまでの期間は比較的短く、その後は長期間にわたって次々と実がなります。施設栽培では半年近く収穫を続けることも可能です。

  • 着果数が多くて収量を稼ぎやすい
    1株からたくさんの果実が収穫でき、単位面積あたりの収益性は高い部類に入ります。

  • 流通・販売がしやすい
    袋詰めして直売所に並べやすく、業務用は箱売りも対応できます。見た目がわかりやすく、消費者にも親しみのある野菜なので、販売に困りにくい品目です。

  • 需要が幅広い
    家庭の食卓から居酒屋、焼き鳥屋、弁当チェーンまで、使われるシーンが非常に多様です。安定した引き合いがある点は、栽培計画を立てやすくしてくれます。


主な用途

ししとうの用途は実にさまざまです。

焼き物・炒め物が最もポピュラーな食べ方でしょう。素焼きにして醤油をかけるだけ、あるいはごま油で炒めるだけで立派な一品になります。居酒屋や焼き鳥店では定番のサイドメニューとして欠かせない存在です。

天ぷらも定番です。衣をつけて揚げると苦味がやわらぎ、食べやすくなります。定食屋や日本料理店では常に需要があります。

煮物・漬け物にも使われます。佃煮や味噌炒め、ぬか漬けなど、地域によって多彩な食べ方があります。

業務用・加工用では、冷凍食品の具材や惣菜の彩りとしても使われています。外食産業や食品加工業からの安定した需要があり、大量出荷ができる農家には有望な販路です。


栽培のポイント

ししとうはナス科の野菜で、トマトやピーマンと同様の管理方法が基本になります。比較的育てやすい部類ですが、収量と品質を安定させるにはいくつかのポイントがあります。

定植は晩霜が終わってからが基本です。低温に弱いため、地温が十分に上がった時期に定植します。施設栽培では早期から栽培を開始でき、収穫期間を長く取れます。

整枝・誘引が重要です。放任すると草姿が乱れて収量が落ちます。主枝を2〜3本仕立てにして、風通しよく管理することが大切です。

水分管理は乾燥と過湿の両方に注意が必要です。乾燥が続くと果実が硬くなったり落果したりします。一方で過湿は根腐れや病気のリスクを高めます。

病害虫はアブラムシ、ハダニ、タバコガなどに注意。疫病やウイルス病も発生しやすいため、定植前の土壌消毒や罹患株の早期除去が大切です。

追肥のタイミングも収量に直結します。着果が始まったら定期的に追肥を行い、草勢を維持することが長期収穫のカギです。


シシトウの品種選びのコツ

シシトウは品種数がそれほど多くない野菜ですが、選ぶポイントはいくつかあります。

辛味のブレは栽培者にとっても消費者にとっても気になるところです。辛味果の発生が少ない品種を選ぶことで、クレームリスクを減らし、安定した販売につながります。特に直売所や家庭用では重要なポイントです。

果形と揃いは販売見栄えに影響します。直売所や量販店向けでは、形が揃っていて外観が美しい品種が有利です。業務用では多少の不揃いは許容されることが多いです。

草勢と着果性も確認したいところ。長期収穫を狙うなら、草勢が維持されやすく、着果負担で木が弱りにくい品種を選ぶと安定した収量につながります。

耐病性はどの品種でも確認しておきたい基本事項です。ウイルス病や疫病に強い品種は管理の手間を大きく減らしてくれます。

作型適応性も重要で、露地栽培向けか施設向けか、地域の気候条件に合った品種を選ぶことが収量安定の前提になります。


市場とこれから

ししとうは長年にわたって安定した需要を持つ野菜ですが、近年は新たな動きも出てきています。

健康志向の高まりを受けて、ししとうに含まれるカプサイシノイド類や抗酸化成分への関心が高まっています。「辛くないトウガラシ系野菜」として機能性を訴求する余地もあります。

また、カラフルな品種や形の個性的なものを差別化商品として打ち出す動きもあります。赤く熟したししとうや、サイズの大きい品種を「プレミアムししとう」として高単価販売する事例も出てきました。

