栽培環境・条件

夏秋栽培向きの大玉トマト品種一覧 全30種類

夏秋栽培向き大玉トマト 夏秋栽培とは 夏秋栽培とは、春に定植し、夏から秋にかけて収穫する作型です。大玉トマトの場合、一般的に「3〜5月定植→7〜10月収穫」の流れが該当します。露地栽培や雨よけ施設を利用した栽培が主体であり、冬春の促成栽培(

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夏秋栽培向きについて

夏秋栽培向き大玉トマト

夏秋栽培とは

夏秋栽培とは、春に定植し、夏から秋にかけて収穫する作型です。大玉トマトの場合、一般的に「3〜5月定植→7〜10月収穫」の流れが該当します。露地栽培や雨よけ施設を利用した栽培が主体であり、冬春の促成栽培(加温ハウス)とは対照的な栽培形態です。

夏秋栽培の主な産地は、冷涼な気候を活かした高冷地・東北・北海道などです。平場の産地では梅雨〜夏の高温多雨が管理上の難点となるため、栽培エリアが限られる傾向があります。一方、気温が比較的低い高冷地では、夏場でも生育適温(20〜25℃)に近い環境を保ちやすく、品質・収量ともに安定した大玉トマトの生産が可能です。

夏秋出荷のトマトは、冬春の施設産地の出荷量が減る時期と重なるため、市場での需要を受けやすい時期に出荷できるという特徴があります。国産大玉トマトの周年供給において、夏秋作産地は重要な役割を担っています。

促成栽培では「低温・低日射への適応力」が品種選定の軸となるのに対し、夏秋栽培では「高温・多雨・病害への強さ」が中心的な選定基準となります。

夏秋栽培向き品種のメリット

夏秋栽培向き品種を選ぶことで得られる最大のメリットは、高温多湿期の安定した生産です。

耐暑性に優れた品種は、気温が30℃を超える条件でも花落ちや空洞果が少なく、着果・肥大が安定する傾向があります。高温期には花粉の活力が低下し、受粉不良による着果不良が起きやすくなりますが、耐暑性の高い品種はこうした条件でも安定した結実性を維持します。

梅雨・秋雨による多雨条件では、裂果と病害発生が主要なリスクです。裂果耐性と耐病性を備えた品種を選ぶことで、こうした気象リスクへの対応力が高まります。特に露地・雨よけ栽培では雨を完全に避けることができないため、品種による裂果耐性の確保は秀品率向上の有効な手段です。

経営面では、施設コスト(加温費)が不要または最小限で済む点が大きなメリットです。促成栽培では燃料費・光熱費が経営費の中で大きな割合を占めますが、夏秋栽培では加温の必要がない期間が長く、固定費を抑えた経営ができます。

適した品種の特徴

夏秋栽培向き大玉トマト品種には、いくつかの共通した特性があります。

耐暑性・夏季着果性が育種上の重要な選抜基準となっているため、高温期の着果安定性は一般的に促成向き品種より優れています。一方、低温期の着果能力は促成向き品種に劣ることが多く、作型を間違えると本来の品種特性が発揮されません。

青枯病(Ralstonia solanacearum)や根腐萎凋病への耐性が重視される傾向があります。青枯病は高温期の土壌中で活発になる細菌性病害であり、夏秋栽培では感染リスクが特に高くなります。耐病性品種の利用と台木接ぎ木栽培の組み合わせが、効果的な対策として広く普及しています。

裂果耐性のある硬玉系品種が多いことも特徴です。露地・雨よけ栽培では雨後の急激な水分変動が裂果を誘発するため、果皮強度の高い品種が求められます。

栽培のポイント

夏秋栽培の成否を分けるポイントは、高温期の管理と病害対策です。

定植適期を守ることが最初の重要なステップです。定植が早すぎると高温期の開花・着果が難しくなり、遅すぎると収穫終盤(秋)が短くなります。各産地の気候条件に合った定植時期を設定し、適期苗(花芽分化が進んだ良質苗)を使用することが安定生産の出発点です。

ここからが実際の栽培で差がつくところです。夏秋栽培では青枯病の管理が経営リスクを大きく左右します。青枯病は土壌伝染性の細菌病であり、一度発生すると圃場から菌を完全に除去することは困難です。接ぎ木栽培(台木品種の活用)は最も効果的な対策であり、夏秋作産地ではほぼ標準的な管理となっています。台木品種の選定においても、青枯病耐性を持つ台木を選ぶことが重要です。

