TYファースト
品種の特徴
■ 「TYファースト」の特性 生育特性は、草勢が「スーパーファースト」よりややおとなしく、節間長がやや長い。 果実特性は、従来のファーストトマト品種より揃いが良く、重さは230g程度である。形状は、やや扁平で果実の先端 がとがりやすく、子室数が多いファーストトマトの特徴を備えている。 果実はトマトらしい香りが強く、甘さと酸味のバランスがよく、食味は良好である。 病害抵抗性は、愛知県で主に広がっているTYLCVイスラエルマイルド系統のトマト黄化葉巻病に耐病性を持つほか、萎 凋病(レース1)、根腐萎凋病、タバコモザイクウイルス(Tm-2a )に抵抗性を持つ。 適用作型は、トマト黄化葉巻病の被害が大きい促成作型に適する。 ■栽培上の注意点 「TYファースト」は、日本国内で蔓延しているTYLCVイスラエル系統とイスラエルマイルド系統のうち、特にイスラエルマイルド系統に高い耐病性を示す。しかし、いず れのウイルス系統においても、発病しなくてもウイルスが感染している場合があるため、周囲へTYLCVを拡大させないように、従来どおり媒介虫であるタバココナジラミの防除 を徹底する必要がある。また、昼温が35℃以上となる高温条件では、耐病性品種であっても発病する場合がある。