病害耐性

チップバーン耐性のレタス品種一覧 全43種類

チップバーンとは チップバーンは、カルシウムの吸収・転流障害によって引き起こされる生理障害です。病原菌によるものではなく、植物体内のカルシウム不足が原因で、葉の縁や葉先が褐変・枯死する症状が現れます。結球レタスでは内葉(球の内側の葉)の縁が

チップバーン耐性について

チップバーンは、カルシウムの吸収・転流障害によって引き起こされる生理障害です。病原菌によるものではなく、植物体内のカルシウム不足が原因で、葉の縁や葉先が褐変・枯死する症状が現れます。結球レタスでは内葉(球の内側の葉)の縁が茶色く変色することが多く、外観からは判断しにくいまま進行するため、収穫・出荷段階になって初めて被害に気づくケースも少なくありません。

発生しやすい条件は、高温・低湿度・強光・急激な生育など、蒸散が盛んで植物体内の水分移動が偏りやすい環境です。特に夏場や施設栽培での高温期、生育後半の結球が急速に進む時期に多発します。カルシウム施用や灌水管理で軽減できる場合もありますが、品種そのものの耐性差が大きく、根本的な対策としては耐性品種の選択が最も有効とされています。

チップバーン耐性を持つ品種は、こうした生理障害リスクを品種の力で抑えられるため、夏秋作や施設の高温期栽培で安定した品質・収量を目指す農家にとって強い味方になります。


チップバーン耐性レタスの特徴とメリット

  • 収穫・出荷段階での品質トラブルを防げる
    チップバーンは内葉に発生しやすく、外観では判別しにくいまま出荷後にクレームになるリスクがあります。耐性品種を選ぶことで、こうした見えにくい品質トラブルを未然に防げます。

  • 夏秋作・高温期の栽培リスクを下げられる
    高温・強光条件はチップバーンが最も発生しやすい環境です。耐性品種なら夏秋作でも安定した品質を維持しやすく、出荷ロスを大幅に削減できます。

  • 施設栽培での高温期リスクを軽減できる
    ハウス内は夏場に温度が急上昇しやすく、換気管理だけでは限界があります。耐性品種を使うことで、施設特有の高温ストレスによるチップバーン発生を抑えられます。

  • カルシウム管理や灌水管理の負担を軽減できる
    チップバーン対策として施肥・灌水の調整は有効ですが、手間とコストがかかります。耐性品種なら管理の負担を軽減しながら安定生産が実現しやすくなります。

  • 出荷規格の安定につながる
    チップバーンの発生は収穫時の規格外品を増やし、出荷量の不安定化につながります。耐性品種の導入により、規格品率を安定させることができます。


こんな栽培者におすすめ

夏秋作でレタスを栽培している方に特におすすめです。高温・強光の時期はチップバーンの発生リスクが最も高く、耐性品種の恩恵を最大限に受けられます。

施設栽培で夏場の温度管理に苦労している方にも向いています。ハウス内の高温は避けにくく、換気だけでは対応しきれない場面でも、耐性品種なら安定した品質を維持しやすくなります。

過去にチップバーンで出荷クレームや規格外品が増えた経験がある方は特に要注目です。耐性品種への切り替えで状況が大幅に改善するケースが多いです。

カルシウム施用や灌水管理の手間・コストを減らしたい方にも検討をおすすめします。管理に頼りすぎない安定栽培を実現するために、耐性品種の導入が有効です。


選ぶときの注意点

チップバーン耐性があっても、完全に発生しないわけではありません。耐性の強さは品種によって異なり、高温が極端に続く条件や換気・灌水管理が不十分な環境では、耐性品種でも発生することがあります。品種ごとの耐性の程度(強・中・やや強など)を必ず確認しておきましょう。

チップバーンは発生部位によって種類が異なります。外葉の葉先に出るタイプ(アウターチップバーン)と、内葉の縁に出るタイプ(インナーチップバーン)では発生メカニズムや発生条件が異なります。品種の耐性がどちらのタイプに対するものかを確認しておくと、より的確な品種選択につながります。

チップバーン耐性だけで品種を選ぶと他の特性とのバランスを見落とすことがあります。結球性・食味・収量性・べと病やビッグベイン病など他の病害への耐性も合わせてチェックすることが大切です。

