果実・収量特性

裂果に強いの中玉トマト品種一覧 全26種類

裂果とは 裂果とは、果実の表面が裂けてしまう生理障害のことです。[大玉トマト](https://minorisu.com/crops/1)と同様に[中玉トマト](https://minorisu.com/crops/7)でも収量・秀品率・日

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裂果に強いについて

裂果とは、果実の表面が裂けてしまう生理障害のことです。大玉トマトと同様に中玉トマトでも収量・秀品率・日持ち性のすべてに直結する重要な問題であり、生産者にとって長年にわたる課題の一つとなっています。

裂果には大きく分けて2つのタイプがあります。1つ目は「放射状裂果」で、ヘタ周辺から果実の赤道方向に向かって放射状に亀裂が入るタイプです。2つ目は「同心円状裂果」で、果実のヘタ周辺に同心円状の亀裂が入るタイプです。どちらのタイプも収穫後の輸送中に悪化しやすく、出荷段階での裂果は商品ロスに直結します。

裂果が発生する主なメカニズムは、果実内部の水分量の急激な変動です。土壌の急激な水分変化(長期乾燥後の一時的な多雨・多灌水など)によって果実が急激に膨張し、それに果皮の伸張が追いつかない場合に亀裂が入ります。また、果皮そのものの硬さ(果皮強度)と弾力性が品種によって異なり、これが裂果発生率の差を生んでいます。

中玉トマトは果重30〜100g程度と大玉に比べて小さく、果実の表面積に対する内部容量の比が大きくなる傾向があります。これが大玉よりも水分変動の影響を受けやすい要因の一つになっており、裂果への対応は中玉トマト栽培においても欠かせない視点です。

裂果に強い品種の魅力

裂果に強い品種を選ぶことは、秀品率の向上と廃棄ロスの削減に直結します。中玉トマトの出荷規格では、裂果果実は等外品または廃棄品として扱われることが多く、1週間の雨天が続くだけで秀品率が大幅に低下するリスクがあります。

中玉トマトは大玉に比べて収穫まで完熟させる産地が多く、その分だけ完熟果の裂果リスクと向き合う機会も多くなります。裂果耐性の高い品種では、果実が十分に色づくまで待っても裂果が起きにくいため、フルーツのような甘さが際立つタイミングで収穫できます。これは中玉トマトの最大の魅力である「濃厚な食味」を実現するうえで非常に重要な特性です。

生産者にとっては、廃棄ロスの削減による収益安定が最大のメリットです。特に天候不順の多い年は、裂果耐性の有無が収益に大きな差をもたらします。直売所や地元市場への出荷が多い中玉トマト産地では、見た目の良い完熟果を安定供給できることが集客・リピート購入につながる重要な要素です。

消費者・市場ニーズ

中玉トマトの主要な販売チャネルである量販店・直売所・道の駅では、外観品質への要求が高い傾向があります。消費者にとって、裂果した果実は鮮度低下・品質劣化のシグナルに見えるため、店頭での購買意欲が大きく下がります。

特に直売所での購入者は、産地直送の完熟果を求めていることが多く、「割れていない・傷がない・赤くて美しい」という外観への期待が高い層です。裂果した果実は値引きや廃棄につながりやすく、生産者の収益を直接圧迫します。

業務用(外食・中食)では、カットして調理に使う場合は裂果の影響が少ないこともありますが、流通過程での変色・腐敗リスクが高まるため、仕入れ側が厳選する傾向にあります。贈答用や詰め合わせ商品を展開している生産者にとって、裂果耐性は商品の品質管理における核心的な特性です。

栽培のポイント

品種の裂果耐性は、栽培管理と組み合わせてはじめて最大限の効果を発揮します。品種が耐裂果性であっても、土壌水分管理を誤ると裂果リスクは残ります。

灌水管理

灌水管理が最も重要なポイントです。土壌の水分変動を小さく保つことが裂果予防の基本です。マルチ被覆による土壌水分の蒸発抑制、点滴灌水による均一な水分補給、そして天候の変化に合わせた灌水量の調整が求められます。特に高温乾燥期から梅雨への移行時期や、梅雨明け後の急な乾燥は注意が必要な場面です。

