栽培環境・条件

露地栽培向きのネギ品種一覧 全11種類

露地栽培向きネギ 露地栽培向きネギとは 露地栽培向きネギとは、ハウスやトンネルなどの施設を使わず、屋外の圃場(露地)で栽培するのに適した特性を持つネギの品種群を指します。ネギは本来、露地栽培が主体の作物であり、国内のネギ生産量の大部分は露地

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露地栽培向きについて

露地栽培向きネギ

露地栽培向きネギとは

露地栽培向きネギとは、ハウスやトンネルなどの施設を使わず、屋外の圃場(露地)で栽培するのに適した特性を持つネギの品種群を指します。ネギは本来、露地栽培が主体の作物であり、国内のネギ生産量の大部分は露地栽培によるものです。

露地栽培向き品種に求められる特性は、気象条件の変動に対する耐性です。施設栽培では温度・湿度・日射量をある程度コントロールできますが、露地栽培では降雨・風・高温・低温・霜といった自然環境に直接さらされます。これらの条件変動に耐えて安定した生育を維持できる品種が「露地栽培向き」として評価されます。

まず押さえておきたいのが、「露地栽培向き」は単一の特性ではなく、複数の特性の総合力を表すカテゴリであるという点です。耐暑性・耐寒性・耐病性・草勢の強さ・在圃性の良さなど、さまざまな要素が組み合わさって「露地栽培での安定性」が形成されます。品種によって、どの特性に強みを持つかは異なるため、自地域の気候条件に合った品種を選ぶことが重要です。

露地栽培のネギは、根深ネギ(白ネギ)と葉ネギの両方を含みますが、特に根深ネギは栽培期間が長く、春から冬にかけて露地で管理し続ける必要があるため、品種の露地適性が経営に直結します。

この特性の魅力

露地栽培向きネギの最大の魅力は、施設投資なしでネギ栽培を開始・拡大できることです。ハウスやトンネルの設置にかかる初期投資や維持費が不要であるため、経営のランニングコストを抑えることができます。特に新規参入者や大面積での栽培を行う場合は、露地栽培のコストメリットが際立ちます。

生産面の魅力としては、大規模な面積展開が可能な点です。施設栽培では面積の拡大にハウスの増設が必要ですが、露地栽培であれば圃場を確保できれば面積を柔軟に拡大できます。ネギは土地利用型農業の基幹品目として位置づけられており、水稲との複合経営や、他の露地野菜との輪作体系の中で組み込みやすい作物です。

これ、実は業務用でもかなり重要なポイントです。卸売市場や量販店向けの根深ネギの大部分は露地栽培で生産されています。安定した出荷量を確保するためには、露地条件での栽培安定性が高い品種を選ぶことが基本となります。市場のメインストリームは露地栽培のネギであり、露地向き品種の充実は産地の競争力に直結します。

食味面では、露地栽培のネギは施設栽培のものと比較して、季節ごとの寒暖の影響を受けることで甘みや風味が増すとされる場合があります。特に冬の低温にあたった根深ネギは、糖分の蓄積が進み、食味が向上する傾向があるとされています。

適した品種の特徴

露地栽培向きネギに求められる品種特性は、以下のような要素の組み合わせです。

耐暑性は、夏場の高温期を乗り越えるために重要な特性です。根深ネギの秋冬どり作型では、夏場に土寄せを行いながら生育させるため、高温による生育停滞や軟腐病の発生を抑制できる品種が有利です。

耐寒性は、冬場の低温や霜に耐える能力です。秋冬どりの根深ネギは、冬季に収穫するため、低温で葉が傷みにくく、在圃性の高い品種が求められます。寒冷地では特に重要な特性です。

耐病性は、露地栽培において最も重視される特性の一つです。露地環境では降雨や高湿度を避けられないため、さび病・べと病・黒斑病・軟腐病に対する耐性が安定生産の基盤となります。