高温期の灌水管理は、生育と品質の両方に直結します。夏場は蒸発量が多く水分要求量が増えるため、灌水量・灌水回数の確保が必要です。一方、過剰な灌水は根の酸素不足(湿害)や裂果を招くため、土壌水分センサー等を活用して適切な灌水タイミングと量を管理することが望まれます。

雨よけ施設(雨よけハウス)の活用は、裂果防止と病害軽減に効果的です。完全なビニルハウス(側面被覆)と異なり、雨よけは天井部分のみを被覆するため、通気性を確保しながら降雨による直接的な影響を軽減できます。施設投資が限られる場合でも、雨よけだけでも設置価値は大きいとされています。

病害虫管理として、夏秋作で特に注意が必要な病害は青枯病・灰色かび病・うどんこ病です。また、アブラムシやコナジラミが多発しやすい時期と重なるため、物理的防除(防虫ネット・黄色粘着テープ等)と薬剤防除を組み合わせた管理が必要です。

※農薬の使用にあたっては、必ず最新の農薬登録情報を確認し、ラベルの記載内容に従ってください。

品種選びのコツ

夏秋栽培向き大玉トマトを選ぶ際は、以下の観点を確認することが重要です。

  • 耐暑性・夏季着果性: 高温期(気温30℃超)での着果安定性を産地での実績データで確認する
  • 青枯病耐性: 台木品種との組み合わせを含めて確認する。穂木自体が耐性を持つ品種はリスク低減に有利
  • 裂果耐性: 露地・雨よけ栽培では必須の選定基準。硬玉系品種を中心に確認する
  • TYLCV・ToMV等のウイルス耐性: 夏秋作でも媒介虫が多い時期はウイルス感染リスクが高い
  • 収穫期間の長さ: 長期にわたって安定収穫できる品種は、単位面積当たりの出荷量が多くなる傾向がある

産地によって事情が異なるので一概には言えませんが、青枯病の発生履歴がある圃場では、穂木品種の耐病性だけでなく台木品種の耐病性が実質的な防衛ラインになります。農業改良普及センターやJAの推奨台木品種の情報を合わせて確認することが有効です。

意外と知られていないのですが、夏秋作では高温による果実の着色不良(ヘタ周辺が赤くならずにオレンジ〜白く残る「グリーンバック」)が問題になることがあります。品種によって高温着色性に差があるため、この点も夏秋作向き品種の選定時に確認しておくと実際の出荷品質が安定します。

市場動向とこれから

国内の夏秋作大玉トマト産地は、高冷地・東北・北海道を中心に形成されており、各産地が独自のブランドを確立しています。消費者の「夏場の国産大玉トマト」への需要は安定しており、輸入品や促成作品が少なくなる夏季は市場での存在感が高まります。

気候変動の影響として、夏の平均気温上昇が産地内での栽培条件を変化させています。従来は夏でも冷涼だった高冷地でも、近年は高温ストレスが発生する日が増えており、より耐暑性の高い品種への需要が高まっています。

省力化の観点では、着果処理(ホルモン処理)の省力化に向けた品種・管理技術の改善が進んでいます。夏秋作では高温期の着果安定性が課題ですが、ハチなどの訪花昆虫を利用した受粉促進や、品種の自然着果性の活用が注目されています。

まとめ

夏秋栽培向き大玉トマトは、春定植〜夏秋収穫の作型に適した品種群であり、耐暑性・裂果耐性・青枯病耐性が重要な特性です。露地・雨よけ栽培が主体となるため、高温多湿の環境条件に対応した品種選定と栽培管理が安定生産の鍵となります。

品種選びでは、耐暑性と耐病性(特に青枯病)を最優先に確認し、台木品種との組み合わせも含めて総合的に検討することが大切です。夏秋栽培向き大玉トマト品種の詳細については、品種一覧ページからご確認ください。