摘果・カルシウム管理

ここからが実際の栽培で差がつくところです。中玉トマトは1花房あたり8〜15果程度と着果数が多い品種も多く、着果負担が大きい状態では果実の膨張速度が速まり裂果リスクが高まります。適切な摘果管理を行い、果実一つひとつに均一な養分・水分が供給される状態を維持することが品質確保の鍵です。

カルシウム不足による果皮強度の低下にも注意が必要です。カルシウムは細胞壁の強化に不可欠な栄養素であり、カルシウム欠乏は果皮が割れやすくなる一因とされています。土壌pHの管理(pH6.0〜6.5が目安)とカルシウム補給(石灰施用・葉面散布)を適切に行うことが品質向上につながります。

収穫タイミング

収穫タイミングの見極めも品質に影響します。中玉トマトは完熟まで待って収穫する生産者が多い一方で、完熟直前が最も裂果リスクが高い段階です。品種ごとの適収段階と裂果が起きやすい条件を把握しておくことが秀品率向上の実践的な対策です。

品種選びのコツ

中玉トマトの品種を裂果耐性の観点から選ぶ際は、以下の点を総合的に確認することが重要です。

  • 品種説明での「裂果が少ない」「裂果に強い」の記載: メーカーカタログや品種説明に具体的な記載がある品種を優先的に確認する
  • 果皮の特性(硬さ・厚さ): 果皮が厚く硬い傾向の品種は裂果耐性が高いことが多いが、食感とのバランスも確認が必要
  • 適収段階の幅: 赤熟まで収穫できる品種は裂果耐性が高い傾向がある。収穫適期の幅が広い品種は作業の余裕につながる
  • 栽培作型との相性: 露地・雨よけ・施設の各作型でどの品種が実績を持つかを産地の情報から確認する
  • 他の耐病性とのバランス: ToMV耐性・萎凋病耐性等の耐病性と裂果耐性を兼ね備えた品種を選ぶことで、複数のリスクを一度に管理できる

意外と知られていないのですが、中玉トマトは品種によって果皮の薄さが大きく異なります。「果皮が薄くて口に残りにくい」という食味の良さが売りの品種では、その薄さゆえに裂果しやすい場合があります。食味の良さと裂果耐性を両立した品種を探す際は、複数のカタログを比較して選定することが大切です。

産地によって事情が異なるので一概には言えませんが、雨よけ栽培や露地栽培が主体の産地では裂果発生リスクが高く、品種選定での裂果耐性の優先度は高まります。一方、施設管理が高度な産地では灌水制御による裂果抑制も可能であるため、食味や草勢を優先する判断もあり得ます。

市場動向とこれから

中玉トマト市場では、秀品率の安定と食味の両立が生産者の課題となっています。消費者の食味志向が高まる中、「完熟・高糖度・裂果なし」という三拍子がそろった商品は、量販店・直売所ともに高い評価を得やすい状況です。

種苗メーカーの開発動向としては、食味と裂果耐性を両立する中玉トマト品種の育種が活発に進んでいます。タキイ種苗やサカタのタネ、福井シードなど各社が、高糖度かつ裂果に強い品種を市場に投入しており、選択肢は着実に増えています。

直売所・産直ルートでの販売を展開している生産者にとって、「完熟で収穫した裂果しないトマト」は消費者への訴求力が高い商材です。品種の耐裂果性を売り場でのPR素材として活用することも、販売戦略の一環として検討に値します。

まとめ

裂果に強い中玉トマトは、秀品率の安定と廃棄ロスの削減を実現するための重要な品種特性です。中玉トマットは完熟収穫を前提とした販売形態が多いため、裂果耐性の高い品種の選択は食味と品質の両方を向上させる手段として特に重要です。

品種の裂果耐性は、灌水管理・摘果管理・カルシウム補給といった栽培技術と組み合わせることで最大限発揮されます。品種選びの際は、裂果耐性の記載を確認するとともに、果皮の特性・適収段階の幅・他の耐病性とのバランスも合わせてチェックすることが、安定した中玉トマット生産への第一歩です。裂果耐性を持つ中玉トマトの品種一覧については、ミノリスの品種検索からご確認いただけます。ミニトマト大玉トマトとの品種比較にもぜひご活用ください。病害耐性については葉かび病耐性やToMV耐性のページもあわせてご参照ください。