草勢の強さは、気象条件の変動に対するバッファーとして機能します。草勢が強い品種は、多少の環境ストレスを受けても回復力があり、安定した生育を維持しやすい傾向があります。ただし、草勢が強すぎると葉の過繁茂や倒伏のリスクが高まるため、バランスが重要です。

意外と知られていないのですが、露地栽培では品種の「在圃性」(圃場に置いておける期間の長さ)が経営面で大きな意味を持ちます。在圃性が高い品種は、収穫適期の幅が広いため、市場価格を見ながら出荷時期を調整できる柔軟性があります。

栽培のポイント

露地栽培向きネギの栽培管理では、施設の保護がない分、圃場環境の整備と適期管理が品質を左右します。

圃場選びは露地栽培の成否を分ける最初のポイントです。排水性の良い圃場を選ぶことが基本中の基本です。ネギは過湿に弱く、特に梅雨期や台風シーズンに水がたまりやすい圃場では、軟腐病やべと病のリスクが格段に高まります。暗渠排水の有無、地下水位の高さ、土壌の透水性を事前に確認しておくことが重要です。

ここからが実際の栽培で差がつくところです。露地栽培では、気象予報に基づいた管理判断が欠かせません。降雨前後の防除タイミング、高温期の土寄せの可否判断、台風接近時の防風対策など、天候を読みながらの管理が品質と収量を左右します。

土寄せについては、根深ネギの場合、生育段階に合わせて3〜5回に分けて行うのが一般的です。露地栽培では、雨天直後の土寄せは土が重くなり株を傷つけやすいため、土が適度に乾いてから作業を行うことが望ましいです。

施肥管理では、露地栽培は降雨による肥料の流亡が起きやすいため、緩効性肥料や被覆肥料を活用して、肥効の持続性を確保する工夫が有効です。追肥は土寄せの際に施すのが一般的ですが、生育状況と天候を見ながら量とタイミングを調整します。

防風対策として、強風にさらされやすい圃場では、防風ネットの設置や、圃場の風上側に障壁作物を栽培するなどの対策が効果を発揮します。ネギは葉が折れやすく、風による機械的な傷は病害の侵入口にもなるため、防風対策は病害防除の一環としても重要です。

品種選びのコツ

露地栽培向きネギの品種選びでは、以下のポイントを確認することが重要です。

  • 作型との適合性: 夏秋どり・秋冬どり・春どりなど、作型によって求められる特性が異なる。自地域の気候条件と出荷計画に合った作型に適した品種を選ぶ
  • 耐病性のバランス: さび病・軟腐病・黒斑病・べと病のうち、自地域で多発する病害に対する耐性を優先的に確認する
  • 揃いと秀品率: 露地栽培は環境変動が大きいため、揃いの良さが品種選びの重要な基準になる。揃いが良い品種は秀品率が高く、出荷調整の効率も上がる
  • 在圃性: 収穫適期の幅が広い品種は、労力の分散や市場価格の変動への対応力が高い
  • 機械作業への適性: 大面積の露地栽培では、定植機や管理機を使用することが多い。機械作業に適した草姿(直立性、株の大きさ)の品種が作業効率を高める

試作を行う際は、自園の圃場で複数品種を同時に栽培し、生育状況・病害の発生程度・収量・品質を比較検討するのが確実な方法です。

市場動向とこれから

露地栽培向きネギの市場は、国内ネギ市場の主流を占めています。主要産地(千葉県・埼玉県・茨城県・群馬県・北海道等)では、露地栽培を基盤とした大規模な出荷体制が構築されており、産地間のリレー出荷によって周年供給が実現されています。

近年の動向としては、機械化の進展が注目されています。半自動定植機、ネギ専用管理機(土寄せ・防除)、収穫機、皮むき機の導入により、大面積の露地栽培でも少人数での経営が可能になりつつあります。品種の機械適性(直立性・首部の締まり・茎の強度等)が、機械化を進める産地での品種選びの新たな基準になっています。