業務用・加工用では冷凍食品や惣菜への需要が底堅く、安定した契約栽培先として機能しています。生産コストを抑えながら大量出荷できる体制を整えられれば、業務用市場は有望な販路になります。

生産者の高齢化が進む中で、作業の省力化に対応した品種や栽培技術への関心も高まっており、今後は省力型の品種改良も進んでいくでしょう。


まとめ

ししとうは、使い勝手のよさと安定した需要を兼ね備えた、扱いやすい品目です。品種による差はそれほど大きくないように見えて、辛味のブレや草勢・耐病性によって収益に差が出ることも少なくありません。

自分の栽培スタイルと販売先に合った品種を選ぶことが、長期的な安定生産のカギになります。ミノリスのししとう品種一覧では、各品種の特性を詳しく比較できます。ぜひ一覧をチェックして、最適な品種を見つけてみてください。

14品種 表示中
甘とうがらし(自農系)

甘とうがらし(自農系)

公益財団法人自然農法国際研究開発センター

■完熟にするとさらに甘いトウガラシ ・果長15cm程度で収穫する甘トウガラシ。 ・シシトウ類とピーマンとの交雑に由来。 ・果肉厚く柔らかで、甘みがあり、シシトウと同様に利用できる。 ・黒アザ果(低温条件下で、直接太陽光に当たった幼果に発生が見られる。食用には問題ない)が発生しやすいため出荷には注意。

役満甘長

役満甘長

トキタ種苗株式会社

※販売終了となりました。 「ししとう」位の大きさからペットボトルサイズの大型果まで収穫できる、辛みの無い甘唐辛子がすずなり ■特性 ●最大果長18〜22cm、果径4〜6cm、果重100g程度にもなる大型の甘長トウガラシ●普通のシシトウくらいの大きさから収穫できる●タネがヘタの周辺に集中し調理が容易●辛味果は、ほぼ発生しない ■栽培上の注意 梅雨明け以降は、乾燥抑制のため敷き藁など ■土壌条件 畑の準備:保水性、排水の良好な土壌に定植の1ヵ月以上前には完熟堆肥を施し、深耕しておく。 ■肥料 元肥は、定植の1週間前までには施し、1平方メートルあたりの成分量で苦土石灰80〜100g、窒素20g、リン酸30g、カリ20gを基準として前作や土質によって調整する。うね幅150〜180cmの高うねにマルチがおすすめ。定植前にマルチ張り地温をあげておくと活着が良くなる。

つばきグリーン

つばきグリーン

株式会社武蔵野種苗園

揃い抜群で、2〜3割増収となる優良種 特性 ●草勢は強く、分枝が旺盛で長期栽培に向く。 ●果実はやや細身で、肩はなで肩、揃いは抜群で、しし率高く2〜3割増量となる。 ●低温伸長性、着果肥大性に優れ、石果の発生は極めて少ない。 ●夏期の高温期でも、しし率が低下することなく秀品率が高い。 ●根が非常に強いので、長期栽培、露地栽培と幅広い作型に適する。 栽培のポイント ●草勢が強く、分枝が多いので、整枝をこまめに行い、採光・通風を良くする。 ●乾燥・肥料切れは生育の停滞を起こし、着果周期が乱れ、総収量の減少を引き起こすので、追肥・かん水は適時行い、草勢の維持に努める。

ししとう

ししとう

タキイ種苗株式会社

やわらかくて良食味! 長期にわたって極多収! ■特長 ・小果で、尻のへこみに特徴のある長円筒形の青トウ。 ・果色は鮮緑色でテリがあり、そろいがよい。 ・草勢は旺盛。草姿は開張性で着果数が非常に多い。 ・小葉で節間が短く、作りやすい中早生の多収種。 ・果肉はやわらかく、焼いたり、天ぷら、油炒めなどに適する。 ■栽培の要点 ・定植は1番花開花直前の苗を基本とする。 ・追肥は収穫始めより10〜15日間隔に施すことを目安とし、草勢に応じて間隔を調整する。 ・草勢の低下は奇形果や辛味果の発生を促すため、こまめな肥培管理で草勢維持に努める。

