病害耐性

白さび病耐性のカブ品種一覧 全13種類

白さび病耐性カブ 白さび病とは 白さび病は、アブラナ科の作物に発生する重要な病害の一つで、カブ栽培においても注意が必要な病気です。病原体はAlbugo macrospora(アルブゴ・マクロスポラ)という卵菌類で、一般的な糸状菌(カビ)とは

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白さび病耐性について

白さび病耐性カブ

白さび病とは

白さび病は、アブラナ科の作物に発生する重要な病害の一つで、カブ栽培においても注意が必要な病気です。病原体はAlbugo macrospora(アルブゴ・マクロスポラ)という卵菌類で、一般的な糸状菌(カビ)とは分類が異なります。

症状は葉の裏面に白色〜乳白色のいぼ状(膿胞状)の小斑点が密集して現れ、その後に盛り上がったいぼ状の病斑が目立つようになります。葉の表面には対応する部分に黄色〜淡黄緑色の斑点が生じます。進行すると葉が黄変・枯死し、光合成能力が低下して生育障害が起きます。根部の肥大にも影響し、収量・品質の低下につながります。また、葉の商品性(葉付き出荷の場合)にも直接影響します。

発生しやすい条件は低温・多湿です。気温が10〜15℃前後の秋から春にかけての時期に発生しやすく、露地栽培の秋冬作や春作で問題になりやすい病害です。降雨が多く、葉面に水分が残りやすい環境では発生リスクが高まります。

白さび病菌の胞子は風雨によって広がり、健全な葉面に付着して感染します。土壌中でも卵胞子の形で生存するため、罹病植物の残渣をそのまま残した場合、翌作の感染源となるリスクがあります。

白さび病耐性の品種と表記

種苗カタログでは「白さび病耐性」「白さび病に強い」といった表記がある品種が該当します。渡辺農事株式会社の「はくほう」は「根こぶ病、萎黄病や白さび病に安定して強い」と品種説明に記載されており、白さび病耐性を持つカブ品種の代表例です。

株式会社サカタのタネの「二刀」も「白さび病、根こぶ病、萎黄病に耐病性がある」と明記されており、複合耐性を持つ小カブ品種として知られています。品種説明には「春や秋などの多湿時期に発生しやすい白さび病への耐病性が非常に優れており、特に2月まき春どりの作型に適します」と記載されており、白さび病の発生しやすい時期に強みを発揮する品種特性が示されています。

その他、カタログに「耐病にしき蕪」「耐病ひかり」「耐病しらたま」「耐病しらふじ」「耐病銀鈴」などの品種名が見られる場合、「耐病」の名称に白さび病耐性が含まれることがあります。確実を期すには各品種のカタログで耐性内容を確認することが重要です。

白さび病耐性の意義

ここからが実際の栽培で差がつくところです。白さび病は農薬防除では完全に抑制することが難しい病害の一つで、低温・多湿が続く天候では薬剤の効果が発揮されにくい場合もあります。特に秋冬・春どりの露地栽培では天候に左右されやすく、品種の耐性が安定生産の下支えになります。

白さび病に感染した葉は外観が損なわれるため、葉つきで出荷するカブでは葉の品質が直接商品価値に影響します。特に直売所や業務用で葉つき出荷を行う生産者にとっては、白さび病耐性品種の選択が秀品率の維持に重要な意味を持ちます。