作型や栽培方法との適合性も忘れずに確認しましょう。高温耐性があっても、夏まき向けか秋まき向けか、施設向けか露地向けかによって適した品種が異なります。栽培環境と季節に合った品種かどうかを確認してから導入しましょう。

環境管理も並行して行うことが重要です。耐性品種でも、換気不足や灌水の過不足、カルシウム不足が続く圃場では発生リスクが高まります。適切な温度管理・灌水管理・施肥管理と組み合わせることで、耐性品種の効果を最大限に引き出せます。


まとめ

チップバーンはレタス栽培において外観品質・出荷規格に直結する生理障害で、特に夏秋作や施設栽培の高温期でのリスクが高いです。カルシウム管理や灌水管理による対策と並んで、耐性品種の導入は最も効果的なアプローチです。栽培スタイルと作型に合わせた品種選びが、安定生産のカギになります。

ミノリスのチップバーン耐性レタス品種一覧で、耐性の強さ・対応症状タイプ・作型適応性・レタスの種類(結球・リーフなど)を総合的に比較してみてください。高温期でも品質を安定させられる品種が、きっと見つかるはずです。

43品種 表示中
インターセプト

インターセプト

株式会社サカタのタネ

結球性と肥大性が優れる、根腐病レース2に耐病性がある晩抽性レタス ■特性 1. 結球性が優れるサリナス系の早生品種。 2. 根腐病レース2に耐病性があり晩抽性がある。 3. 球色はテリがあり、大玉の偏円球。変形球が少なく、切り口は小さく、尻部の形状が安定しやすい。 4. 外葉が玉を包み込むような草姿なので、日焼けが少ない。肉厚でかぶりが深く、偏円形で箱詰めが容易である。 5. チップバーンや乳管破裂が少ない。 6. 適応作型が広く、晩抽品種の中では低温肥大性がある。 ■適応性 高冷地 5月中旬~7月下旬まき→7月上中旬~9月中下旬どり 冷涼地 5月中旬~6月上旬まき →7月上中旬~7月下旬どり、7月中旬~8月上旬まき→9月条中旬~9月下旬どり 温暖地・暖地 2月上旬~2月下旬まき→5月上中旬~5月中旬どり、8月中下旬~9月上旬まき→10月中旬~11月中旬どり 極端な早まきや遅まきは、玉のとがりや肥大不足、また抽苔を招くおそれがあります。品種本来の特性をよりよく発揮させるためにも、作型図をご確認のうえ、播種期にご注意ください。 ■播種と育苗 レタスの最適発芽温度は18~20℃で、15~25℃の範囲であれば十分な発芽率が得られるといわれています。「インターセプト」は晩抽性品種で、播種期が高温期になる場合があります。播種後高温に遭遇すると種子が強制休眠に入り、発芽がそろわない恐れがあるので高温時の育苗には十分注意してください。 いかにしっかりとした苗を育てるかが、定植後の活着のスムーズさを含め、その後の生育に大きく影響を与えます。地上部ばかりが大きくなるような苗ではなく、根部と地上部のバランスがしっかりとれた苗をつくるように心がけることが重要です。また定植時期の高温干ばつは活着不良を招くことがあります。定植前にしっかり灌水してからマルチングをするなど、定植床に十分水分をもたせた状態の定植が、その後の活着を促進します。さらに、定植の時間帯や定植後の灌水にも注意してください。 ■施肥と管理 吸肥力が強い品種のため、その適性をよりよく発揮するためにも少肥品種(エンパイヤ系)に近い施肥設計が適します。定植から結球期までしっかり根を張らせ、外葉のスムーズな生育を促しましょう。また生育期間中に極端な干ばつや過湿条件にならないよう、適宜灌水や畝上げによる排水対策、定植前の準備として、完熟堆肥などを利用した土作りによる土の緩衝能力を高めておくことが、生理障害の防止や秀品率の向上につながります。 ■病害虫防除 レタス根腐病に対しては耐病性を持ちますが、まったく発病しないということではなく、菌密度の高い圃場などでは発病する恐れがあります。こういった圃場では、土壌消毒や薬剤処理、その後の土作りを含め、総合的な対策をとる必要があります。また病害虫全般に関しては、早めの防除が重要で、状況に応じて適宜農薬を使用するようにしてください。 ■収穫 玉が締まりすぎて老化すると食味が低下する恐れがあります。適期での収穫を心がけて、新鮮なレタスを消費者の皆様にお届けしましょう。