産地によって事情が異なるので一概には言えませんが、露地栽培向きネギは日本のネギ生産の基盤であり、今後も市場の中心を占め続ける品目です。気候変動の影響で夏場の高温や豪雨のリスクが高まる中、耐暑性・耐病性に優れた露地向き品種の需要はさらに高まると見込まれています。

まとめ

露地栽培向きネギは、施設を使わない屋外圃場での栽培に適した特性を持つ品種群であり、日本のネギ生産の主体を担っています。耐暑性・耐寒性・耐病性・草勢・在圃性といった複数の特性の総合力が「露地適性」を形成しており、品種によって強みのバランスが異なります。

品種選びにあたっては、自地域の気候条件・多発する病害・作型・出荷先の規格に合った品種を選定することが基本です。圃場の排水性確保と適期管理を徹底し、品種の持つポテンシャルを最大限に引き出すことが、露地栽培での安定した経営につながります。

11品種 表示中
緑秀

緑秀

株式会社サカタのタネ

低温伸長性、日持ち、荷姿よく、市場性の高い小ネギ ■特性 1.耐暑性、耐寒性があり、一年中いつでもまける。低温伸長性がよいため、特に秋〜春まきに能力を発揮する。 2.生育が早く、立葉で極濃緑。葉は細く長いが、葉折れは少なく、アントシアンの発生がない。 3.葉鞘基部の膨らみが少なく、収穫調整作業が容易。 4.荷姿がきれいで市場性が高い。香りがよく、食味良好。 5.葉先の枯れが非常に少なく、日持ちがよい。 ■要点 ・ 梅雨時期や秋雨時期の水分過多は軟弱徒長し、倒伏しやすいので、雨よけ栽培が望ましいです。露地では排水対策に十分注意します。 ・ 完熟堆肥を十分に入れ(10a当たり3,000kg)有機質肥料を主体に施用し、土作りを心がけます。

夏扇パワー

夏扇パワー

株式会社サカタのタネ

早生多収、太りが自慢の黒柄系一本ネギ ■特性 1. 夏秋および秋冬どりに適する適応作型の広い黒柄系一本ネギです。 2. 太りが非常によく、従来の黒柄系よりは低温伸長性のある多収品種です。「夏扇4号」よりも太りに優れますが、首部の締まりは従来の夏扇系品種よりも緩めになります。 3. 厳寒期でも葉が枯れ込みにくく、在圃性にも優れます。 4. 草勢は従来の夏扇系品種よりも強めとなりますが、立性で葉折れが少なく、機械作業の適応性が高いです。 5. 太さは商品価値の高いL~2Lでそろうため、秀品率が高く、収穫調整作業が容易になります。 6. 根の張りがよく耐暑性、耐寒性があり、べと病、さび病、黒斑病には比較的強いです。 7. 苗のそろいや定植後の生育がよいため、露地育苗のほか、チェーンポットやセル育苗での栽培でとくに能力を発揮します。 ■適応性 本品種は夏どり~厳寒期どりまでと作型適応性が広いですが、温暖地では特に年明けどりで能力を発揮します。年明けどりでは、収穫遅れによる葉の枯れ、首割れなどの発生が少なく在圃性に優れるため、安定した出荷が可能です。また、高冷涼地では、早生性を生かした7~8月からの収穫が可能です。 ■肥培管理 定植1カ月前に苦土石灰や堆肥を施し、深く耕うんしておきます。施肥量は10a当たり窒素20~30kg、リン酸20~25kg、カリ20~25kgを標準とします。元肥:追肥は2:8あるいは3:7の割合で施します。追肥は土寄せごとに5~6回に分けて施し、収穫時まで肥切れをしないように注意します。 ■育苗・育苗管理 264穴チェーンポットでは、10a当たり70~80枚必要で、1穴当たり2粒まきおよび2.5粒まき(2粒3粒交互まき)を標準としますが、早出しを狙う場合は2粒まきにします。苗床育苗を行うときは、必ず土壌病害に汚染されていない圃場を選定し、リン酸をやや多めに施し、硬く締まった苗を作るように心がけます。 ■定植および定植後の管理 秋冬どりでは、高温期に湿害などの影響を受けやすいため、とくに排水性のよい圃場を選びます。栽植密度は、畝幅90~100cm、溝の深さ15~20cm、株間2.0~2.5cmで定植します。定植後、乾燥すると生育が遅延し、病害の影響を受けやすくなりますので、乾燥時には散水などを行いスムーズな活着を促します。 ■土寄せ 土寄せは一度にたくさん行わず、追肥と兼ねて4~5回に分けて行います。高温期は生育停滞期なので、なるべく土を動かさないようにし、生育不良にならない程度の肥効にとどめます。軟白に要する日数は、7~9月どりで15~20日、10月どりで30日、11月どりは40日、12月どり以降は50日以上が必要です。最終土寄せは出荷目標日に合わせて行います。 ■病害虫防除 生育初期の病害虫による被害は致命的となるため、早期防除を徹底します。また、高温期は白絹病、萎凋病、軟腐病が発生しやすいため、排水対策に努めると同時に、病害発生前に、それぞれに応じた薬剤を用いて株元散布すると効果的に防除ができます。 ■収穫 とくに太りのよい品種のため、太り過ぎないように適期収穫を心がけます。

