病害耐性

根こぶ病抵抗性のな花・とう菜品種一覧 全9種類

根こぶ病抵抗性な花・とう菜 根こぶ病とは 根こぶ病は、原生生物の一種である Plasmodiophora brassicae によって引き起こされるアブラナ科作物の代表的な土壌病害です。な花・とう菜を含むアブラナ科のすべての作物が感染リスク

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根こぶ病抵抗性について

根こぶ病抵抗性な花・とう菜

根こぶ病とは

根こぶ病は、原生生物の一種である Plasmodiophora brassicae によって引き起こされるアブラナ科作物の代表的な土壌病害です。な花・とう菜を含むアブラナ科のすべての作物が感染リスクを持ちます。分類学上は糸状菌(カビ)とは異なる原生生物に属しますが、土壌中に長期間生存する休眠胞子を形成するため、一度発生した圃場での防除が非常に困難です。

根こぶ病の感染経路は主に土壌伝染です。圃場の土壌中に存在する休眠胞子が、根の毛根や表皮細胞から侵入します。感染すると根にこぶ(腫瘤)が形成され、根の正常な機能が阻害されます。な花・とう菜では、こぶが発達することで水分・養分の吸収が妨げられ、地上部では葉のしおれ・黄変・生育不良が発生します。重症化すると収量が著しく低下し、花茎の発生が不均一になることで出荷品質にも影響します。

根こぶ病が発生しやすい条件は、酸性土壌(pH6.0以下)・多湿・地温20〜25℃前後です。排水不良の圃場では遊走子の移動・感染が活発になり、被害が大きくなります。休眠胞子は土壌中で10年以上生存するとされており、一度根こぶ病が発生した圃場では長期間にわたってリスクが継続します。

根こぶ病抵抗性の区分

な花・とう菜における根こぶ病抵抗性は、品種カタログでは「根こぶ病に強い」「根こぶ病抵抗性」といった表記で示されます。アブラナ科の根こぶ病抵抗性品種(CR品種)はハクサイやカブで先行して開発が進んでいますが、な花・とう菜でも抵抗性品種の展開が進んでいます。

品種選びで見落としがちなのが、根こぶ病菌にはレース(病原型)が存在するという点です。日本国内では複数のレースが分布しており、特定のレースに抵抗性を持つ品種であっても、別のレースが優勢な圃場では発病する可能性があります。栽培地域で主に発生しているレースの情報を、地域の農業試験場・普及センターに問い合わせて把握しておくことが品種選びの精度を高めます。

抵抗性のレベルは品種によって異なります。高度抵抗性の品種では通常の感染圧下での発病が抑制されますが、菌密度が非常に高い圃場では抵抗性が打破されるケースもあります。抵抗性品種の導入は有効な対策の一つですが、単独での防除には限界があります。

歴史と豆知識

根こぶ病はヨーロッパでは中世から記録がある古くからの病害であり、日本でも明治期以降のアブラナ科野菜の栽培拡大とともに問題化してきました。

意外と知られていないのですが、根こぶ病菌(Plasmodiophora brassicae)はかつて「菌核」と呼ばれることがありましたが、これは誤りです。根こぶ病菌が形成するのは「休眠胞子」であり、菌核(菌体が密集して形成する堅い塊で、スクレロチニア菌などが形成するもの)とは全く異なる構造です。現場での技術情報を読み解く際には、この区別に注意が必要です。

な花・とう菜の根こぶ病抵抗性品種の開発は、ハクサイ・カブのCR品種育成で蓄積された技術をベースに進められてきました。カネコ種苗のカキナシリーズや、サカタのタネ・丸種など主要メーカーが根こぶ病抵抗性を持つな花・とう菜品種を展開しています。

抵抗性の限界と注意点

根こぶ病抵抗性品種は有効な防除手段ですが、限界と注意点を正しく理解した上で活用することが重要です。

レースの変異によって抵抗性が打破されるリスクがあります。同一の抵抗性品種を長期間連作すると、その抵抗性を打破できるレースが選択的に増殖する可能性があります。特定のCR品種だけに依存した栽培体系は、中長期的にはリスクを高めます。