26品種 表示中
華小町

華小町

福井シード株式会社

【予約期間】 11月上旬~3月下旬 【販売期間】   4月下旬~5月下旬 ・甘さ際立つ人気急上昇中のミディトマト ・鮮紅色が食欲をそそる中玉トマト。 ・甘味が強く、年間を通して安定しています。 ・皮が薄く、皮残りがほとんどありません。 ・裂果もすくなく、収量も良い品種です。 ・平均果重:30~40g ・TMV抵抗性:Tm-2a

TYフルティカSC

TYフルティカSC

タキイ種苗株式会社

トマト黄化葉巻病耐病性をもち黄変果になりにくい!高糖度中玉トマト! ■特長 ・平均糖度7~8度と高く安定し、果皮が薄くて口の中に残りにくい。 ・果重40~50gの中玉で、裂果や黄変果が少ない。 ・1花房当たりの花数は8~12花で、シングル果房が中心。 ・草勢が旺盛で、吸肥力が持続するので長期栽培も可能。 ・トマト黄化葉巻病(Ty-3a型)耐病性をもつほか、トマトモザイクウイルス(Tm-2a)、根腐萎凋病(J3)、葉かび病(Cf9)、斑点病(LS)、サツマイモネコブ線虫(N)に複合耐病性をもつ。 ■栽培の要点 ・活着後は潅水をできるだけ控え、根を深く張らせる。 ・元肥のチッソ過多を避け、1段目を確実に着果させて異常主茎を防ぐ。 ・追肥は草勢を見ながら、4段花房開花時から始めるのが目安。 ・長期栽培では冬季の着果数を制限し、草勢の維持を図る。

華クイン

華クイン

福井シード株式会社

【予約期間】 11月上旬~3月下旬 【販売期間】   4月下旬~5月下旬 ・美味しいミディトマトの代名詞 ・甘味と酸味のバランスが良く、  非常に美味しい品種です。 ・その食味の良さから、根強い人気のあるミディトマトです。 ・果皮は薄くて食味もよく、裂果も少ないです。 ・果色は鮮紅色で食欲をそそります。 ・平均果重:40~50g ・TMV抵抗性:Tm-1

華おとめ

華おとめ

福井シード株式会社

【予約期間】 11月上旬~3月下旬 【販売期間】   4月下旬~5月下旬 ・コクも甘味もある贅沢な中玉トマト ・節間が短く、管理しやすい品種。 ・華小町よりも葉がコンパクトで採光性に優れています。 ・果皮は薄くて食味もよく、裂果も少ない。 ・果色は鮮紅色で食欲をそそります。 ・平均果重:30~40g ・TMV抵抗性:Tm-2a

華クインアール

華クインアール

福井シード株式会社

【予約期間】 11月上旬~3月下旬 【販売期間】   4月下旬~5月下旬 ・果皮は薄く、裂果にも強いです。 ・花数が多く、生育はやや早生タイプです。 ・甘味と酸味のバランスがよいミディトマトです。 ・果形はきれいな丸型で、商品化率も高いです。 ・春ももちろんですが、秋も収穫可能のフルーツトマト。 ・生育早く、たくさん採れる秋はいちだんと甘くなります。