根部への影響としては、葉の光合成能力の低下が根の肥大に影響するほか、根部に直接病斑が入る場合もあります。いずれにしても収量・品質への影響は無視できません。

防除のポイント

白さび病の防除は、耐性品種の選択を基本としながら、以下の耕種的・化学的防除を組み合わせます。

罹病残渣の処分: 収穫後の罹病植物を圃場に残さず、速やかに処分します。土壌中への卵胞子の蓄積を抑えることが翌作の発生リスク低減につながります。

栽植密度の適正化・通気の確保: 過密栽培は葉面の乾きを妨げ、多湿環境を作ります。品種ごとの推奨栽植密度を守り、葉面への露・雨水が乾きやすい環境を維持します。

輪作: アブラナ科以外の作物との輪作を取り入れ、土壌中の菌密度の蓄積を防ぎます。白さび病はアブラナ科に限らず、同一圃場での連作を続けると発生リスクが高まります。

薬剤防除: 発生初期に登録農薬を散布することが有効です。予防的な散布が効果的で、発病が確認されてからの治療散布では効果が限定的になる場合があります。

※農薬の使用にあたっては、必ず最新の農薬登録情報を確認し、ラベルの記載内容に従ってください。

品種選びのコツ

白さび病耐性を含む病害耐性の確認は、カブ品種選びの重要な要素の一つです。以下のポイントを参考にしてください。

  • カタログの耐性表記を確認: 「白さび病耐性」「白さび病に強い」の明記がある品種を選ぶ。「耐病〇〇」という品種名の場合、耐性内容(根こぶ病・萎黄病・白さび病の組み合わせ)をカタログで確認する
  • 作型との適合: 白さび病は低温・多湿の時期に多発するため、秋冬まき・春どりの作型では特に耐性品種の選択が有効
  • 複合耐性の活用: 白さび病と根こぶ病・萎黄病の複合耐性を持つ品種を選ぶことで、複数の病害リスクに対応できる
  • 葉つき出荷の有無: 葉を商品として販売する場合は、葉の外観品質への影響が大きい白さび病への耐性が特に重要

産地によって事情が異なるので一概には言えませんが、白さび病の発生頻度は地域・年によって大きく変動します。発生が少ない年が続いても、天候次第で急増することがあるため、予防的な品種選択と防除体系の準備が長期的な安定生産につながります。

市場動向とこれから

白さび病はカブだけでなく、キャベツ・ハクサイ・コマツナなどアブラナ科全般に問題となる病害です。気候変動による降雨パターンの変化や、施設栽培の拡大による栽培環境の変化が、病害発生の傾向に影響を与えると見られています。

品種面では、根こぶ病と白さび病の両方に耐性を持つ複合耐性品種の拡充が各種苗メーカーで進んでおり、生産者にとって選択肢が広がっています。ただし、耐性品種の普及が進む一方で、病原体側での耐性崩壊リスクを考慮した継続的な品種開発が求められています。

まとめ

白さび病はAlbugo macrosporaによる卵菌類の病害で、低温・多湿の時期に葉に白いいぼ状の病斑をもたらし、収量・品質に影響します。耐性品種の選択は効果的な防除手段の一つですが、罹病残渣の処分・適正な栽植密度・輪作など耕種的防除との組み合わせが重要です。

葉つき出荷を行う生産者や、秋冬〜春どりが主作型の場合は、白さび病耐性品種の選択が安定した秀品率の確保に特に有効です。

ミノリスでは白さび病耐性タグが付いたカブ品種一覧から、各品種の耐性情報・特性を確認できます。圃場の発病リスクと作型に合わせた品種選びの参考にしてください。

13品種 表示中
なつばな

なつばな

タキイ種苗株式会社

根こぶ・萎黄・白さび病に強く、割れにくい良質小カブ! ■特長 ・根こぶ病、萎黄病、白さび病に耐病性で、高温期の栽培でも変形やス入りが発生しにくい。 ・玉の肥大は比較的速く、尻のまとまりがよい豊円形。 ・根割れ・ひび割れが少なく、よくそろい秀品率が高い。 ・草姿は立性で、葉軸は太く折れにくいため結束作業が容易。 ・玉肌は純白でつやがある。肉質は緻密でやわらかく瑞々しい甘さをもつ。 ■栽培の要点 ・初期から生育全般を通じて順調に肥効を保つ。 ・圃場は適湿を保ち、発芽および初期生育を促す。 ・病害虫防除は早めに行うとともに、防虫ネットによる被覆栽培が有効。

まゆ玉

まゆ玉

東洋農事株式会社

第六十九回全日本野菜品種審査会銀賞。 白さび病に強く食味極上の3季蒔サラダ小蕪。 ■特徴 本種は白さび病に極めて強く、春〜秋まで播種できる3季蒔き品種です。 草姿はやや開張性で草勢は中程度、葉柄の太さは中くらいですが葉枚数多く結束作業は容易です。 球肥大やや早く、球形は厚扁円〜丸型で揃い、球色は白く球の品質は良好。 ス入りは遅く、食味は肉質柔らかで甘味が強く、極上で特に生食・浅漬けに最適です。

