熟期・収穫時期

早生のズッキーニ品種一覧 全4種類

早生ズッキーニとは 早生(わせ)ズッキーニとは、定植から収穫開始までの日数が短く、低い節位から雌花が着き始めるズッキーニ品種を指します。一般的なズッキーニは定植後30〜40日程度で収穫が始まりますが、早生品種ではこれより早く初収穫を迎えるこ

早生について

早生(わせ)ズッキーニとは、定植から収穫開始までの日数が短く、低い節位から雌花が着き始めるズッキーニ品種を指します。一般的なズッキーニは定植後30〜40日程度で収穫が始まりますが、早生品種ではこれより早く初収穫を迎えることができます。

早生性の評価基準としては、初収穫までの日数に加え、雌花が着き始める節位(低節位着果性)が重要な指標です。節位が低いほど早くから雌花が開花し、収穫開始が早まります。

まず押さえておきたいのが、「早生」は品種の固有特性であるものの、実際の生育速度は温度・日照・土壌条件に左右されるという点です。同じ早生品種でも、栽培環境によって初収穫までの日数は変動します。品種のカタログ記載の日数はあくまで目安として捉え、圃場での試作で実態を確認することが大切です。

早生ズッキーニのメリット

早生品種を選ぶ最大のメリットは、出荷開始時期を早められることです。ズッキーニは夏野菜の中でも比較的早い時期から出荷が始まりますが、早生品種を導入することでさらに前倒しした出荷が可能になります。市場に出回る量が少ない時期に出荷できれば、有利な価格で販売できる可能性があります。

短期栽培に適していることも早生品種の強みです。後作との切り替えを考慮して栽培期間を短くしたい場合や、ハウスの回転率を高めたい場合に、早生品種は有効な選択肢です。

ここからが実際の栽培で差がつくところです。早生品種は初期生育が旺盛な傾向がありますが、その分、草勢が早く衰えるリスクもあります。短期集中型の収穫パターンになりやすく、長期間にわたって安定した収量を維持したい場合は、中生品種や草勢維持力のある品種と組み合わせて作付けすることも検討に値します。

適した作型と地域

早生ズッキーニが特に力を発揮するのは、以下のような作型・条件です。

トンネル栽培やハウス早熟栽培では、早生品種の低節位着果性が活きます。保温によって生育を促進できる環境と、早生品種の早期着果性が相乗効果を発揮し、他の産地に先駆けた出荷が可能になります。

露地栽培においても、定植から収穫までの期間を短縮できるため、梅雨入り前に初収穫を迎えたい場合や、夏の高温期を避けて早めに栽培を終わらせたい場合に有利です。

冷涼な高標高地や北方の産地では、栽培可能な期間が限られるため、早生品種による栽培期間の有効活用が重要になります。限られた期間内でできるだけ多くの収穫を得るために、早生性は品種選びの重要な判断基準です。

一方、長期どり栽培を計画している場合は、早生品種だけでは後半の収量が不足する可能性があります。産地によって事情が異なるので一概には言えませんが、早生品種と中生品種を組み合わせて作付けし、収穫期間全体をカバーする戦略が現実的です。

栽培のポイント

早生ズッキーニの栽培では、初期生育の速さを活かしつつ、草勢の急激な低下を防ぐ管理がポイントです。

育苗段階では、定植適期の苗を確実に仕上げることが重要です。ズッキーニは移植を嫌う傾向があるため、根鉢を崩さないよう丁寧に定植します。セルトレイよりもポット育苗のほうが根量を確保しやすく、活着が良い傾向があります。

定植後は、早めに追肥を開始することが草勢維持の鍵です。早生品種は低節位から着果するため、植物体が十分に大きくなる前に果実への養分配分が始まります。初期の肥切れは草勢低下を加速させるため、着果開始前後から定期的な追肥を心がけます。

灌水管理も早生品種では重要です。果実の肥大期に水切れが起きると、曲がり果や肥大不良の原因になります。マルチ栽培と点滴かん水の組み合わせは、安定した土壌水分の維持に効果的です。

病害虫対策としては、ウイルス病(ZYMV、WMV)とうどんこ病が主要な防除対象です。早生品種は栽培初期から果実がつくため、生育初期のウイルス感染は被害が大きくなりやすいです。アブラムシの飛来を早期に防ぐための防虫ネットやシルバーマルチの利用が有効です。