京千羽

京千羽

タキイ種苗株式会社

そろい性にすぐれ、葉先枯れに強い!荷姿が美しい葉ネギ! ■特長 ・密植してもよくそろい秀品率が高い。 ・長さと太さともによくそろい収量性にすぐれる。 ・草姿立性の細葉であるため、葉折れや倒伏の発生が少ない。 ・濃緑葉で葉先枯れにも強く荷姿が美しい。 ・低温期でも安定して生育し、1〜2月どりが可能。耐寒性があるためトンネル栽培のほか、露地栽培も可能。 ・葉鞘部のしまりがよいため安定して2葉残しでの調製が可能。葉枚数をしっかりと確保できるため歩どまりが高い。 ■栽培の要点 ・有機質を十分に施用し、通気性と排水性が良好な膨軟な土づくりを心掛ける。 ・高温期の7〜8月まきは、発芽をそろえるため遮光資材などで地温低下と乾燥防止に努める。 ・春〜初夏どりでは生育が早いため、収穫適期を守る。 ・冬季の栽培ではパイプハウスやトンネルの換気を適度に行い、しまりのよい充実した株に仕上げる。

すずわらべ

すずわらべ

国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構

「すずわらべ」は、葉の短いコンパクトサイズのネギで、冬まき夏どり作型に適し、葉鞘の太りが早く短期間の栽培で収穫に至ります。襟部がよく締まり、形状の斉一性に優れ、秀品率が高く多収となります。葉が軟らかく、辛みが少ない特性を有します。 ■主要特性 「すずわらべ」は、一般のネギ品種よりも短く太い形状が特徴です。冬まき夏どりの作型において「ふゆわらべ」及び「ゆめわらべ」より葉鞘径が太く、収穫物の形状がよく揃い、高い秀品率、秀品収量が得られます。 辛味の程度は「ゆめわらべ」並みに低く、一般の根深ネギ品種より軟らかい食感をもち、葉身部も食すことができます。 全国で栽培可能で、冬に播種し、夏に収穫する露地栽培に適しています。葉鞘が短いため、土寄せ回数が一般のネギより少なく、1か月程度早く収穫できます。 「すずわらべ」は、葉鞘肥大が旺盛で、優れた外観特性をもつ「MSN-TAM-1」を母親、短葉で軟らかく辛みの少ない「TA-4」を父親とするF1品種です。