30品種 表示中
れおん®

れおん®

株式会社サカタのタネ

硬玉で裂果に強くて秀品率が高い、食味のよい促成・夏秋栽培向け大玉トマト ■特性 1. 萎凋病(F:R-1,2)、ToMV※1(Tm-2a型)、半身萎凋病、葉かび病、斑点病に抵抗性があり、ネマトーダに耐虫性がある。 2. 草勢は中程度で、栽培の後半までスタミナがある。チャック果、窓あき果、空洞果、すじ腐れ果の発生が少なく、秀品率が高い。 3. 果実は豊円で果色・色回りが優れ、硬玉で日持ちがよい。裂果の発生も少なく、赤熟収穫が可能。 4. 果実の肉質がよく、糖度が上がりやすいので食味が優れる。 5. 着果性がよく、安定して果実の肥大力があり、多収。 ■適応性 本品種は促成・夏秋栽培の作型に最も適し、抑制栽培も可能です。 ■播種・育苗管理 播種床の地温は25~28℃とし、播種後14日くらいの本葉1.5枚時に移植を行います。葉と葉が接触するころに苗広げを行い、育苗面積を十分に確保します。肥料不足の時は、液肥などで追肥をしてください。 ■定植準備 作付け前に圃場の土壌診断を行い、適正な肥料設計を立てます。元肥量は、圃場により異なりますが、10a当たりの成分量で、窒素12~15kg、リン酸15~20kg、カリ15~20kgを標準とします。 ■定植・栽培管理 定植は、がく割れから第1花開花前ごろを基本とします。極端な若苗の定植は行わないでください。 灌水は、第1段着果から果実肥大期ごろを目安に行い、初期からスムーズに生育させます。 追肥は、3~4段花房が開花するころを目安に草勢を見て行います。 ■病害虫防除 青枯れ病の汚染圃場では「グランシールド」「アシスト」「シャットアウト」などの台木品種を用いて、接木栽培を行うようにしてください。また、CMV※2・TSWV※3・TYLCV※4に対する耐病性はないので、アブラムシ、アザミウマ、コナジラミなどの防除を徹底します。 ■栽培上の注意点 ・草勢は中程度でスタミナのある品種です。着果性がよく、低段から果実の肥大もよいので、草勢の維持がポイントとなります。 ・初期の草勢が強過ぎると、異常茎が発生することがあるので、極端な若苗定植は行わないでください。 ・節間がやや詰まり、葉が大きい品種なので、日射量の少ない厳寒期は、摘葉・玉だしを行い、果実温を確保し、果実肥大、着色を促します。 ・乾燥気味の水分管理では、果実が十分に肥大せず、小玉傾向になりやすいので、やや多めに灌水を行います。 ・果実が硬く、日持ちのよい、赤熟収穫向き品種ですが、強日射や圃場の乾燥、窒素過剰により、同心裂皮が発生することがあるので注意してください。 ・葉先枯れが少ないため、灰色かび病に比較的強いです。また、葉かび病抵抗性で農薬散布をかなり軽減できます。一方で疫病、すすかび病、うどんこ病などの防除は怠らないようにしてください。

麗月

麗月

株式会社サカタのタネ

極硬玉で裂果に強く形状安定性が高い。食味のよい夏秋栽培向け大玉トマト ■特性 1.萎凋病(F:R-1,2)、根腐萎凋病、ToMV(Tm-2a型)、半身萎凋病、葉かび病、斑点病に抵抗性でネマトーダに耐虫性の赤熟出荷向き大玉トマト。 2. 草勢は中程度で、栽培の後半までスタミナがある。チャック果、窓あき果、空洞果、すじ腐れ果の発生が少なく、秀品率が高い。 3. 果実は豊円で果色・色回りが優れ、極硬玉で日持ちが極めてよい。裂果の発生が非常に少なく、赤熟収穫が可能。 4.肉質よく、コクがあり食味は極めてよい。 5.着果性がよく、後半まで安定して果実の肥大力があり、多収。 ■適応性 夏秋栽培に最も適している。 ■育苗・育苗管理 播種床の地温は25~28℃とし、播種後14日くらいの本葉1.5枚時に移植を行う。葉と葉が接触するころに苗広げを行い、育苗面積を十分にとる。肥料不足の時は液肥などで追肥を行う。 ■定植準備 作付け前に圃場の土壌診断を行い、適正な肥料設計を立てる。元肥量は圃場により異なるが、10aあたり成分量で窒素10~15㎏、リン酸15~20㎏、カリ15~20㎏を標準とする。 ■定植および定植後の管理 定植はがく割れ~第1花開花ごろを基本とし、極端な若苗定植は避けるようにする。灌水は、第1段着果~果実肥大期ごろを目安に行い、初期からスムーズに生育させる。追肥は3~4段花房開花ごろを目安に草勢を見て行う。 ■病害虫防除 青枯病の汚染圃場では、「フレンドシップ」、「バックアタック」、「マグネット」などを用いて接木栽培を行う。また、CMV、TSWV、TYLCVに対する抵抗性はないので、アブラムシ、アザミウマ、コナジラミなどの防除を徹底する。 ■栽培上の注意点 ・草勢が中程度でスタミナのある品種であるが、着果性がよく、果実の肥大もよいので草勢の維持がポイントとなる。 ・1段目の着果節位が下がりやすい傾向があるので、苗の状態を確認しながら早めに圃場準備を行い、老化苗定植とならないよう注意する。 ・花数が多くなる段も出てくるので、摘果作業が重要である。 ・乾燥気味の水分管理では果実が十分に肥大せず小玉傾向となりやすいため、やや多めの灌水管理を心がける。 ・やや高めの温度管理が適している品種であるため、秋口の温度下降期には早めにサイドを閉め、保温に努める。 ・葉先枯れが少ないため、灰色かび病に比較的強く、葉かび病抵抗性で農薬散布をかなり軽減できるが、疫病、うどんこ病等の防除を怠らないようにする。