品種選びのコツ

早生ズッキーニの品種選びでは、以下の点を確認しておくことが望ましいです。

  • 初収穫までの日数の目安: 品種カタログの記載値を参考にしつつ、地域の気象条件を考慮して判断する
  • 低節位着果性: どの節位から雌花が着き始めるか。低い節位から着く品種ほど早生性が高い
  • 草勢の持続性: 初期に着果が集中しても後半まで草勢が維持できるか。早生品種の弱点になりやすいポイント
  • 耐病性: 特にZYMVやうどんこ病への耐性は確認が必要
  • 果実品質: 早生であっても果形・果色の安定性が求められる

意外と知られていないのですが、ズッキーニの早生品種は低温での花粉稔性(花粉が受精能力を持つ割合)にも差があります。トンネル栽培やハウス早熟栽培で早い時期に着果させたい場合、低温条件でも花粉が有効に機能する品種を選ぶことが安定着果のポイントになります。

ミノリスに登録されている早生ズッキーニ品種としては、「ズッキーマン」「バンビーノ」「スプリント」「グリーンボート2号」「KZ-2」などがあります。それぞれ耐病性や草勢特性が異なるため、栽培条件に合わせた選定が可能です。

市場動向とこれから

ズッキーニの国内市場が拡大する中で、産地間の出荷時期の競争は年々激しくなっています。より早い時期に出荷を開始できることは、産地の競争力に直結するため、早生品種への関心は高まっています。

特にトンネル栽培やハウス栽培を行う産地では、早生品種の導入によって出荷時期の前倒しを図る動きが見られます。市場に出回る量が少ない5月上旬〜中旬の出荷は、有利な販売につながりやすい時期です。

今後の展望としては、早生性と耐病性を兼ね備えた品種の育成がさらに進むと考えられます。栽培初期のウイルス感染リスクを低減しつつ、早い時期に収穫を開始できる品種は、産地での採用が広がりやすい傾向があります。

まとめ

早生ズッキーニは、低節位からの雌花着生と早い収穫開始が特徴の品種群です。出荷開始時期の前倒し、短期栽培への適性、限られた栽培期間の有効活用など、さまざまな場面で経営上のメリットをもたらします。

ただし、早生品種は草勢が早く衰えるリスクがあるため、肥培管理の精度を高めることが重要です。品種選びにあたっては、早生性に加えて草勢の持続性・耐病性・果実品質を総合的に判断し、作型や販売戦略に合った品種を選定することがポイントです。

4品種 表示中
バンビーノ

バンビーノ

トキタ種苗株式会社

使いきりサイズの果実が鈴なり 多収で栽培しやすい。 ■特性 大きくても果長15cmほどのミニズッキーニで、男の子の意味のイタリア語から「バンビーノ」と名付けた。花数が多く、次々と果実が収穫できる。一般的なズッキーニより果実が柔らかく、香り豊かで色も鮮やか。果実を付けた花ズッキーニとしても利用可能。英名はミニズッキーニ。 花付きで楽しみたい場合は、5cmほどで収穫する。草勢はややおとなしいが、節間が詰まり、よりコンパクトな草姿で着果数が多い。収穫本数は一般的なズッキーニの1.5倍。 ■栽培上の注意 種まき:播種後45日ごろから収穫可能な早生種です。ポリポットに播種し、本葉3から4枚時に株間90cmで定植。一方向に伸ばします。 日の良く当たる肥沃な土壌に植えてください。時期をずらしてタネまきをしておくと長期間収穫を楽しめます。 管理:元肥に堆肥3kg/1m2。収穫開始後は、月に1回程度、蔓先に化成肥料を少量与えます。 初めの2から3花の雌花は摘果しその後、人工授粉で確実に着果させます。 穫り遅れせず、追肥、水やりを欠かさなければ長期間収穫を楽しめます。 果実を大きくさせすぎると草勢が衰え、病害に罹りやすくなります。病虫害:薬剤の説明に従って防除してください。 ■播き時期 発芽適温は、25℃~30℃。生育適温は18℃~25℃。遅霜の心配がなく、気温が上がってきてからが栽培しやすい。 ■播種方法 発芽適温は、25℃~30℃。生育適温は18℃~25℃。多くのカボチャと同じように、セルトレイ(72穴)の対角線上に立てて1粒播きする。こうすると種皮がとれやすく、子葉の展開する方向が一定になり管理しやすい。子葉展開〜本葉出始め頃10cmポットに鉢上げする。気温が高くなってからなら、直接ポットに播種してもよい。培土は過湿にならないように管理する。 ■植え付け 本葉3〜4枚時に株間90cmで定植し、一方向に伸ばします。 ■土壌条件 日当たりがよく、肥沃で水はけのよい土壌が良い。 ■肥料 元肥に堆肥3kg/1m2とし、収穫開始後、月に1回程度蔓先に化成肥料を少量与えます。初めの2〜3花の雌花は、摘み取り、その後は人工授粉で確実に着果させます。穫り遅れせず、追肥、水やりを欠かさなければ長期間収穫を楽しめます。 ■収穫 ハサミで切るか、もぎ取ります。収穫後、収穫節の以下のは2,3枚を残し、古い葉は切除すると、病害の予防になります。 ■料理 食べきりサイズのズッキーニ。縦にスライスしてグリルなどおすすめ