みふね

みふね

株式会社サカタのタネ

高品質と耐病性を兼ね備える、おいしい小カブ ■特性 1. 生育は早生で関東一般地の秋から春まきに適する。 2. 根部は肥大・そろいともによく、ひげ根は少なく尻のまとまりがよい。 3. 肌は白色でテリがある。肉質はやわらかめで食味がよい。 4. 草姿立性で、葉の大きさは中程度、葉色は濃い。葉軸は太くしっかりしているので結束しやすい。 5. 白さび病、根こぶ病、萎黄病に耐病性がある。ただし、根こぶ病はレースによって発病することがあるので注意する。 ■適応性 おもに9月下旬まきから4月まきに適します。10月中旬以降の播種はパンチフィルムを利用したトンネル栽培、11月下旬まきから2月下旬まきまではトンネル栽培もしくはハウスを利用した栽培が望ましいです(基準関東温暖地)。 複数の根こぶ病レースに対し幅広く耐病性を示しますが、近年レース分化が進んでいると報告されているので注意が必要です。発病した場合はすき込まず圃場より持ち出し処分します。すき込むと感染源を増やすことになるのでやめます。 ■要点 施肥量は元肥中心に10aあたり窒素、リン酸、カリそれぞれ8kgを基準としますが、土質や前作の残効を考慮します。また高温期は5割減、低温期は2割増施肥します。追肥は生育状況に応じて少量施します。また、バイテクなどの有機質肥料を施用することにより甘み、風味が増します。ただ生育は緩慢になるので、施肥量すべてを変えるのではなく一部を有機質肥料にします。 栽植密度は15×15cmを標準とします。高温期は若干広めにとります。 コナガ、アブラムシなどの防除には透明寒冷紗などのトンネル被覆栽培が効果的です。それでも虫害は完全に防げないのであわせて薬散を行いますが、使用農薬、使用回数などは各JA、各県の農業改良普及員に相談しましょう。

ゆきわらし

ゆきわらし

カネコ種苗株式会社

白さび病に強く、低温肥大性の良い小カブ~中カブどり用品種 特性 ●低温肥大性が良く、小カブから中カブまでの出荷が可能です。 ●白さび病には絶大の強さを持っています。 ●草姿は極立性で、葉の垂れが少なく、葉柄は極太でしっかりしているので、収穫、洗浄、調整、結束作業が非常に容易です。 ●根部は豊円形で、尻のまとまりが良く、変形や尖り玉になりにくいです。 ●肉質は軟らかで、甘みに富みます。 『カブってこんなにおいしいの!』 と「ゆきわらし」を食べた方から感想をいただくことがあります。「ゆきわらし」は①食味が良い、②肥大力があり収量が多い、③白さび病に強い等の特長を持った品種です。特に食味に関しては、甘みが強く、カブ独特の軟らかい食感も兼ね備えており、直売所、加工業者などからも高い評価をいただいております。是非、お試しください。 「ゆきわらし」はマイクロカブ~中カブサイズの大きさまで収穫可能! 「ゆきわらし」は根部のサイズが小さいマイクロカブ(直径3~4cm)から中カブサイズ(10~12cm)の大きさまで収穫することができ、長期間の栽培、収穫を楽しむことができる品種です。なぜ、「ゆきわらし」はこのような栽培が可能かと言うと①肥大力に優れる②尻づまりが良く小さいサイズから根部の形がまとまる③大きくしても割れにくい④す入りが遅く在圃性がある等優れた特性を有しているからです。

快慶(かいけい)

快慶(かいけい)

丸種株式会社

耐病性に優れた美しい小カブ 1. 草姿は立性で葉は濃緑色となり、葉軸は太くが っちりしており、作業性に優れた小カブです。 2. 球はツヤのある純白色で、厚みのある扁円型 となり、秀品率は高いです。また、玉揃いは抜 群で小かぶとしては比較的ス入りも遅いです 3. 肉質はち密で甘味があり、漬物や煮炊きの他、 サラダに利用しても美味です。 4. 耐寒性に優れており、秋~春まきに最適で、根こぶ病や白さび病にも強く栽培は容易です。