春扇

春扇

株式会社サカタのタネ

良品多収で食味抜群の晩抽一本ネギ ■特性 1.合黒系晩抽一本ネギ。分けつの発生はほとんどない。 2.立葉で葉折れが少なく、機械管理作業が容易である。 3.早生で太りが早く、特にトンネルの5月収穫では、秀品率が高く極多収となる。 4.軟白部は繊維質が少なく、肉厚で食味がよい。 5.苗のそろいや定植後の生育がよいため露地育苗のほか、チェーンポットやセル育苗での栽培で特に能力を発揮する。 ■要点 1.早まきは抽だいの原因となるので、収穫時期および栽培地域にあった播種適期を厳守します。 2.10月まき栽培では、定植時にトンネル被覆を行い、防寒および抽だいの防止に努めます。 3.苗作りは良品多収の第一歩。苗の肥料切れ、老化苗の定植や厳寒期の肥料不足は、抽だいや分けつを誘発する原因になるので特に注意します。 4.5〜7月まきは、定植期が高温乾燥期なので、定植後は灌水し、スムーズな活着を促してください。 5.高温期はヨトウムシ、ハモグリバエ、アザミウマ等の活動が活発で、致命的な被害を及ぼすことがあるので、病害虫防除に努めましょう。

竹千代

竹千代

株式会社サカタのタネ

濃緑で立性、高温期も収量性の高い夏用小ネギ ■特性 1.播種後60~70日で収穫できる中早生品種。 2.播種時期は3月中旬~9月中旬である夏用品種(低温期は伸びにくいので、10月以降の播種は控える)。 3.葉肉が厚く、収量性が高い。葉色は濃く立性で、極端に水切りをしなくても倒伏しにくく色抜けしにくい。 4.浅根性で水を好む。 5.そろいがよく、皮むきがしやすいため、出荷効率が非常によい。 6.種子サイズはやや大粒のため、薄まきにならないよう注意する。 ■適応性 夏期栽培の中でも、特に暑くなる6月以降の播種で品種の特性を発揮します。根張りやや浅めで、水を好む品種のため、水を絞りすぎない方が品質よく仕上がります。露地栽培でも立性で収量性が高くなりますが、疎植になると葉太りして長さも取りにくくなるので、圃場によって定植密度の調節が必要となります。 ■畑づくり(圃場準備) 基本的には排水がよく、適度に水分保持ができる圃場を準備します。圃場によって排水がコントロールしにくい場合は、ハウスの内回りに溝を切り排水性を調整します。施肥・耕うん後、しっかり灌水し地水を確保します。トラクターが入れる程度に乾いたら耕うん・整地します。元肥は10aあたり窒素20kg、リン酸20kg、カリ20kg程度を標準とします。ただし、本品種の場合、初期生育が早いため多肥栽培では過繁茂による葉の倒伏が発生する場合があるので、その場合は元肥を控えめにして、追肥で調整するようにします。4月~11月はネギの生育が旺盛な時期のため、徒長を防止するためハウスの側面換気を行い、ハウス内が蒸れないように注意します。 ■播種 播種量は10a当たり3ℓを標準としますが、圃場や時期によっては「葉太り」や「なびき」が生じるため、適宜播種量を調節します。播種から発芽までは、5~10分程度の灌水を分けて行い、表面が乾きすぎないように注意します。ここで1回の灌水量が多いと、柔らかい土が締まって硬くなり、今後の生育に影響するので注意します。また高温期には地表面が直射日光で煮えるので、遮光します(ネギの発芽適温は15~20℃)。発芽から本葉1枚目までは、地表面が濡れていると立枯病が発生しやすいため、水を控え乾燥気味にします。 ■病害虫防除 耐病性品種ではないので、慣行通り防除が必要です。春・秋はさび病・べと病・葉枯病などの葉の病気が増えるので予防的に殺菌剤を散布するように心がけましょう。夏期はネギアザミウマやハモグリバエなど害虫の発生が増加するので、それぞれの害虫に応じた殺虫剤の散布、ハウス側面からの飛び込み防止のためのネットの設置・ハウス周囲の除草などを徹底しましょう。 ■収穫 本葉2.5枚目以降、基本的には土壌水分と日中のしおれ具合で灌水を調節します。ここでも葉色を見ながら葉色が淡い場合には灌水を控えます。葉色が濃い場合は灌水を控えると、葉先が傷む場合があるため後半まで水を絞らず、軽くたたけば根から土が取れる程度の水管理をした方が、収穫物の品質はよくなります。