リバーグリーン

リバーグリーン

株式会社サカタのタネ

食感のよい半結球タイプのレタスでサラダのほか、油炒めなどでおいしい ■特性 1. 濃緑色の葉で光沢があり、葉肉が暑く、甘みがあって歯切れのよい半結球の極長球。 2. 抽苔は遅めで耐病性が優れ、春の気温上昇下でも変形球が少ない。 3. 施肥は一般の結球レタス並み。株間は25~27cmが標準で外葉10枚くらいで葉が立ち上がり、株同士の葉が触れ合うぐらいがちょうどよい状態。 ■要点 ・ 根が強く、吸収力が強いです。施肥は一般の結球レタス並みです。 ・ 若苗定植とし、活着をスムーズにさせ、灌水を十分にして初期生育をすすめることが、特性を発揮させるうえで重要です。 ・ 標準の株間は27㎝とし、外葉10枚くらいで葉が立ち上がり、株同士の葉が触れあうくらいがちょうどよい状態です。 ・ 低温期の栽培では、15℃の地温(最低でも10℃以上です)を確保できるよう不織布資材のべたがけ、さらにトンネルが必要な場合もあります。気温・地温が確保できずに、初期生育がこじれると、葉長が十分に伸びず、結球してしまうことがあり、本来の特性が発揮されないので注意が必要です。 ・ すそ枯病やチップバーンに対して強く、またほかの病気にも比較的強いです。根腐れ病に対しては、一般レタス並みです。 ■収穫 ・ 収穫適期の幅が広く、半結球から、頭部が少し巻き始めた状態が収穫期です。出荷先に合わせて、収穫の形状と適期を判断する必要があります。 ・ 収穫時期には、太りが非常に早く、収穫サイズにまで大きくなるスピードが早いので、とり遅れにならないように注意が必要です。 ・ 収穫・箱詰めがしやすい形状をしています。

晩抽ロマリア

晩抽ロマリア

タキイ種苗株式会社

農林水産省登録品種(品種名:TLE488) 高温期に栽培容易で良食味な晩抽ロメインレタス! ■特長 ・晩抽性と結球性が安定し、高温期でも栽培が容易。 ・肋の形状は安定し、荷傷みが少ない。 ・苦みが少なく食味良好。 ・レタス根腐病レース1と2に複合耐病性をもつ。 ■栽培の要点 ・施肥量は玉レタスより2割増し程度とする。 ・収穫適期幅が短いので、計画的な作付けと収穫を心掛ける。 ・生育初期から薬剤散布で病害の発生を予防する。圃場の適湿とカルシウム剤の葉面散布により、チップバーンの発生を抑制する。

ワインドレス

ワインドレス

タキイ種苗株式会社

農林水産省登録品種(品種名:TLE496) アントシアニンを豊富に含む、ワインレッドが美しいリーフ! ■特長 ・鮮やかなワインレッドが美しい新しいタイプのレッドリーフレタス。サラダの彩りにはえる。 ・通常レッドリーフよりコンパクトに仕上がるので、150g程度の大きさになったら順次収穫。 ・ポリフェノールの一種であるアントシアニンの含有量が多い。 ・葉質はややかためでチップバーンの発生が比較的少ない。 ・従来種と異なる特性を持つので一般的なレッドリーフレタスとしての出荷は避ける。 ■栽培の要点 ・トウ立ちは比較的早いので適温期〜低温期作型の栽培が適する。 ・圃場を適湿に保ち栽培期間を通じてスムーズに生育させる ・風雨により葉が傷んだ場合は、早期に予防的な薬剤散布を行う。

グリーンジャケット

グリーンジャケット

タキイ種苗株式会社

農林水産省登録品種(品種名:TLE460) チップバーンの発生が少なく、形状が乱れにくい濃緑晩抽種! ■特長 ・高温期の生育安定・チップバーンの発生低減・晩抽性向上を図ったグリーンリーフのレタス。 ・草勢は穏やかで、晩抽性と耐暑性にすぐれる濃緑種。 ・チップバーンの発生が少なく、肋のねじれも発生しにくい。 ・葉質はしなやかで、収穫や箱詰めの際に葉折れしにくい。 ■栽培の要点 ・若苗を定植し圃場を適湿に保つ事で、栽培期間を通じてスムーズに生育させる。 ・気温変化の激しい作型では葉柄にさび症の発生する恐れがあるので、播種期を守る。 ・風雨により葉が傷むことが予想される場合は、早期に予防的な薬剤散布を行う。