桃太郎ワンダー

桃太郎ワンダー

タキイ種苗株式会社

果形がよく秀品出荷率が高い!良食味な夏秋栽培用の桃太郎! ■特長 ・食味のよい夏秋栽培用「桃太郎」。 ・玉がかたく裂果に強い。 ・チャック・窓あき・変形・空洞果などの生理障害の発生が少なく、秀品出荷率が上がる。 ・花質がよいので着果が安定し、収量が上がりやすい。 ・果形は腰高豊円でスムーズ。果重は、210~220gになる。熟期は早生で果色は濃桃色。 ・草勢は生育全般を通して強く、栽培が安定しやすい。 ・節間長はやや短めで、栽培管理がしやすい。 ・トマトモザイクウイルス(Tm-2a型)、萎凋病レース1(F1)およびレース2(F2)、半身萎凋病レース1(V1)、葉かび病(Cf9)、斑点病(LS)、サツマイモネコブ線虫(N)に複合耐病虫性のほか、青枯病(B)にも比較的強い。 ■栽培の要点 ・老化苗定植を避け、開花直前苗を定植する。 ・1段花房はホルモン処理で確実に着果させる。 ・着果が確認できたら、潅水量を増やす。 ・定植後の最初の追肥は、3段花房の開花前を目安に行う。

パルト

パルト

株式会社サカタのタネ

単為結果性で食味のよい夏秋栽培向け大玉トマト ■特性 1.萎凋病(F:R-1,2)、ToMV(Tm-2a型)、半身萎凋病、葉かび病、斑点病に抵抗性でネマトーダに耐虫性の赤熟出荷向き大玉トマト。 2.単為結果性があり、着果が安定していてホルモン処理やマルハナバチを使った授粉作業が軽減できる。 3.草勢は中程度、栽培の後半までスタミナがある。チャック果、窓あき果、空洞果、すじ腐れ果の発生が少なく、秀品率が高い。 4.果実は豊円腰高で、果色・色回りが優れ、硬玉で日持ちがよい。裂果の発生が非常に少なく、赤熟収穫が可能。 5.果実の肉質がよく、糖度が上がりやすいので食味が非常に優れる。 ■適応性 早熟栽培および夏秋栽培に最も適します。 ■育苗・育苗管理 播種床の地温は25~28℃とし、播種後14日くらいの本葉1.5枚時に移植を行います。葉と葉が接触するころに苗広げを行い、育苗面積を十分にとります。肥料不足のときは液肥などで追肥を行います。 ■定植準備 作付け前に圃場の土壌診断を行い、適正な肥料設計を立てます。元肥量は圃場により異なるが、10aあたり成分量で窒素10~15㎏、リン酸15~20㎏、カリ15~20㎏を標準とします。 ■定植および定植後の管理 定植は第1花開花前ごろを基本とし、極端な若苗定植は避けます。灌水は、第1段着果~果実肥大期ごろを目安に行い、初期からスムーズに生育させます。追肥は4段花房開花ごろを目安に草勢を見て行います。 ■病害虫防除 青枯病の汚染圃場では「バックアタック」、「フレンドシップ」、「ブロック」、「シャットアウト」などを用いて接木栽培を行います。また、CMV、TSWV、TYLCVに対する抵抗性はないので、アブラムシ、アザミウマ、コナジラミなどの防除を徹底します。 ■栽培上の注意点 ・草勢は中程度でスタミナのある品種ですが、着果性がよく、果実の肥大もよいので草勢の維持がポイントとなります。 ・極端な若苗定植は異常茎の発生を助長するので避けます。 ・単為結果性のため着果がよいので、花数が多い場合は草勢に応じて摘果します。 ・促成、半促成栽培などの作型は、葉が繁りやすく、果実がやや小さくなるので注意します。 ・葉先枯れが少ないため、灰色かび病に比較的強く、葉かび病抵抗性のため農薬散布をかなり軽減できますが、疫病、うどんこ病などの防除を怠らないようにします。