もものすけ

もものすけ

ナント種苗株式会社

この食感、まるでピーチ! 手で皮がむける幻の 甘~いフルーツカブ! 【特 徴】 ● 播種後55日位で直径約8cm。8~12cmの大きさが収穫適期となるサラダ向け中カブ。 ● 肉質が柔らかく、ジューシーで甘いので、サラダ生食で非常に美味しい。漬物・煮物にも使える。 ● 赤い外皮に切込みを入れると手で皮が剥ける。 ● 葉は約60cm程度、茎は淡い緑で薄く紅色が入る。 ● 葉の裏に出る白さび病には強く栽培しやすい 【栽培のポイント】 ● 中間地・暖地の9月播種が適期。晩抽性は低いので春蒔きは不向き。

パープルトップ

パープルトップ

東洋農事株式会社

根こぶ病、白さび病に強いおいしいカブ。 ■特徴 播種後60日前後で、球径12cm前後の中蕪。 球形は扁円型で揃い、球内部はほぼ白色。 ス入り、変形は遅く、肉質は柔らかい。 浅漬け、サラダなどに向く。 根こぶ病抵抗性白さび病に強い。

万寿(まんじゅ)

万寿(まんじゅ)

株式会社武蔵野種苗園

根こぶ病、白さび病、複合耐病性で、品質高い春、秋蒔き品種 特性 ●草姿は立性で葉色は濃緑色、葉柄は太く丈夫で作業性は高い。 ●球は白く光沢があり、球形は厚みのある扁円型で球揃いは良い。 ●球の変形、裂根は少なくス入りは遅い。 栽培のポイント ●地上部が旺盛であるので、施肥量は控える。 ●栽植密度はやや広くして、秀品率を高める。

二刀

二刀

株式会社サカタのタネ

食味・品質がよく、耐病性に優れる、春・秋どり用小カブ ■特性 1.生育は中早生で、秋まき年内収穫および冬まき春収穫に適する(関東一般地基準) 。 2.根部は肥大やや早く、尻がまとまる。ひげ根は少ない。 3.肌は白色でテリがある。割れにくく、収穫後の肌の変色などに強い。 4.肉質は緻密で、す入りが遅い。 5.クセが少なく甘みが強いため、食味が非常に優れる。 6.草姿は立性で、葉の大きさは中程度。葉軸は太くしなやかで結束しやすい。 7.白さび病、根こぶ病、萎黄病に耐病性がある。 ■適応性 露地では9月上旬~11月上旬まきおよび1月中旬~3月下旬まきに適します(関東一般地基準)。冬から春に向けて温度が上がっていく作型でも玉の変形、裂根が少なくじっくり肥大するため、在圃性のよさを発揮できることに加えて、春や秋などの多湿時期に発生しやすい白さび病への耐病性が非常に優れており、特に2月まき春どりの作型に適します。 一方、厳寒期の収穫では、玉の肥大が緩慢になる恐れがあるため、ハウスや保温被覆資材を利用して栽培してください。極端な乾燥や高温・低温は、玉の変形や生育不良の原因となるので注意してください。 複数の根こぶ病レースに対し幅広く耐病性がありますが、近年レース分化が進んでいると報告されているので注意が必要です。発病した場合は発病株を圃場から持ち出して処分してください。 ■要点 施肥量は元肥中心に10aあたり成分量で窒素、リン酸、カリそれぞれ8kgを基準としますが、土質や前作の残効を考慮してください。また、高温期は5割減、低温期は2割増で施肥します。追肥は基本的には不要ですが、生育状況に応じて少量施します。また、「バイテクバイオエース®」などの有機質肥料を施用することにより、甘み・風味が増します。生育のバランスを取りながら、通常の化学肥料とうまく組み合わせて施用してください。 栽植密度は15×15cmを標準とし、高温期は若干広めに栽培してください。 低温期の播種では被覆資材などを用いてしっかりと保温・保湿し、初期生育を順調にそろえることで、その後の生育・玉肥大につながります。 土壌水分は極端な多湿・乾燥がないよう、暗渠・明渠の設置や硬盤破壊、有機物の圃場投入などを心がけ、適湿を保つように管理してください。 コナガ、アブラムシなどの防除には防虫ネットなどのトンネル被覆が効果的です。キスジノミハムシ対策では、播種前の粒剤土壌混和なども行い、継続的な予防を心がけてください。農薬の使用方法・回数などは、各地域の農協や農業改良普及員に相談してください。 す入りが遅い品種ですが、温度上昇期における極端な収穫遅れは品質の低下を招きやすいため、計画的な播種・収穫体系を心がけてください。

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