シンディースイート

シンディースイート

株式会社サカタのタネ

甘酸のバランスがよい濃厚な味。色回りなど外観が優れる中玉トマト ■特性 1.萎凋病(F:R-1)、ToMV(Tm-2a型)、斑点病に抵抗性で根腐萎凋病に耐病性、ネマトーダに耐虫性の中玉トマト。 2. 草勢は中程度。節間がやや伸びる。裂果の発生が少なく、秀品率が高い。 3. 果重は約35〜40g。果実はテリがあり、果色が鮮やか。甘みと酸味のバランスがよい。 4. 下段はシングル花房で、上段からダブル花房となり、1花房当たり10〜15果程度着果する。 ■育苗・育苗管理 播種床の地温は25~28℃とし、播種後14日位の本葉1.5枚時に移植を行います。葉と葉が接触するころに苗広げを行い、育苗面積を十分にとります。肥料不足のときは液肥などで追肥をします。 ■定植準備 作付け前に圃場の土壌診断を行い、適正な肥料設計を立てます。元肥量は圃場により異なりますが、10a当たり成分量で窒素10~12㎏、リン酸12~15㎏、カリ10~15㎏を標準とします。 ■定植および定植後の管理 定植は第1花開花前を基本とし、若苗定植が向いています。灌水は、1段果実肥大期ごろを目安に行いますが、異常茎の発生に注意します。追肥は3段花房開花ごろを目安に草勢を見てします。 ■栽培上の注意点 ・ 草勢が初期ややおとなしく、早生で着果性がよいので、やや早めの灌水、追肥による樹勢の維持を心がけます。 ・ 温度管理は最低夜温10~11℃で管理し、マルハナバチを使用する場合12℃程度を確保するようにします。従来の品種と比較して花粉の稔性はよいです。 ・ 裂果に強く、果肉が厚く、日持ち性がよいので、赤熟収穫を心がけます。 ・ 抑制栽培などの高温期の栽培や多肥栽培では、花数が多くなり、小玉傾向となることがあるので、状況によっては花数を制限します。 ・ 節間はやや伸びるので、長段栽培では斜め誘引を行います。 ・ 低温期の越冬長段どり栽培などでは、ダブル花房となり第1果がやや奇形果となりやすいので摘果します。また、ホルモン処理をやや薄めの濃度で行うようにします。

フルティカ

フルティカ

タキイ種苗株式会社

食味を追求した中玉トマト! 葉かび病にも強い! ■特長 ・糖度が平均7~8度と高く、果肉が滑らかで、果皮が口の中に残りにくい。 ・果重は40~50g程度の中玉で、裂果が少ない。 ・1花房当たりの花数は8~12花で、シングル果房が中心。 ・草勢が強く、吸肥力が持続するので長期栽培も可能。 ・葉かび病(Cf9)、斑点病(LS)の耐病性をもっているため、減農薬栽培が可能。その他、トマトモザイクウイルス(Tm-2a型)、サツマイモネコブ線虫(N)に複合耐病虫性。 ■栽培の要点 ・異常主茎の発生を抑えるため、元肥は少なめとする。 ・活着後は潅水をできるだけ控え、根を深く張らせる。 ・追肥は草勢を見ながら、4段花房開花時から始めるのが目安。 ・長期栽培では冬季の着果数を6~8果に制限し、草勢の維持を図る。

シンディーオレンジ

シンディーオレンジ

株式会社サカタのタネ

甘みが強くフルーツのような食味 ■特長 果実の割れが少なく、1花房に約50gの実を8~12個つけます。酸味が少ないので甘みが濃厚に感じられ、フルーツのような食感を楽しめるオレンジ色の中玉トマトです。 ■タネまき 発芽適温(地温)を確保します。ポットなどに2~3粒を、深さ1cmにまき、土をかけ軽く押さえます。本葉1~2枚ころまでに1本に間引きます。定植は最初の花が咲いたころを目安に、株間50cmで植えつけます。 ■栽培管理 支柱を立てて、ひもで軽く結びます。わき芽はすべてかきとります。最終収穫目標の花房(3~5段)が咲きだしたら、主枝の先端を摘みとります。追肥は、果実が大きくなりはじめるころから、生育を見ながら行います。 ■収穫 開花後40日程度で、色づきはじめます。果実は割れにくく、株で十分にオレンジ色に熟してから収穫すると、さらに甘みと酸味のバランスがよくなります。

越のルビー

越のルビー

福井シード株式会社

【予約期間】 11月上旬~3月下旬 【販売期間】   4月下旬~5月下旬 ・伝統の美味しさ ・日本で最初に生まれたミディトマト。 ・果皮は薄く、裂果にも強いです。 ・その味は別格です。 ・平均果重:30~40g ・TMV抵抗性:Tm-1

フルーツルビー®EX

フルーツルビー®EX

日本デルモンテ株式会社

おいしさにこだわった、糖度が高い中玉トマト。栽培中の実割れが少ない。 ※ 接木苗も販売しています。 ■特長 安定して糖度が高い中玉トマトです。 ひとくち口に含むと果物のような甘さが広がるのが大きな特徴です。 栽培中の実割れが少ないので、初心者の方にもおすすめです。 キュウリモザイクウイルス(CMV)の予防接種をした病気に強い苗です。 ■販売時期 4月上旬~5月下旬頃(実生苗) 5月上旬~6月中旬頃(大苗・接木大苗) 4月下旬~5月下旬(接木苗)

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