スプリント

スプリント

カネコ種苗株式会社

待望のCMV抵抗性!濃緑色、高収量のズッキーニ! 特性 ●果実は極濃緑色の円筒形、長さ20cm前後で収穫期です。 ●早生性と雌花着生に優れるため、短期間で高収量が望めます。 ●栽培期間の短い露地栽培や抑制栽培に最適です。 ●ズッキーニ黄斑モザイクウイルス(ZYMV)、スイカモザイクウイルス(WMV)、キュウリモザイクウイルス(CMV)抵抗性を有します。 ●葉は切れ込みが極深く、乾燥条件に強いです。 ●脇芽の発生が少ないため、整枝作業の省力化が可能です。 ●茎は太すぎず、しなやかで折れにくく、軟腐病の発生も少ないです。 栽培要点 ●中間地~暖地4~5月と8月、冷涼地5~7月播種の作型で特に能力を発揮します。 ●若苗定植とし、初期の順調な生育を促します。 ●初期の草勢維持のため、低節位の雌花は早期に摘花します。 ●うどんこ病、軟腐病の防除は定期的に行ってください。 ●多めの元肥施用と定期的な追肥を行い、成り疲れに注意してください。 ●特に短期栽培が得意なため、収穫期間は40日程度とし、株を更新することをおすすめします。

グリーンボート2号

グリーンボート2号

カネコ種苗株式会社

ウイルスに強く極濃緑色で高収量のズッキーニ 特性 ●果実は極濃緑色の円筒形、長さ15〜20cmで収穫期です。 ●低節位からの雌花着生に優れる早生品種です。特に出荷時期が短い遅まきで能力を発揮します。 ●ズッキーニ黄斑モザイクウイルス(ZYMV)およびスイカモザイクウイルス(WMV)に強く、高温時の病害による生産の不安定さの軽減が図れます。 ●葉は極濃緑色で切れ込みが深く、草姿はやや立性です。葉裏のとげが少なく作業性に優れます。●蔓は中太からやや細太で、茎折れしにくい点が特長です。 栽培要点 ●多めの元肥と、早めの追肥に心がけ、肥効が切れないように注意してください。 ●老化苗定植は避け、若苗定植を徹底しましょう。●ミツバチが訪花しない低温時には人工交配を行い、秀品生産に心がけてください。 ●初期の低節位の雌花を摘花すると、長期収穫しやすくなります。 ●子葉の付け根から発生する脇芽は早期に除去してください。 ズッキーニ黄斑モザイクウイルス(ZYMV) ●potyvirus属のウイルスで、本ウイルスを保毒したアブラムシにより非永続的に伝搬されます。 ●ZYMVに感染したズッキーニは葉に激しいモザイク症状、果実にも奇形を生じます。 ●虫媒のほか、汁液、接触などによっても伝染するため、被害が拡大しやすいです。対策としては、媒介するアブラムシの防除、抵抗性品種の利用などが挙げられます。

KZ-2

KZ-2

ヴィルモランみかど株式会社

病気に強い豊産種 ■特徴 特性-1 草勢:中 葉の大きさ:中 熟期:早生 うどんこ病:強 ■品種の特性 1. 草勢は中程度の早生種。 2. 果実は円筒形で濃緑、花落ちは小さい。 3. うどんこ病に強い。 4. 低温肥大性に優れる。