果実・収量特性

えごまのシソ品種一覧 全2種類

えごまとは えごまとは、シソ科シソ属の一年生草本植物で、学名は Perilla frutescens var. frutescens(変種名 frutescens)です。シソ(大葉、赤シソ)と同じ種に属しますが、異なる変種に分類されます。食

えごまについて

えごまとは、シソ科シソ属の一年生草本植物で、学名は Perilla frutescens var. frutescens(変種名 frutescens)です。シソ(大葉、赤シソ)と同じ種に属しますが、異なる変種に分類されます。食用のシソ(Perilla frutescens var. crispa)と近縁ですが、葉の形状・用途・栽培特性は大きく異なります。

外観の特徴としては、草丈は80cm程度に成長し、分枝性に富み、草姿は半球状に茂ります。葉は短卵円形で、葉縁は鋸歯状です。独特の強い香りがあり、食用シソとは異なるこの香気成分(ペリラケトン等)がえごまの特有の風味を生み出しています。

えごまは種子・葉・種油の3つが利用されます。種子は搾油してえごま油(荏胡麻油)として利用されるほか、すりつぶして料理に使ったり、すり種をごはんやもちに使う地域食文化もあります。葉は焼き肉の包み野菜として使われたり(韓国料理の「エゴマの葉」)、天ぷら素材として利用されます。

意外と知られていないのですが、えごまはシソ科の仲間ながらシソ(大葉)とは香りが全く異なります。シソの爽やかな香りに対し、えごまはより強く野性的な香りを持ちます。これはペリルアルデヒドではなくペリラケトンが主要な香気成分であることによるもので、好みが分かれる個性的な風味です。

えごまの栄養特性と魅力

えごまが現代的な注目を集めている最大の理由は、種子に含まれる油脂の質の高さです。えごま油はα-リノレン酸(オメガ3系脂肪酸)の含有量が植物油の中でもトップクラスで、亜麻仁油と並んでオメガ3系脂肪酸の優れた食物源として知られています。

α-リノレン酸は体内でEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)に変換される必須脂肪酸で、現代の日本人の食生活で不足しがちな栄養素の一つとされています。えごま油は加熱に弱い性質があるため、生食(サラダのドレッシング、料理への仕上げがけ等)での摂取が適しています。

えごまの葉にはビタミンB1・B2やカルシウムも豊富に含まれており、緑黄色野菜としての栄養価も高い食材です。

生産者にとっての魅力は、機能性食品素材としての市場価値が高く、えごま油の製品単価が高い点です。健康志向の消費者やナチュラル系の食品ブランドへの供給チャネルが確保できると、高付加価値な農産物として経営に貢献します。また、えごまは比較的病害に強く、栽培管理がシンプルな一面もあります。

種子の色による品種区分

ミノリスに掲載されているえごまには、種子の色によって白種と黒種の2タイプがあります(いずれも中原採種場の品種)。

えごま(白種)は白い種子を持つタイプです。草丈は80cm程度で、油を含む特有の香りがあります。白種は一般的に搾油率が高い傾向があるとされますが、品種による差もあります。

えごま(黒種)は黒い種子を持つタイプです。種子の色以外の基本的な栽培特性は白種と同様とされていますが、品種ごとに詳細な特性は確認が必要です。

種子の色による品質の違いについては、搾油率・油脂組成・料理用途での好みなどが関係します。産地によって事情が異なるので一概には言えませんが、用途(搾油・食用・加工)や取引先の要求に合わせて選定することが重要です。

栽培のポイント

えごまの栽培は、シソ科の一年生植物として基本的な管理はシソに準じますが、用途(種子収穫か葉収穫か)によって栽培方針が変わります。

播種適期は地域によって異なりますが、霜の心配がなくなった4〜5月が一般的です。直播よりも育苗後の移植栽培のほうが管理しやすいとされています。発芽には温度(20〜25℃程度)と光が必要で、光発芽性があるため種子を深く覆土しすぎないことが重要です。

種子収穫を目的とする場合は、開花・結実まで栽培を継続します。草丈が80cm程度になるため、支柱または倒伏防止策が必要な場合があります。開花は短日条件(夜間の暗期が長くなる秋)に促進されるため、播種が遅くなると収穫量が確保できないことがあります。

ここからが実際の栽培で差がつくところです。えごまは過湿に比較的強い一面がありますが、排水不良な圃場では根腐れのリスクがあります。また、乾燥が続く場合はかん水管理が必要です。雑草との競合に弱い時期(初期生育時)には除草管理を丁寧に行うことが初期生育の確保につながります。

