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大株どり向きミズナのミズナ品種一覧 全12種類

大株どり向きミズナ 大株どりとは ミズナ栽培における「大株どり」とは、株を十分に大きく育てた後に収穫するスタイルを指します。草丈40〜50cm以上、1株重量が1〜6kg程度(品種によって大きく異なります)に達してから収穫します。「大株」の定

大株どり向きミズナについて

大株どり向きミズナ

大株どりとは

ミズナ栽培における「大株どり」とは、株を十分に大きく育てた後に収穫するスタイルを指します。草丈40〜50cm以上、1株重量が1〜6kg程度(品種によって大きく異なります)に達してから収穫します。「大株」の定義は出荷先や地域によって異なりますが、量販店向けの束出荷規格では1束400〜600g程度のものが多く、業務用・漬物加工用では1株をまるごと使用するケースもあります。

大株どりに適した品種は、分けつ力が旺盛で在圃期間が長く、大きく育てても葉が硬くなりにくい特性を持ちます。生育はじっくりと進み、1株から数百本の葉軸が発生するものが代表的な大株どり向き品種です。日数をかけて大きくなることで、根が深く張り、栄養分を十分に蓄えた株に仕上がります。

大株どりは小株どりと比較して1作当たりの在圃日数が長く圃場の回転率は下がりますが、1株当たりの収穫量が大きく、収穫・調整の作業回数を減らせる点が経営上のメリットになります。

大株どりの魅力

大株どりの最大の特徴は、ボリューム感のある収穫物です。1株当たりの重量が大きいため、重量ベースの収量(10a当たりの収穫量)が高くなりやすく、業務用・加工用の大量発注に対応しやすい生産体系を組めます。

漬物加工用途では、大株のミズナはハリハリ漬け(大和漬け)の材料として重宝されます。葉軸が太めにしっかり育った大株は、漬け込んでも食感が保たれやすく、加工後の品質が安定します。こうした加工向け需要が安定している産地では、大株どりが経営の柱になることがあります。

鍋料理向けの束出荷では、葉軸がしっかりしてボリューム感のある大株は「見栄えが良い商品」として消費者に選ばれやすい傾向があります。スーパーマーケットで束売りをする場合、大株を複数本まとめた大束は贈答用や家族向けとして需要があります。

意外と知られていないのですが、大株どり向き品種の中には、晩抽性(抽苔しにくさ)に優れているものが多くあります。在圃期間が長くなる栽培スタイルに対応するため、気温の変動によるとう立ちリスクが低い品種が育成されているためです。これは春先の作付けでも安心して大株まで育てられるという利点につながります。

大株どり向き品種の特徴

大株どりに適した品種には、共通した特性が見られます。

分けつ力が旺盛で、葉軸数が多いことが大株どり品種の根本的な特性です。1株から発生する葉軸数が多ければ多いほど、重量ベースの収量が高くなります。中原採種場の株張千緑みずなは「大株どり栽培では分けつ力が旺盛で、1株より数百本もの葉軸を発生し、4〜5kgぐらいまで太る」とされており、大株どりでの収量ポテンシャルが高い品種です。

在圃期間が長く生育がじっくりしていることも重要な特性です。生育が速すぎる品種は大株に達する前に葉が硬くなりやすく、品質低下のリスクがあります。じっくりと育つことで在圃期間中の品質を維持できる品種が大株どりに向いています。

丸種の晩生千筋京水菜は「日をおけば1株6kg位の大株になる。分けつ力が旺盛で栽培容易な晩生の農産種」として大株どり栽培の代表的な品種です。同じく丸種の晩生丸葉壬生菜も「分けつ力が旺盛で1株4kg位の大株になる。寒さに強く、よく生育する多収種」として大株での収穫に適しています。タカヤマシードのみずなは「分けつ力が旺盛で、1株より数百本もの葉軸を出し日をおけば6kg位の大株になる」品種です。

ここからが実際の栽培で差がつくところです。大株どり品種であっても、小株どりに切り替えて使える汎用的な品種が存在します。株張千緑みずなや千石早生水菜(宝種苗)は「小株どりから大株どりまで対応可能」な品種として紹介されており、作型計画に応じて収穫サイズを調整できる柔軟性があります。