はれぞら

はれぞら

ヴィルモランみかど株式会社

果実肥大優れ、硬玉で食味の良い黄化葉巻病耐病性品種 ■特徴 タイプ 大玉 (トマト) 耐病性 IR : B:青枯病, N:ネコブセンチュウ(ネマトーダ), ToMV Tm-2a:トマトモザイクウイルス(Tm因子型:Tm-2a), TYLCV:トマト黄化葉巻病, F1:萎凋病レース1, F2:萎凋病レース2, V1:半身萎凋病レース1, CL:葉かび病(Cf9), LS:斑点病 おすすめポイント ①栽培しやすい 安定した草勢維持と黄化葉巻病耐病性 ②高い収量性 果実肥大が優れ、果形が安定 ③流通性 玉質が硬く、輸送性・店もちがよい ④おいしい 糖酸のバランスが良い食味   特性 草勢:中強 果重:220g前後 花数:6-8 果色:濃桃 果形:豊円 裂果:極少 適応作型 夏秋 抑制 促成 半促成 ■品種の特性 草姿 1. 草勢は中強で、厳寒期の草勢が維持しやすい。 2. 中葉で節間長は中程度。 3. 早生の品種で花数が安定。 4. 1花房あたり花数は6-8花で、安定した着果性を示す。 果実 1. 果肉は厚く食感が良い。食味は糖酸バランスとれており、コクもあり美味しい。 2. 濃桃色の豊円形となり、花落ちが小さく外観が美しい。 ■栽培のポイント ① は種・育苗  極度な潅水は避け、細やかな管理を行う。鉢上げの際は10.5cm以上のポットを使用する。苗ずらしは葉が重ならないように適宜行う。 ② ほ場準備  事前にほ場の土壌診断を行い、適正な肥料設計を行う。土壌条件や残肥の量により異なるが、元肥量の目安は窒素成分で10aあたり8-10kg、リン酸15-20kg、カリ15-20kgとする。草勢のバランスを良くするために緩効性肥料や有機質肥料の使用が望ましい。 ③ 定植・栽培管理  定植は第一花房第一花の開花始めを目安に行う。初期生育が旺盛な品種のため、セル苗定植など極端な若苗定植は避ける。活着後は潅水を控え、根張りを良くし、過繁茂にならないように注意する。低段花房はホルモン処理などによって確実に着果させる。第三段花房が開花し始め頃から生育にあわせて潅水量を増やしていく。  追肥は草勢を見ながら第三花房開花頃に開始する。目安として、10日から20日間隔で、1回10aあたり窒素成分で1.0-1.5kgとする。着果負担のピーク(第4段花房開花から第6段花房開花頃まで)頃からは徐々に追い上げていくが、肥料は急激に効かせるのではなく、途切れずに効き、草勢維持できるように工夫する。液肥を潅水に用いる場合、濃度を薄くして回数を多く施す。  本品種は低温期の肥大性が良くカリウム要求性の高い品種である為、葉先枯れを生じることがある。特に着果負担のかかる厳寒期には、カリウム成分の高い肥料で追肥を行うことで葉先枯れの予防を行う。  本品種は低温下で土壌水分過剰や窒素過剰になると、急激に草勢がつき、果形が乱れる恐れがある。その為12℃~14℃の夜温を確保し、少量多回数潅水を心がける。

