熟期・収穫時期

晩生のな花・とう菜品種一覧 全9種類

晩生な花・とう菜 晩生な花・とう菜とは 晩生な花・とう菜とは、抽苔(とう立ち)の時期が遅い品種群を指す熟期区分です。な花(菜花)やとう菜は、アブラナ科作物の花茎(とう)を食用とする野菜であり、抽苔のタイミングが収穫時期を決定する重要な要因で

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晩生について

晩生な花・とう菜

晩生な花・とう菜とは

晩生な花・とう菜とは、抽苔(とう立ち)の時期が遅い品種群を指す熟期区分です。な花(菜花)やとう菜は、アブラナ科作物の花茎(とう)を食用とする野菜であり、抽苔のタイミングが収穫時期を決定する重要な要因です。晩生品種は、この抽苔が遅い時期に起こるため、早春から春本番にかけての収穫に適しています。

な花・とう菜の熟期は「極早生」「早生」「中生」「晩生」に区分されます。晩生品種は、低温に一定期間さらされた後に花芽分化が起こりますが、その後の抽苔までの期間が長いのが特徴です。地域や品種にもよりますが、晩生品種の収穫時期はおおむね3月下旬〜4月にかけてが中心となります。

まず押さえておきたいのが、な花・とう菜の熟期は「花芽分化に必要な低温要求量」と「花芽分化後の抽苔速度」の2つの要素で決まるという点です。晩生品種は低温要求量が大きい(多くの低温に当たる必要がある)場合と、花芽分化後の抽苔が遅い場合、あるいはその両方の場合があり、品種ごとのメカニズムを理解しておくと栽培管理に活かせます。

な花・とう菜は日本各地で栽培されていますが、特に千葉県・三重県・徳島県・香川県など暖地を中心に産地が形成されています。晩生品種は、これらの産地における出荷期間の後半を担う品種群です。

この特性の魅力

晩生な花・とう菜の最大の魅力は、出荷シーズンの後半を担い、長期間にわたる安定出荷を可能にする点です。な花類は冬から春にかけての季節野菜であり、早生品種の出荷が終わった後に晩生品種が続くことで、産地全体の出荷期間を延長することができます。

経営面では、リレー出荷体制の構築に不可欠な品種群です。早生品種から晩生品種まで複数の熟期の品種を組み合わせることで、12月頃から翌年4月頃まで切れ目なく出荷する体制を構築できます。出荷期間の長期化は、取引先への安定供給と労働力の平準化に寄与します。

これ、実は直売所や産直市場向けの生産でもメリットがあります。な花類は「春の味覚」として消費者の季節感に訴求する力が強い野菜です。晩生品種によって出荷期間を春本番まで延ばすことで、桜の季節に合わせた販売が可能となり、消費者の購買意欲が高い時期に出荷できます。

一方で、晩生品種は栽培期間が長くなる分、圃場の占有期間が延びるというデメリットがあります。後作の定植時期が遅れる可能性があるため、年間の作付け計画を立てる際にはこの点を考慮する必要があります。また、春先の気温上昇に伴い、急激な抽苔が起こる場合があり、収穫適期を逃すと花が咲いて商品価値が著しく低下します。

適した品種の特徴

晩生な花・とう菜の品種は、いくつかの特徴を持っています。

低温要求量が比較的大きいことが、晩生品種の基本的な特性です。十分な低温にさらされないと花芽分化が起こらないため、暖冬の年は抽苔が遅れたり、不揃いになったりするリスクがあります。栽培地の冬季の気温条件と品種の低温要求量の適合性を確認することが重要です。

草姿については、晩生品種は早生品種と比較して栽培期間が長い分、株が大きく育つ傾向があります。葉数が多く、茎も太めに発達する品種が多いです。花茎の品質については、太くてしっかりした食感の花茎ができやすいのが晩生品種の特徴です。

側枝の発生力は品種選びの重要なポイントです。主茎の花茎を収穫した後、側枝からの花茎を2番茎・3番茎として収穫する体系では、側枝の発生力が強い品種が有利です。晩生品種の中には、側枝の発生が豊富で複数回の収穫が可能な品種があります。

耐寒性は、晩生品種にとって冬越しの安定性を左右する特性です。晩生品種は冬季を越えて春に収穫するため、厳寒期の低温障害に耐えられる品種を選ぶ必要があります。特に露地栽培では、霜や凍結による茎葉の損傷リスクがあるため、耐寒性の高い品種が安定した収穫につながります。

栽培のポイント

晩生な花・とう菜の栽培では、播種から収穫まで長期間にわたる管理が求められます。

播種時期は、品種の低温要求量と栽培地の気象条件に合わせて設定します。一般的に、晩生品種は8月下旬〜9月中旬頃の播種が多いですが、地域によって異なります。播種が早すぎると生育が進みすぎて冬季の凍害リスクが高まり、遅すぎると株の充実が不十分で収量が低下します。