栽培のポイント

大株どり栽培では、小株どりとは異なる栽培設計が必要です。

栽植密度は小株どりより大きくします。標準的な大株どりの栽植密度は、株間25cm・条間30cm前後が目安とされますが、品種によって推奨値が異なります。密植すると株が大きく育つ空間が確保できず、大株のポテンシャルを引き出せません。十分な株間の確保が大株どり成功の基本です。

施肥量は小株どりより多めに設定します。在圃期間が長く、株が大きく育つ分だけ必要な養分量も増えます。元肥のほかに追肥も重要で、生育の状況に応じて窒素・カリを中心に追肥を行うことで収量と品質を維持します。

土壌の保水性と排水性のバランスが大株どりの安定性に影響します。在圃期間が長いため、乾燥・過湿のどちらも株の生育に悪影響を与えます。保水力のある土壌を選びながら、圃場の排水性も確保することが安定生産の前提です。

冬季の大株どり栽培では、低温による生育の停滞に注意が必要です。厳寒期は生育が著しく遅くなり、在圃期間が想定より長くなることがあります。また、収穫の遅れによる葉の傷み・黄化や、凍害による葉軸のパンクにも注意が求められます。

品種選びのコツ

大株どり向きミズナの品種選定では、以下の点を確認することが望ましいです。

  • 分けつ力と最大株重量: 「分けつ力旺盛」「大株で○kg」等のカタログ記載を参照する
  • 在圃期間と晩抽性: 在圃期間が長い作型では晩抽性が高い品種を優先する
  • 用途(鍋・漬物・業務用等)との整合: 漬物加工用は葉軸のしっかりしたタイプが向いている
  • 栽培時期と気候条件: 晩生品種は寒冷地・冬季栽培に向いている傾向がある
  • 小株どりとの兼用可否: 出荷計画に応じてサイズを柔軟に変えたい場合は兼用品種が便利

産地によって事情が異なるので一概には言えませんが、大株どり向き品種の中には特定の季節(秋〜冬)に特性が発揮される品種が多い傾向があります。通年で大株どりを計画する場合は、夏季の耐暑性も合わせて確認が必要です。

小株どりから大株どりまで対応できる品種(株張千緑みずな、千石早生水菜等)は、農場の出荷量調整に柔軟に対応できる利点があります。市場価格の変動や発注量の変化に応じて収穫サイズを変えられることは、経営リスクの軽減につながります。

市場動向とこれから

大株どりミズナの主要な用途は、漬物加工・業務用食材・量販店向け束出荷の3つです。漬物用途では、ハリハリ漬け等の需要が根強く、大株ミズナの産地消費が続いています。業務用では、外食チェーン・給食センターでの鍋料理・和食メニューへの使用が安定した発注につながっています。

量販店での束売りは、季節需要(鍋シーズンの秋〜冬)に収束しやすい側面があります。一方で、年間を通じた業務用需要を取り込む生産者にとっては、大株どりは通年経営を支える品目として機能しています。

今後の課題として、大株どりは1回当たりの収穫物の重量が大きいため、収穫・運搬・調整の作業負担が大きくなります。作業の省力化(収穫補助機械の導入等)と、単価の高い用途(加工用・業務用の直接取引)との組み合わせが、大株どり経営の持続可能性を高める方向性として注目されています。

まとめ

大株どり向きミズナは、分けつ力が旺盛で在圃期間が長く、大きく育ててから収穫することで重量ベースの収量を最大化できる品種群です。漬物加工・業務用・量販店束売りなど、大量出荷の需要に対応しやすい特性を持ちます。

品種選びでは「分けつ力と最大株重量」「在圃期間と晩抽性」「用途との整合」を確認し、作型と出荷先に合った品種を選定することが重要です。小株どりとの兼用品種を活用することで、出荷量の柔軟な調整も可能になります。