強力米寿

強力米寿

タキイ種苗株式会社

家庭菜園用に! 酸味が効いた懐かしい味! ■特長 ・夏秋トマトの名品種で、玉ぞろいがよく、着果にすぐれる多収種。 ・果重210g程度。果形は腰高で、果色は美しい桃色。 ・花痕は極小で秀品率がよい。 ・草勢旺盛でスタミナがある。節間は短く、雨よけ栽培でも作りやすい。 ・チッソの吸肥力はやや強く、耐暑性にすぐれる。 ・トマトモザイクウイルス(Tm-1型)、萎凋病レース1(F1)、斑点病(LS)に複合耐病性。 ■栽培の要点 ・若苗定植を避け、一部開花苗を定植する。 ・1段花房はホルモン処理で確実に着果させる。 ・定植後の最初の追肥は、3段花房の開花時期を目安に行う。

有彩014

有彩014

朝日アグリア株式会社

作型不問のTY耐病性品種 ■黄化葉巻病は総合的に防ぎましょう 有彩014はトマト黄化葉巻病ウイルスに感染すると植物体内にウイルスを保毒し感染源となる可能性があります。また、ウイルスに継続して大量に感染した場合や、高温等の強いストレスがかかった場合には病徴が現れることがあります。タバココナジラミを防除したり、遮光資材を利用しハウス内温度を下げたりするなど適切な栽培管理に努めてください。特に育苗~定植直後は上記の対策を徹底してください。 ■特徴 「適作型:抑制と半促成に適し、越冬・促成・夏秋にも向く」 1. 食味良好 果肉が緻密で滑らか。口当たりと舌触りが良い。年間を通じて糖度と酸度のバランスが良くおいしい。 2. しっかり赤い 消費者が好んで買い求める赤い果色としっかりした硬さの果肉で、店持ちが良好。特に気温が急上昇する3~4月に良品を出荷できる。 3. 着果安定 適度な花数、高温着果性を有し、抑制栽培でも花飛びが少ない。花房が安定し花房内の着果と肥大がよく揃う。 4. 耐裂果 年間を通じて同心円状裂果、放射状裂果ともに少なく、可販果率が高い。 5. 着果と肥大が安定 低段から玉伸びが良くM・Lサイズ中心となる。赤く熟した果実を収穫しても草勢は8段程度までは衰えないパワーを持ち、収穫量の変動の波が小さい。 6. 耐病性 トマト黄化葉巻病(イスラエル系統・イスラエルマイルド系統)黄かび病(Cf-9)、萎ちょう病レース1、レース2、根腐萎ちょう病、半身萎ちょう病レース1、ネコブセンチュウ、トマトモザイクウイルス病(Tm-2a型)に耐病・耐虫性。 ■栽培の要点 「定植後はやや控え目に 着果後は灌水と追肥でバランスを保つ」 1. 台木 草勢がやや弱~中程度の台木を使用する。青枯病と褐色根腐病に耐病性の「あおおに」がお勧め。 2. 育苗・定植 極端な「しめ作り」や低温管理を避け、のびのび育てる。定植は越冬・夏秋は第1花開花、越冬・抑制はがく割れ期とする。極端な若苗定植は果形の乱れにつながるため避ける。 3. 元肥 元肥の10a当たり窒素量は、越冬・促成・夏秋が12~20kg、抑制は0~5kgが目安。窒素よりも加里の成分量を多くすることにより、果実の肥大と色上がりの向上が期待できる。土壌分析し、適正な施肥に努める。 4. 追肥 草勢を維持するため追肥開始が遅れないように気をつける。越冬・促成・夏秋は第3花房開花時、抑制は第2花房開花時から始めるが、草勢が弱ければ早く施す。 5. 温度管理 果実はずっしり緻密なため成熟日数がやや長い。抑制栽培では10月後半から夜温の確保に努め着色を促進させる。 ※斑点病、すずかび病、うどんこ病に対して予防的に防除する。