高い菌密度条件での抵抗性の低下にも注意が必要です。アブラナ科作物の連作圃場や、過去に根こぶ病が多発した圃場では土壌中の休眠胞子密度が高く、抵抗性品種であっても発病する場合があります。

pH管理の重要性も見逃せません。根こぶ病は酸性土壌で発生しやすい特性があります。石灰施用によるpH矯正(pH6.5以上を目標とすることが多い)は、抵抗性品種の効果を最大限に発揮させるための基礎的な対策です。

防除のポイント

根こぶ病の防除は、抵抗性品種の利用を核に、複数の対策を組み合わせる総合的なアプローチが基本です。

耕種的防除として最も重要なのは輪作です。な花・とう菜を含むアブラナ科作物の連作を避け、イネ科・ナス科などの非宿主作物との輪作体系を組むことで、土壌中の菌密度を低下させることが期待できます。最低でも3〜4年の輪作間隔が望ましいとされています。

土壌pH管理は、根こぶ病防除の基礎です。作付け前に土壌pH を測定し、必要に応じて消石灰・苦土石灰を施用してpHを6.5前後に調整することで、遊走子の活動を抑制する効果が期待できます。

排水改善も重要な耕種的対策です。根こぶ病菌の遊走子は水中を移動して感染するため、圃場の排水性向上(暗渠・明渠の整備、高畝栽培)が発病リスクの低減につながります。

化学的防除として、土壌消毒剤やフルスルファミド等の根こぶ病登録農薬の活用も有効です。ただし、薬剤のみへの依存は避け、上記の耕種的対策との組み合わせが基本です。

※農薬の使用にあたっては、必ず最新の農薬登録情報を確認し、ラベルの記載内容に従ってください。

現場の声

根こぶ病が問題になりやすい産地(排水不良地・連作圃場・酸性土壌)では、抵抗性品種への切り替えによって安定した収量・品質の確保につながったという事例が報告されています。

一方で、長年CR品種を使い続けた圃場で抵抗性が打破されたケースも散見されます。このような場合、異なる遺伝的背景を持つCR品種へのローテーションや、土壌消毒との組み合わせが対策として試みられています。

な花・とう菜は年に複数回の栽培が可能な地域もあり、連作による根こぶ病リスクの蓄積が起こりやすい品目です。特に群馬県のかき菜産地や、菜の花の周年産地では、根こぶ病対策が安定生産の鍵の一つになっています。

まとめ

根こぶ病は Plasmodiophora brassicae の休眠胞子による土壌伝染病害であり、な花・とう菜を含むアブラナ科作物すべてが感染対象です。抵抗性品種の導入は防除上の重要な選択肢ですが、レースの多様性・菌密度・土壌pHなどの条件によって効果が変動します。

輪作・pH管理・排水改善・適切な薬剤防除を組み合わせた総合的な防除体系を構築することが、安定した な花・とう菜の生産につながります。品種選びでは、カタログの抵抗性表記だけでなく、対応レースの情報も可能な限り確認することを習慣にしてください。

ミノリスの根こぶ病抵抗性な花・とう菜タグには、この特性を持つ品種の一覧が掲載されています。栽培地域の発生状況と合わせて品種の比較検討にご活用ください。

9品種 表示中
CR京の春

CR京の春

丸種株式会社

根こぶ病抵抗性品種 耐寒性あり分枝数多い早生種 1. 根こぶ病抵抗性なので、汚染圃場でも安心して栽培できます。 2. 生育旺盛で耐寒性にすぐれた年内~冬取り中生品種です。 3. 粒が小さく、色が濃緑で諸病(菌核病、バイラス病)に強い品種です。 4. 花蕾、花梗ともにボリューム感があり、品質は最高です。