葉収穫を目的とする場合は、若い葉を摘み取り収穫し続けることで長期の出荷が可能です。花芽が出る前に摘心して側枝の発生を促すことで、収穫葉数を増やすことができます。

収穫した種子は乾燥・脱穀後、搾油または食用に利用します。搾油する場合は、産地加工施設や農商工連携での加工体制の確保が必要です。

品種選びのコツ

えごまの品種選びでは、目的とする用途に合わせた選定が基本です。

種子からの搾油を主目的とする場合は、種子の成熟が揃いやすく、種子の落下(裂莢)が起きにくい品種特性が有利です。収穫時期の集中と作業効率に影響します。

食用(葉利用)を主目的とする場合は、葉の香りの強さと葉の大きさが重要な選定基準です。韓国料理向けの需要では、大葉で香りが強い品種が評価される傾向があります。

えごまの品種数はシソ(大葉)と比べて少なく、現状のミノリス掲載品種は白種・黒種の2品種です。品種を比較する観点では、中原採種場の品種特性を確認したうえで、試作を通じて自分の栽培環境に合った品種を見極めることが現実的なアプローチです。

また、えごまの搾油・加工を視野に入れる場合は、地域の農商工連携や6次産業化支援の仕組みを活用できるかどうかも、経営計画の重要な要素です。単に栽培するだけでなく、販路・加工体制のセットで計画を立てることが重要です。

市場動向とこれから

えごまの国内市場は、健康志向の高まりを背景に拡大しています。えごま油はオメガ3系脂肪酸(α-リノレン酸)が豊富な食材として、健康食品・スーパーフードのカテゴリで認知が広がり、スーパーマーケットやオンラインショップでの販売が増えています。

えごまの葉は、焼き肉文化の広まりとともに業務用需要が増加しています。韓国料理店や焼き肉店での需要が安定しており、業務用の契約栽培として取り組む農家も増えています。

国内産えごまの産地としては、岩手県・福島県・三重県などで栽培が行われており、地域の伝統的な食文化と結びついた産地ブランドの形成も進んでいます。

今後は、機能性表示食品制度の活用によるえごま油製品の高付加価値化、農家民宿やグリーンツーリズムとの連携による体験農業素材としての活用など、えごまの多面的な活用が期待されます。

まとめ

えごまはシソと近縁のシソ科植物で、種子に含まれるα-リノレン酸(オメガ3系脂肪酸)が豊富なえごま油として近年注目されています。シソとは香りや用途が大きく異なり、搾油・葉食・加工食品など多様な利用方法があります。

ミノリスに掲載されているえごまは白種・黒種の2品種(いずれも中原採種場)で、基本的な栽培特性は共通しています。品種選びでは用途(搾油か葉利用か)を明確にし、販路・加工体制とセットで計画を立てることがポイントです。

ミノリスに掲載されているえごま品種の詳細は、品種一覧ページからご確認ください。シソの関連タグ一覧もあわせてご参照いただくと、シソ科品目全体での品種選びの参考になります。

2品種 表示中
えごま(白種)

えごま(白種)

中原採種場株式会社

栄養いっぱい、特有の香りの健康やさい!! ■特性 ・原産地インド又は東部アジアのシソ科の1年生植物で、形態はシソに類似し、草丈80cmぐらい、分枝性に富み、草姿は半球状に茂る。 ・葉は対生、短卵円形、葉縁は鋸歯状、葉面は緑色、まれに裏面だけ淡紫色を帯びる。 ・種子は黒種子と白種子があり、シソよりやや大きく、油を含み、特有の香りがある。 ・えごまの葉はシソと同様ビタミンB1・B2、カルシウム、たんぱく、糖質等を多く含む緑黄色やさい。天プラ、サシミ、焼き肉等と一緒に食べると効果がある。 ・種子にはα-リノレン酸を多く含み、これは、最近アトピーに効果があることが判り、

えごま(黒種)

えごま(黒種)

中原採種場株式会社

栄養いっぱい、特有の香りの健康やさい!! ■特性 ・原産地インド又は東部アジアのシソ科の1年生植物で、形態はシソに類似し、草丈80cmぐらい、分枝性に富み、草姿は半球状に茂る。 ・葉は対生、短卵円形、葉縁は鋸歯状、葉面は緑色、まれに裏面だけ淡紫色を帯びる。 ・種子は黒種子と白種子があり、シソよりやや大きく、油を含み、特有の香りがある。 ・えごまの葉はシソと同様ビタミンB1・B2、カルシウム、たんぱく、糖質等を多く含む緑黄色やさい。天プラ、サシミ、焼き肉等と一緒に食べると効果がある。 ・種子にはα-リノレン酸を多く含み、これは、最近アトピーに効果があることが判り、

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