ここからが実際の栽培で差がつくところです。晩生品種は冬季を越えて栽培するため、越冬前の株づくりが収穫期の品質と収量を大きく左右します。越冬前に適度な大きさ(本葉6〜8枚程度)に株を育てておくことで、春の抽苔時に十分な花茎を確保できます。株が小さすぎると花茎が細くなり、大きすぎると凍害のリスクが高まります。

施肥管理は、元肥を中心に設計し、追肥は越冬後の生育再開期に行います。窒素過多は茎葉の軟弱化と病害の発生を助長するため、適正な施肥量を守ることが重要です。春先の追肥は、花茎の肥大と品質向上に寄与します。

収穫のタイミングは、花蕾が膨らみ始めてから開花する前の段階が適期です。晩生品種は、春先の気温上昇に伴い急激に抽苔が進むことがあるため、こまめな圃場の見回りと適期収穫が品質維持の鍵です。特に4月以降は気温の上昇とともに開花が早まるため、収穫頻度を上げる必要があります。

べと病や菌核病などの病害対策も重要な管理項目です。冬季から春にかけての多湿条件下ではこれらの病害が発生しやすく、予防的な防除が効果的です。

品種選びのコツ

晩生な花・とう菜の品種選びでは、以下のポイントを確認することが重要です。

収穫時期の確認が最も基本的な項目です。晩生の中でも品種によって抽苔時期に差があるため、自分の出荷計画に合った収穫時期の品種を選定します。リレー出荷を計画する場合は、中生品種との収穫時期の重なり具合も確認します。

意外と知られていないのですが、同じ晩生品種でも栽培地の冬季気温によって収穫時期が大きく変動することがあります。暖冬の年は抽苔が遅れる傾向があり、寒冬の年は低温要求量が早く満たされて抽苔が早まることがあります。自地域での試作データを蓄積し、気象条件と収穫時期の関係を把握しておくことが安定した出荷計画につながります。

側枝の発生力と花茎の品質(太さ・長さ・食感)は、出荷規格と販売先に合わせて選定します。量販店向けでは均一な太さと長さが求められ、直売所向けでは太くて食べ応えのある花茎が好まれる傾向があります。

耐寒性のレベルは、露地栽培の場合に特に重要なチェックポイントです。トンネルやべたがけ資材を活用する場合でも、品種自体の耐寒性が高いほうが越冬の安定性は向上します。

市場動向とこれから

な花・とう菜は、春の季節野菜として安定した需要がある品目です。晩生品種は出荷シーズンの後半を担う品種群として、産地の出荷期間の延長に寄与しています。

産地によって事情が異なるので一概には言えませんが、近年の暖冬傾向は晩生品種の栽培にも影響を及ぼしています。冬季の気温が高いと低温要求量が満たされにくく、抽苔の遅延や不揃いが発生する場合があります。今後の気候変動に適応できる品種の開発が求められています。

市場では、な花類は家庭消費に加えて、外食産業での利用も一定の需要があります。春の季節メニューとして天ぷらやおひたし、パスタの具材などに使われ、春先の食材としての位置づけは安定しています。晩生品種による出荷期間の延長は、これらの需要に長期間応えることを可能にします。

今後の展望としては、暖冬への適応性を備えた晩生品種の育成が課題です。また、食味と外観品質を両立させた品種や、省力栽培に適した草姿の品種への需要も高まっています。な花類の消費拡大には、調理提案やレシピ情報の発信による需要喚起も重要な取り組みです。

まとめ

晩生な花・とう菜は、抽苔が遅い時期に起こることで、春本番にかけての収穫に適した品種群です。リレー出荷体制の後半を担い、産地全体の出荷期間を延長する役割を果たしています。

品種選びにあたっては、収穫時期・低温要求量・側枝の発生力・耐寒性を総合的に評価し、栽培地の気象条件と出荷計画に合った品種を選定することが重要です。栽培面では、越冬前の適切な株づくりと、春先の急激な抽苔に対応したこまめな収穫管理が、安定した品質と収量の確保につながります。

9品種 表示中
CR京晴

CR京晴

丸種株式会社

根こぶ病抵抗性で耐寒性に優れた晩生種 ボリューム感あふれる花蕾で品質最高 1. 根こぶ病抵抗性なので、汚染圃場でも安心して栽培できます。 2. 生育旺盛で耐寒性にすぐれた年内~早春取り晩生品種です。 3. 粒が小さく、色が濃緑で諸病(菌核病、バイラス病)に強い品種です。 4. 花蕾、花梗ともにボリューム感があり、品質は最高です。 5. 一般平坦地では、8月下旬より播種可能で、100日で主枝、第一側枝が収穫初めとなりますが、その後20~30日目に強健な分枝が数多く出て収穫最盛期となります