CR京晴

CR京晴

丸種株式会社

根こぶ病抵抗性で耐寒性に優れた晩生種 ボリューム感あふれる花蕾で品質最高 1. 根こぶ病抵抗性なので、汚染圃場でも安心して栽培できます。 2. 生育旺盛で耐寒性にすぐれた年内~早春取り晩生品種です。 3. 粒が小さく、色が濃緑で諸病(菌核病、バイラス病)に強い品種です。 4. 花蕾、花梗ともにボリューム感があり、品質は最高です。 5. 一般平坦地では、8月下旬より播種可能で、100日で主枝、第一側枝が収穫初めとなりますが、その後20~30日目に強健な分枝が数多く出て収穫最盛期となります

CR花かんざし

CR花かんざし

丸種株式会社

根こぶ病抵抗性で、分枝の多い中生種、粒揃いと締まりの良い花蕾は品質最高 1. 根こぶ病抵抗性なので、汚染圃場でも安心して栽培できます。 2. 生育旺盛で耐寒性に優れた年内~冬どり中生品種です。 3. 粒が小さく、色が濃緑で諸病(菌核病・バイラス病)に強い品種です。 4. 花蕾・花梗共にボリューム感があり、粒揃いと締まりが良く品質は最高です。

CR花まつり

CR花まつり

丸種株式会社

根こぶ病抵抗性で 冬~春穫りに適した極晩生種! 1. 根こぶ病抵抗性(CR)品種ですので汚染圃場でも安心して栽培できます。 2. 生育旺盛で耐寒性に優れた冬~春どりの極晩生品種で、端境期狙いに最適です。 3. 花蕾は濃緑でボリューム感があり、品質は最高です。 4. 一般平坦地では9月上旬から播種可能ですが、耐暑性はそれほど強くありませんので9月下旬以降の播種をおすすめします。 5. 播種後約120日で主枝、第1側枝が収穫始めとなり、しばらくした後に強健な分枝が数多く発生し、収穫最盛期になります。

CR華の舞

CR華の舞

丸種株式会社

根こぶ病抵抗性で濃緑、耐寒性に 優れた年内~冬穫り中晩生種! 1. 根こぶ病抵抗性(CR)品種ですので汚染圃場でも安心して栽培できます。 2. 生育旺盛で耐寒性に優れた年内~冬穫りの中晩生品種です。 3. 花蕾は特に濃緑でボリューム感があり、品質は最高です。 4. 一般平坦地では9月上旬から播種可能で、播種後約100日で主枝・第一側枝が収穫初めとなり、その後強健な分枝が数多く出て収穫最盛期となります。

ナバナ CR春華

ナバナ CR春華

カネコ種苗株式会社

食用ナバナ栽培農家待望の根こぶ病抵抗性品種、良品多収で大好評!! 特性 ●京都の伏見系寒咲花菜から極早生で縮緬の系統を選抜し、根こぶ病抵抗性を加えた一代交配種で栽培容易な食用ナバナです。 ●葉色は濃緑で葉の縮みはやや少なく、茎がしっかりして草姿が美しく生育がよくそろいます。花蕾は濃緑でやや大きく、黄化が遅いです。耐寒性に強く、低温時の生育が非常に早い極早生品種です。 ●最大の特長は側枝の発生がすこぶる旺盛で、収穫結束作業がしやすく、長期間にわたり良品多収で生産が安定し市場出荷用に最適ですが、家庭菜園用にも好評です。