ミズナの関連タグや品種一覧については、ミズナの品種一覧ページをご参照ください。

12品種 表示中
のってる菜

のってる菜

株式会社タカヤマシード

サラダで楽しむシャキシャキ感! ■特性 1.本種は、小~中株どりに適す早生の一代交配種である。 2.生育は旺盛で、低温期の栽培でも伸長性に優れる。 3.葉軸は細く、白くきれいに仕上がる。 4.葉は淡緑色で葉巾は細く多数の欠刻がある。株張り良く大株どりにも利用できる。 5.歯ざわりや香りに優れ生食のサラダ用で食すとシャキシャキ感が楽しめる。煮物・浅漬け用としても利用できる。 ■ポイント 高温時の小~中株どり栽培では、灌水のしすぎに注意し、徒長させない様に心掛ける。

シャキさら

シャキさら

株式会社タカヤマシード

本種は、小~中株どりに適する早生の一代交配種である 生育は中位で、夏場の高温時でも比較的徒長しにくく、収穫巾が広い。 葉軸は極めて細くきれいな白色に仕上がる。 葉色は淡緑色で、葉巾は細く、多数の欠刻がある。 株張りが良く、大株どりにも利用できる。 歯触りや香りが良く、煮物・浅漬け用をはじめ、生食のサラダ用としても最適である。 高温時の小~中株どり栽培では、灌水のしすぎに注意し、徒長させない様に心掛ける。

株張千緑みずな

株張千緑みずな

中原採種場株式会社

茎は極細で純白、株張りの良い中早生種!! ■特性 ・茎は極細で純白、葉は鮮緑色で葉縁に多数の欠刻があり、株張・株揃いの良い中早生種。 ・大株どり栽培では分けつ力が旺盛で、1株より数百本もの葉軸を発生し、4〜5kgぐらいまで太る。 ・耐暑・耐寒性が強く、抽苔も比較的安定しているので、小株どり栽培ではオールシーズンに使用できる。 ・生育はじっくり太るので在圃期間が長く、営利栽培に好適する。 ・歯切れがよく、香りがありサラダ・浅漬に重宝し、煮食用としても広く利用できる。

千石早生水菜

千石早生水菜

宝種苗株式会社

鮮緑色の葉に、純白の茎! 見かけが美しい早生種 ●草姿は立性で収穫しやすく束ねやすい。 ●生育ゆっくりで在圃性が良い。 ●葉は細葉、きれいな鮮緑色の葉で、茎は純白で見かけ良く、市場性抜群。 ●株張り良く、小株どりに適し周年栽培可能な早生種。 ●小株どりは、株間6㎝、条間18㎝前後。株間は冬場は狭めにして夏場は少し広げ、風通し良くし、病気・徒長を防ぐ。 ●大株どりは、株間25㎝、条間30㎝に冬場に出荷。

サラダ用京水菜

サラダ用京水菜

トキタ種苗株式会社

シャキシャキの歯ざわりが魅力 サラダ用の小株から鍋もの用の大株までの栽培が可能で、歯切れの良さと食味が良い品種。 ■特性 鮮緑色、多く欠刻の入る細葉、葉軸は白く極細で、株張り、株揃いが良く、分げつ旺盛。小株から大株まで収穫ができる早生種。小株では周年栽培が可能。 特に高温期の小株収穫栽培では、播種後30日位より株張りのある株が収穫ができ、独特の香りと歯ざわりのよさは最高です。 ■栽培上の注意 サラダ、煮食、漬物用に幅広く利用ができ、市場性が高い。 ■播き時期 周年での栽培が可能。小株から順次間引き収穫しながら栽培を継続する。3下旬から5月にかけては抽苔し易いため小株での収穫が良いでしょう。 ■播種方法 直播栽培、育苗定植どちらの栽培でも可能です。 ■植え付け 畝巾1m程度の平畝または条間35cm〜40cmに条蒔きします。移植栽培では、収穫時の大きさを想定し5〜15cmの株間で定植してください。 ■土壌条件 土壌条件は特別選びませんがPH6.5くらいが良く、有機質に富み水持ちの良い畑が最適です。 ■肥料 堆肥などの有機質の施用と共に、酸性土壌では石灰を施用しておくと安心です。1平方メートル当たりの施肥量は、窒素15g、燐酸20g、加里10gを基準に元肥重点に施します。追肥は葉の色、生育のスピードなどを勘案して与えます。 ■収穫 収穫までの日数は、夏の高温期、冬の低温期、また収穫をどの大きさで行うかによっても大きく異なります。春、秋の生育の最適条件下では、サラダ用としての小株の収穫であれば、直播栽培で20〜30日、大株での収穫であれば30〜40日を目安としてください。移植栽培では更に1週間程度多くの日数を要します。 ■料理 歯切れの良さを生かしたサラダの材料、大株では鍋物全般に利用できます。3cmを越す大株では浅漬に、また茎の太くなった部分は他の野菜とともに掻き揚げ等でも美味しく食べられます。