すさまる

すさまる

株式会社サカタのタネ

極濃緑・多収で葉先が強い夏用小ネギ ■特性 1. 高温時期でも生育停滞しにくく、葉肉が厚く収量性が高い。 2. 葉色は濃く、立性がよいため秀品性が高い。 3. そろいがよく、皮むきがしやすいため、出荷作業性がよい。 4. 播種後60~70日で収穫できる中早生品種。 5. 種子サイズはやや大粒のため、薄まきにならないよう注意する。 ■適応性 ハウス栽培では3月中旬から9月中旬播種、5月下旬から11月下旬収穫に適します。高温時期でも生育停滞しづらい品種ですが、基本的には伸びにくくガッチリした夏用小ネギ品種です。そのため、温度がある初夏から秋収穫に適性が高く、反対に低温時期の収穫では長さが出にくくなるため、10月以降の播種は控えます。露地栽培でも立性で収量は高く仕上がりますが、疎植になると葉太りして長さが取りづらくなるので、状況に応じて栽植密度の調整が必要です。 ■圃場準備・土づくり 水分コントロールがしやすい、排水性のよい圃場を準備します。排水がコントロールしにくい場合は、ハウスの内回りに溝を切るなどして排水性の調整を行います。施肥・耕耘後、しっかり灌水し地水を確保し、トラクターが入れる程度に乾いたら耕耘・整地します。 ■播種~発芽 播種量は10a当たり3Lを目安としますが、圃場や時期によって葉太りや葉のなびきが発生するため、状況に応じて適宜播種量を調整します。播種から発芽までは表面が乾き過ぎないように注意して灌水しますが、1回の灌水量が多いとやわらかい土が締まって固くなるので、注意します。また高温時期の播種は直射日光でダメージを受けるので遮光をして地際の気温上昇を抑えます。発芽から本葉1枚目が出るまでに地表面がぬれていると立ち枯れ病が発生しやすいので、水を控え乾燥気味にします。 ■本葉1枚目~2.5枚目 本葉1枚目が展葉してきたら、灌水を再開し生育を促します。高温時期には日中表面がぬれていると根がダメージを受けて生育が停滞するので、夕方に灌水し日中は表面が少し乾いている程度にします。本品種は初期生育は早いですが、後半の生育は緩慢になり葉色が濃くなります。本葉3枚目の葉色が淡い場合は、灌水を控えて葉色を出します。 ■本葉2.5枚目~収穫まで 日中のなびき具合と、葉色を見ながら灌水量を調節します。葉色が淡い場合には灌水を控え、色を出し、適度な色を出しながら葉がなびかないように灌水量を調整します。 ■病害虫防除 本品種は耐病性品種ではないので、慣行通り防除が必要です。春・秋はさび病・べと病・葉枯れ病などの葉の病気が増えるので予防的に殺菌剤を散布するように心掛けましょう。夏期はネギアザミウマやハモグリバエなど害虫の発生が増加するので、それぞれの害虫に応じた殺虫剤の散布、ハウス側面からの飛び込み防止のため、ネットの設置・ハウス周囲の除草などを徹底しましょう。