スーパーししとう

スーパーししとう

日本デルモンテ株式会社

素揚げ、煮浸しに最適 ■特長 着果がとてもよく初めての方でも育てやすい品種です。 果肉がやわらかく、煮ても揚げてもおいしく食べられます。 素揚げや煮浸しにどうぞ。 キュウリモザイクウイルス(CMV)の予防接種をした病気に強い苗です。 ■販売時期 4月中旬~7月上旬 ■育て方ポイント 3~4本仕立てで育てます。 3~4本仕立てに整枝をしたあとの枝は、芽かきは必要ありませんので放任で栽培します。 果実は大きくなりすぎると固くなるので、やや若いうちに収穫しましょう。

スーパーししとうジャンボ

スーパーししとうジャンボ

日本デルモンテ株式会社

肉詰め、炒めものに最適 ■特長 果実は、10cm程度のジャンボししとうです。 樹の生育は旺盛で、たくさんの収穫を期待できます。 果実は味が濃く、うまみがあり、とても食味のよい品種です。 肉詰めや炒め物にどうぞ。 キュウリモザイクウイルス(CMV)の予防接種をした病気に強い苗です。 ■販売時期 4月中旬~7月上旬 ■育て方ポイント 3~4本仕立てで育てます。 3~4本仕立てに整枝をしたあとの枝は、芽かきは必要ありませんので放任で栽培します。 生育旺盛でよく伸び、果実も大きいタイプなので、枝が折れないように支柱を立て支えます。 完熟すると赤くなり甘みが増してきます。 赤くなった果実もおいしく召しあがれます。

松禄ししとう

松禄ししとう

中原採種場株式会社

抜群の収量性、テリのある濃緑果!! ■特性 ・草姿は半開帳性で、濃緑小葉、分枝性と着果性が良く、固定種と比べ収量は2〜3割の増収となる。 ・果実は光沢のある濃緑色で、果長7cm、果重3gの円筒形。秀品率が高く、尻部のまとまりが良い。 ・草勢は強く、生育旺盛なので低温期の石果と、高温期での流れ果の発生は極めて少ない。 ・根が可成り強いので、長期どり栽培、露地栽培と幅広い作型に適する。

ししとう

ししとう

株式会社トーホク

やわらかな果実で辛味はなく、新鮮な緑色で光沢があります。生育旺盛で分枝も多く、長さは7~8cmで揃いの良い果実が長く収穫できる多収品種です。

L3葵ししとう

L3葵ししとう

ナント種苗株式会社

「L3抵抗性」を付与した「葵ししとう」。 草勢強めに安定し、果形安定、多収性。 【特 徴】 ● PMMoV(P1,2)に抵抗性(L3)を持つ。 ● 「葵ししとう」と同等の強い草勢で、多収性。 ● 果実は光沢のある円筒形で、秀品率とシシ率が高い。 ● 「葵ししとう」と同様に花抜けが良く、スリップスの温床ができにくい。 ● 「葵ししとう」で見られた、肩張り果の発生が軽減。 【栽培のポイント】 ● 初期の株作りを重視し、着果は3番花以降にして、根張りを重視する。 ● 水分要求量の多い品種なので、灌水は控えないようにする。 ● 収穫遅れがないように留意する(果実の凹み、曲がりの予防)。

サラダ甘長

サラダ甘長

ナント種苗株式会社

なんと生食!サクサク新食感! マヨネーズをつけてサクッ! 【特 徴】 ● 草姿は立性、葉は濃緑で中葉。節間短く、分枝が多い。 ● 果実は濃緑の長円錐形。収穫サイズは果長10cm、果径2cm、果重15g位。 ● 肉厚で食感よく甘味がある。用途は広く生食・炒め物・焼き物などに適し、ししとうには無いボリューム を生かせる。株間は60cm以上広くとり、畝幅150~180cm。一条植えとし主枝4本仕立てで誘引。混んできたら枝を間引いて果実が見えるように。 【栽培のポイント】 ● 追肥が遅れないよう、乾燥させないように努める。 ● 収穫遅れ(果長15cm~)は辛味の発生があるので、果長10cmを目処に次々収穫するのが良い。

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