四季細菜

四季細菜

株式会社タカヤマシード

■特性 1.本種は、小~中株どりに適す早生の一代交配種である。 2.成育が極めて旺盛で伸長性に優れ、低温期、特に冬期の栽培において特性を十分発揮できる。 3.葉は淡緑色で、多数の欠刻がある。分けつ力が旺盛で葉数多く一株重が重い。大株どりにも利用できる。 4.葉軸は細く、白く仕上がり見栄えが良い。 5.食感に優れ、アクやクセがなく、生食のサラダ用として適している。煮物・浅漬け用としても適す。 ■ポイント 高温時の小~中株どり栽培では、灌水のしすぎに注意し、徒長させない様に心掛ける。

みずな

みずな

株式会社タカヤマシード

食物繊維とビタミンB1・Cを多く含む ■特性 1.葉縁に多数の欠刻があり、分枝性が非常に強い栽培容易な晩生種。 2.耐寒性が強く、低温での伸長性がよい。 3.根はよく発達し分けつ力が旺盛で、1株より数百本もの葉軸を出し日をおけば6kg位の大株になる。 4.どんな素材ともよく合い、やわらかく、シャキシャキとして歯ざわりがある。鍋物、炒め物、浅漬、生のままサラダに入れたり、油あげなどとの煮物等に最適。 ■ポイント 1.保水性のよい圃場を選び、乾燥しやすい所は避ける。 2.育苗中はアブラムシの防除に努め、追肥はチッソおよびカリを主体に2~3回に分施する。

中生千筋水菜

中生千筋水菜

山陽種苗株式会社

耐寒性抜群!! 煮炊き・おひたし等に最適。 ■特性 ・茎は純白で、葉の切れ込みは浅い。分けつは強く旺盛な中生タイプ。 ・葉の切れ込みが浅いので葉幅が広くボリューム感がある。 ・おひたし・煮物として利用したり、開花前の蕾や茎を使用し、おひたし・油炒め等にしても甘味があり美味しい。 ■栽培のポイント ・圃場は、保水性に良い所を選び、特に乾燥しやすい所はさける。 ・大株どり栽培では、元肥・追肥とも白菜と同じくらいの量を施す。

京びいき

京びいき

丸種株式会社

生育旺盛な中~大株どりミブナ 1. 草姿は立性で、葉軸は中太となり、葉は鮮緑色の中葉となります。 2. 生育は早く、特に株張り・株揃いに優れており、ボリューム感のある多収穫品種です。 3. 小~中株どりの他、加工用大株どりにも適しています。 4. ピリッとした辛味と風味が特長で漬物の他、煮物、おひたし、サラダ料理にも利用できます

早生壬生菜

早生壬生菜

丸種株式会社

風味・食味の良い早生種 1. 耐寒性・耐暑性に優れ生育は極めて旺盛。草姿は立性、葉軸は極めて細く、葉は鮮緑で葉先は丸く欠刻なく、大株どり、小~中株(まくり菜)どりの両栽培に適した早生系の京ミブナです。 2. 周年栽培が可能で、小~中株は夏栽培では播種後30日位から株張りのよいボリュームのあるものが収穫でき、白早生種独特の歯ざわりと味と香りのある優良種です。

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