おおひめ

おおひめ

株式会社むさしのタネ

色よし、味よしの甘熟種 半促成~夏秋向け 【特性】 〇品質、食味共によい。 〇さらに収量性も加味した甘熟種。 〇L標準で心室数は5~6室。 〇肉のしまりがよく、糖度は早期より安定して高い。適度な酸味もあるため、食味は抜群。 〇冬期はわずかに先尖りになる。 〇中葉、中茎、節間も中位。 〇葉色はやわらかいが見かけよりも草勢が強い早生種。 〇高/低温期ともに初期から生育が旺盛。若苗定植を避け、しめ気味に作る。 【病害虫抵抗性】 〇ToMV(Tm) 〇青枯病耐病性 〇萎凋病(R1、R2)、半身萎凋病抵抗性 〇ネマ耐虫性

桃太郎セレクト

桃太郎セレクト

タキイ種苗株式会社

食味と栽培性を兼ね備えた夏秋桃太郎! ■特長 ・食味のよい夏秋栽培用桃太郎。 ・変形果の発生が少なく、花痕部も小さいため秀品率が高い。 ・果形は豊円でスムーズ。果重は210~220gの大玉になる。 ・安定した着果性を示し、収量が上がりやすい。 ・熟期は早生で果色は濃桃色。 ・初期生育はおとなしめで、夏秋雨よけ栽培で安定した草勢を示す。 ・節間長は短めで、栽培後半までスタミナが持続する。 ・トマトモザイクウイルス(Tm-2a型)、萎凋病レース1(F1)およびレース2(F2)、半身萎凋病レース1(V1)、葉かび病(Cf9)、斑点病(LS)、サツマイモネコブ線虫(N)に複合耐病虫性のほか、青枯病(B)にも比較的強い。 ■栽培の要点 ・老化苗定植を避け、開花直前苗を定植する。 ・1段花房はホルモン処理で確実に着果させる。 ・定植後の最初の追肥は、3段花房の開花直前を目安に行う。

りんか®409

りんか®409

株式会社サカタのタネ

高温下での着果性が優れ 食味のよい耐病性大玉トマト ■特性 1. 萎凋病(F:R-1,2)、ToMV(Tm-2a型)、半身萎凋病、葉かび病、斑点病に抵抗性でネマトーダに耐虫性の大玉トマト。 2. 草勢は初期はやや強く、後半は中程度。早生で着果性がよく、下段から果実の肥大力があり多収。空洞果、すじ腐れ果の発生が少なく、秀品率が高い。 3. 果実は豊円腰高で、果色・色回りが優れる。硬玉で日持ちがよい。肉質がよく、コクがあり食味は極めてよい。 4. 節間が詰まり誘引作業が軽減できる。 5. 葉先枯れの発生が少なく、灰色かび病にもやや強い。 ■適応性 夏秋、抑制栽培に最も適します。 ■育苗・育苗管理 播種床の地温は25~28℃とし、播種後14日ぐらいの本葉1.5枚時に移植を行います。葉と葉が接触するころに苗広げを行い、育苗面積を十分にとります。肥料不足のときは液肥などで追肥を行います。 ■定植準備 作付け前に圃場の土壌診断を行い、適正な肥料設計を立てます。元肥量は圃場により異なりますが、10a当たり成分量で窒素12~15㎏、リン酸15~20㎏、カリ15~20㎏を標準とします。 ■定植および定植後の管理 定植は第1花開花前~開花ごろを基本とし、若苗定植も可能です。灌水は、1段着果~果実肥大期ごろを目安に行い、初期からスムーズに生育させます。追肥は4段花房開花ごろを目安に草勢を見て行います。 ■病害虫防除 青枯病の汚染圃場では、「アシスト」、「バックアタック」、「フレンドシップ」、「レシーブ」などを用いて接木栽培を行います。また、CMV、TSWV、TYLCVに対する抵抗性はないので、アブラムシ、アザミウマ、コナジラミなどの防除を徹底します。 ■栽培上の注意点 ・草勢が中程度でスタミナのある品種ですが、着果性がよく、果実の肥大もよいので樹勢の維持がポイントとなります。 ・花数が多くなる段も出てくるので、摘果作業が重要です。 ・果実の色まわりがよく、全体に着色する傾向があります。出荷の熟度表に従い、とり遅れのないようにします。 ・やや高めの温度管理が適している品種です。秋口の温度下降期には早めにサイドを閉め、保温に努めます。 ・ 果実がかたく、日持ち性がよく、赤熟収穫向け品種ですが、高温期に赤熟状態で水分の流入、吸収がなされると裂皮することがあるので注意します。

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