花ぐるま

花ぐるま

丸種株式会社

耐寒性にすぐれ端境期出荷に最適な晩生種 1. 生育旺盛な耐寒性にすぐれた冬~春取り晩生種で、端境期狙いに最適です。 2. 色が濃緑で諸病(菌核病、バイラス病)に強い品種です。 3. 花蕾、花梗ともにボリューム感があり、品質は最高です。 4. 一般平坦地では、9月中旬より播種可能で、約100日で主枝・第一側枝が収穫初めとなりますが、その後20~30日目に強健な分枝が数多く出て収穫最盛期となります。

CR花まつり

CR花まつり

丸種株式会社

根こぶ病抵抗性で 冬~春穫りに適した極晩生種! 1. 根こぶ病抵抗性(CR)品種ですので汚染圃場でも安心して栽培できます。 2. 生育旺盛で耐寒性に優れた冬~春どりの極晩生品種で、端境期狙いに最適です。 3. 花蕾は濃緑でボリューム感があり、品質は最高です。 4. 一般平坦地では9月上旬から播種可能ですが、耐暑性はそれほど強くありませんので9月下旬以降の播種をおすすめします。 5. 播種後約120日で主枝、第1側枝が収穫始めとなり、しばらくした後に強健な分枝が数多く発生し、収穫最盛期になります。

CR華の舞

CR華の舞

丸種株式会社

根こぶ病抵抗性で濃緑、耐寒性に 優れた年内~冬穫り中晩生種! 1. 根こぶ病抵抗性(CR)品種ですので汚染圃場でも安心して栽培できます。 2. 生育旺盛で耐寒性に優れた年内~冬穫りの中晩生品種です。 3. 花蕾は特に濃緑でボリューム感があり、品質は最高です。 4. 一般平坦地では9月上旬から播種可能で、播種後約100日で主枝・第一側枝が収穫初めとなり、その後強健な分枝が数多く出て収穫最盛期となります。

アブラナ のらちゃん菜

アブラナ のらちゃん菜

カネコ種苗株式会社

ビタミンがいっぱいのヘルシー野菜!! 特性 ●食用アブラナの1系統で耐寒性、耐病性の強い晩生豊産種です。2〜5月にとう立する花茎を摘みとり食用にします。またコマツナなどのように周年栽培にも向きます。 ●葉幅中位、茎太で、葉柄は長く、葉色は淡緑色で浅い切れ込みがあり、側枝の発生が非常に旺盛で長時間にわたり収穫できます。 ●ゆであがりは美しい濃緑色で甘味があり、肉質軟らかくおひたし、なべもの、油炒めなどで、たいへん美味しくいただけます。 ●ハウス、トンネルによる早出しや露地、水田裏作ともに栽培は容易で市場出荷用、家庭菜園に大好評です。

カキナ 宮内菜

カキナ 宮内菜

カネコ種苗株式会社

再生力旺盛な「かき菜」晩生多収品種! 特性 ●葉色は淡緑色で、浅い切れ込みがあり、内側にわん曲して葉柄は長いです。葉はやや厚く軟らかいです。 ●食味は甘みに富み、だれもが好む香りもあります。 ●再生力が非常に旺盛で、第1側枝で30本位、第2側枝で65本前後となり、ほかの芯摘アブラナに比べ約3週間程度収穫期に幅があります。晩生多収品種です。

五月菜

五月菜

株式会社トーホク

早春から晩春にかけて伸びる「とう」を食べる晩生のかき菜。「カブレナ」とも呼ばれ、太くてやわらかな茎葉がたくさん収穫できます。雪国の春には欠かせない風味のある野菜です。

川流れ菜

川流れ菜

株式会社トーホク

新潟県下越地方で育てられた野菜。「晩生折菜」とも呼ばれ、やわらかく風味のある「とう」を摘み取って利用します。やわらかくて風味があり、早春には欠かせない野菜のひとつです。

華の極み

華の極み

丸種株式会社

強度根こぶ病抵抗性で濃緑、耐寒性に優れた 年内〜冬穫り中晩⽣種︕ 1. 国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構(農 研機構)と千葉県、丸種株式会社の三者共同研究により育 成された「強度根こぶ病抵抗性(CR)品種」です。 2. 強度CR 品種ですので従来品種よりも強い根こぶ病抵抗 性を持ち、汚染圃場でも安心して栽培できます。 3. 生育旺盛で耐寒性に優れた年内~冬穫りの中晩生品種で す。 4. 花蕾は特に濃緑でボリューム感があり、品質は最高です。 5. 一般平坦地では9 月上旬から播種可能で、播種後約100 日で主枝・第一側枝が収穫初めとなり、しばらくした後に 強健な分枝が数多く出て収穫最盛期となります。

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