アリスト

アリスト

タキイ種苗株式会社

農林水産省登録品種(品種名:TLE513) 根腐病レース1・2複合耐病性、結球と形状のよい夏秋どりサリナス種! ■特長 ・レタス根腐病のレース1とレース2に複合耐病性をもち、発生圃場でも安心して栽培可能。 ・高温期の結球性が安定した極晩抽種で形状の乱れが少なく玉尻のまとまりがよい。 ・高温期に問題となりやすいチップバーンや日焼けの発生も比較的少なく秀品率が高い。 ■栽培の要点 ・エンパイアなど少肥栽培向きの品種に比べて2割程度増肥し、速効性のものを元肥主体に施す。 ・極端な高温干ばつ下では不結球になる恐れがあるので、結球初期まで適宜潅水を行い生育をスムーズに進める。 ・外葉形成期〜結球初期を中心に、細菌や糸状菌による病害の防除を行う。

レッドバーバリアン

レッドバーバリアン

ヴィルモランみかど株式会社

極立性! 収穫・箱詰めが容易な 晩抽サニーレタス ■特徴 タイプ リーフ・サニー ■品種の特性 1. 草姿は極立性で、作業性に優れる。 2. 高温下でも赤色が強く、しっかりと発色する。 3. 抽だいは遅く、高温期の栽培にも適する。 4. チップバーンや斑点細菌病の発生が非常に少ない。 5. 草勢が強く、土質を選ばず作りやすい ■栽培のポイント 1. 窒素が効きすぎるとチップバーンの発生を助長するので、過剰施用は控える。 2. 葉枚数はやや少なく、葉長が出やすいのが特徴。 3. 乾燥条件では芯が伸びやすいので注意する。

サマーインパルス

サマーインパルス

ヴィルモランみかど株式会社

猛暑に負けない!  極晩抽リーフレタス ■特徴 タイプ リーフ・サニー 特性-1 早晩性:中早生 特性-2 耐暑性:強 耐寒性:弱 おすすめポイント 細菌性の病気やチップバーンに比較的強い。 ■品種の特性 1. 特に高温期の栽培に適する。 2. 細菌性の病気やチップバーンに比較的強い。 3. 葉肉は厚く硬さのあるため、加工用にも適する。 4. レタス根腐病レース2に耐病性中程度。 ■栽培のポイント 低温下では生育が停滞し、結球の恐れがあるため、低温期の栽培は避ける。

アーリーインパルス

アーリーインパルス

ヴィルモランみかど株式会社

生育旺盛で栽培容易な早生優良種 ■特徴 タイプ リーフ・サニー 特性-1 早晩性:早生 球の大きさ:大 抽だい性:晩 特性-2 耐暑性:強 耐寒性:やや強 おすすめポイント 根が強く株張り良く、チップバーンもでにくい。 ■品種の特性 1. 草姿は半立性で、株張りがよく大型となる。 2. 葉は鮮濃緑色で、葉面に縮みがやや多い。 3. 耐暑性・耐寒性、耐病性が強く栽培しやすい。 4. チップバーン(石灰欠乏症)等の生理障害にも強い。 5. 葉質はやや柔らかく、品質・食味・荷姿ともに良好で市場性が高い。 6. 抽だいはやや遅い品種であるが、抽だいが最も危険な作型は避ける。 7. レタス根腐病レース2に耐病性中程度。 ■栽培のポイント 極晩抽ではないので、播種期に注意。

春P

春P

株式会社武蔵野種苗園

L・2Lサイズで良く揃い、春どりに最適。結球性に優れた早生品種。 特性 ●球色はツヤのある濃緑色で見栄えも良い。 ●従来のカルマー品種よりも5~7日早く収穫できる、低温肥大性・形状安定性に優れた早生品種。 ●球形は扁円球で結球性・包合性に優れ不結球になりにくくタケノコ球・腰高球(気球状)・大玉軟球の発生が少ない。 ●球尻も平滑で形状が安定していて秀品率が高い。 ●耐寒性・耐病性(根腐病レース2・べと病・腐敗病)に優れ、チップバーンにも強い。 栽培のポイント ●適期収穫を心掛け、収穫遅れのないように注意する。 ●極低温期収穫の場合は、生育前半に十分な保温を行い必要な外葉枚数を確保する。 ●各種病害には強いが慣行防除は行う。

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