早陽一号

早陽一号

株式会社サカタのタネ

そろいがよく、耐寒性がある極早生多収品種 ■特性 1.耐暑性・耐病性(べと病抵抗性:R-1)強く、抽だいも安定し栽培容易な西洋種系一代交配種。 2.生育旺盛で葉柄太く、株張りのよい多収品種です。 3.草姿は半立性、葉は長楕円葉で縮み少なく、濃緑色で葉肉厚く、根部の着色は西洋種としては優れています。 4.抽だいは西洋種としては特に晩抽性ではないが生育が早いので4~5月まきでも抽だい前に収穫期になります。 ■適応性 花菜は半耐寒性の植物のため、特に太平洋岸の暖地から一般平地までが適します。 ■畑づくり(圃場準備) 地力の低下は病気や障害の発生につながり、品質低下の原因になります。完熟堆肥や「バイテクバイオエース®」等の有機肥料を積極的に施して、土づくりを心がけます。10a当たり苦土石灰100kg、完熟堆肥2000kgと有機配合肥料80kgを目安として施します。湿害に弱いので、水田では20cm以上の高畝にします(根こぶ病の軽減にもなります)。 ■播種 60㎝のうね幅で、条間20~25cmの2条まきにします。順次間引きして、本葉5枚ごろまでに株間15~20cmとします。点まきでもよいです。長期収穫を狙う場合は、株間を35cmほどに広くして大株にします。 ■病害虫防除 根張りがよいため寒害、風害にも強い品種です。害虫はアブラムシ、コナガ、アオムシなどですが、ナバナへの登録農薬は極めて少ないです。無農薬栽培には害虫よけにネット、またはべたがけ資材を全面に覆います。病気は立枯病、白さび病、菌核病などで、早期発見と早期防除が肝要です。 ■収穫 8月中旬まきで10月中旬からトウ立ちが始まります。茎が伸びて蕾が膨らんだ開花前が収穫適期です。特にカルシウムやビタミンAの効力に優れ、今注目の抗酸化食品として優秀な緑黄色野菜です。

花飾り

花飾り

株式会社サカタのタネ

品質がよく、耐寒性が強い中生品種 ■特性 1. 生育旺盛で太い側枝がよく発生します。 2. 耐寒性が強く、中生種です。 3. 花蕾は濃く小粒で、開花は遅く黄化しにくいです。 4. 止め葉は小さいので、収穫調整作業が容易です。 5. CR系ではないので根こぶ病には注意します。 ■適応性 播種期は温暖地の8月中旬から9月下旬、暖地(房州、渥美、四国、九州など)の8月下旬から10月中旬が適します。播種時期をずらすことによって温暖地は11月下旬から1月下旬、暖地では11月上旬から3月中旬まで連続的に出荷できます。 土壌に対する適応性は広いですが、保水のよい有機質に富んだ土壌が最適です。 ■肥培管理 元肥は窒素、リン酸、カリそれぞれ10a当たり15~20kgを標準とします。生育期間が長いので途中の肥料切れは収量の減少、品質の低下につながります。第1回の収穫後、生育に応じて追肥を月1回程度行います。 ■播種 畝間を60cmとして直まきします。 ■間引き 株間が狭すぎると側枝の発生が抑えられ、総収量が減少するので、1~2回間引きを行います。最終的に本葉4~5枚期に10~20cmの株間とすることを目安とします。 ■病害虫防除 連作地で問題になるのが根こぶ病です。その他、播種直後の立枯病、秋に発生しやすい白斑病、黒斑病、生育中~後期に発生しやすい白さび病に注意します。 害虫ではコナガ、ヨトウムシ、ウイルスを伝播するアブラムシの発生を早めから防除します。 ■収穫 播種後70~80日ごろから収穫開始となります。最初に収穫する主枝の花蕾はなるべく短く収穫し、側枝の数が多くなるようにします。側枝を収穫するときには葉を1~2枚残して収穫し、孫枝の発生を促します。 収穫物は長さ12cm、大きさは一束200gくらいになるように一定の大きさに束ねます。1箱に20束を詰めて出荷します。

華の極み

華の極み

丸種株式会社

強度根こぶ病抵抗性で濃緑、耐寒性に優れた 年内〜冬穫り中晩⽣種︕ 1. 国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構(農 研機構)と千葉県、丸種株式会社の三者共同研究により育 成された「強度根こぶ病抵抗性(CR)品種」です。 2. 強度CR 品種ですので従来品種よりも強い根こぶ病抵抗 性を持ち、汚染圃場でも安心して栽培できます。 3. 生育旺盛で耐寒性に優れた年内~冬穫りの中晩生品種で す。 4. 花蕾は特に濃緑でボリューム感があり、品質は最高です。 5. 一般平坦地では9 月上旬から播種可能で、播種後約100 日で主枝・第一側枝が収穫初めとなり、しばらくした後に 強健な分枝が数多く出て収穫最盛期となります。

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