菊千代

菊千代

株式会社サカタのタネ

濃緑で収量性に優れる周年用小ネギ ■特性 1.低温伸長性があり、低温期でも葉太りしにくく長さが確保できる。 2.葉肉が厚く、重量が乗るため箱数が出る。 3.草姿は立性で、葉色は濃緑。 4.葉がむきやすく、出荷調整作業がしやすい。 5.香りがよく、食味良好。 ■適応性 ハウス栽培(冬期)、露地栽培(周年)、刈り戻し栽培(周年)まで幅広い作型に適合します。ただし、伸長性が強い品種のため、高温期のハウス栽培ではなびきやすいので不向きです。露地栽培において排水性の悪い土壌では高温期に湿害が発生する可能性があるため、排水性のよい土壌を選定します。 ■播種と育苗 露地では移植栽培、ハウスでは直播栽培が一般的です。ネギの最適発芽温度は18~20℃です。移植栽培においては発芽適温を考慮し、温度管理に注意してください。露地栽培での育苗では1穴あたりの播種粒数が10粒前後になり、かなりの密植になります。灌水が多いと軟弱になり倒伏し、立枯病の発生を助長するので、水を絞ってガッチリした苗作りを心がけます。また15cmくらいを目安に適宜刈り戻しを行い、倒伏させないように注意します。刈り払った葉が株元に落ちたままだと、立枯れが発生するため、しっかりと刈り払います。定植1~2週間前にはハウス外に出し順化させておきます。 直播栽培では発芽・初期生育のそろいが非常に重要です。高温期においては播種後に強い日差しに当たると土壌の高温多湿・水ムラによって発芽がそろいません。遮光資材などを用いて、発芽~本葉1枚目までは丁寧に管理しましょう。低温期は発芽に時間がかかるため、ネギの発芽適温を目安にハウス内温度を管理し発芽を促しましょう。 ■病害虫防除 小ネギでの食害痕は著しく商品価値を低下させます。予防的な薬剤防除、周辺の除草、トラップを用いた予察などを徹底して、害虫防除に努めます。また病害に関しても予防的な防除を心がけます。 ■収穫 露地栽培では草丈70~80cm、ハウス栽培では50~60cmが収穫の目安です。「菊千代」は低温伸長性が特徴ですが、低温期以外ではやや伸び過ぎる場合があるので収穫遅れにならないよう適期収穫を心がけます。

1413小葱

1413小葱

宝種苗株式会社

葉先枯れが少なく、揃いが良い! <特性> ●耐暑性に大変優れ、生育が早い ●草姿は立性で、草勢は旺盛、収量性が高い ●葉色は濃緑で葉折れが少ない ●葉太りしやすいので、厚めに播種して下さい ●露地栽培可能(タカラホワイト使用) <栽培適期> 播種 3月~10月末

鋭山22号小ネギ

鋭山22号小ネギ

トキタ種苗株式会社

栽培条件を問わず葉太りしにくい小ネギ専用F1品種。2009年度静岡県野菜品種選定協議会審査会上位入賞(周年栽培・特に秋収穫) ■特性 葉ネギ特有の食味、香味を持つ九条ネギ選抜系と葉鞘部のコシの強い千住系1本ネギから育成されたF1小ネギ品種で、栽培条件を問わず葉太りしにくくスマートな草姿を保つ。葉色は濃緑で、低温期のアントシアン発生なく、乾燥条件下での葉先枯れが少なく、非常にコントロールし易い。60cm前後で収穫する栽培に至適。 ■栽培上の注意 最も周年栽培に適した品種であり露地での厳寒期栽培以外の全ての作型に対応することが可能。 特にハウス栽培では夏季高温期を避けた作型、東北、北海道では春季-冬季の作型で特性が発揮される。全作型を通して分けつの発生はほとんど見られず葉鞘基部肥大は無い。 ■播き時期 周年各作型で栽培できますが、7〜8月播き・9〜11月収穫の秋どり栽培では、特に乾燥条件下での葉先枯れの少なさが際立ちます。 ■播種方法 露地でも栽培できますが、パイプハウスを利用すると秋冬も良品が収穫できます。 ■植え付け 畝幅130cm、高さ5〜10cm、条間20cmに直播 ■土壌条件 水はけ、水持ちよく肥沃な土壌が良い。 ■肥料 元肥として、平方メートルあたり、苦土石灰150g、完熟堆肥5リットル、低度化成肥料100g。 追肥は、チッソとカリ主体に成分量で15g目安に草丈20cmのころから3週おきくらいに収穫まで4回程度与える。 ■収穫 草丈60cm程度で抜き取り収穫します。 ■料理 香りと食味を生かして薬味等に。

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