バロック
厚みのある純白緻密な花蕾、高品質の早生品種 ■特性 ● 一般地の秋どりに最も適し、春まき初夏どりにも適する早生品種。熟期は秋どりで75日前後。 ● 草姿はやや開張性で草丈が低く、葉は厚く丈夫で風に強い。 ● 花蕾は小花蕾の時からかたく締まり、純白で極緻密、厚みのある円形。 ● 重さ900g前後になり、バラケが遅く収穫期幅が広い。 ● 花蕾内部のアントシアン(紫色)の発生はほとんどない。 ■適応性 北海道(道央)では、4月下旬まき7月上旬~どりで能力を発揮します。 関東以西の一般地、暖地では、7月中旬~8月上旬まき11月どり1月下旬~2月上旬まき5月どりに最適です。 ただし、高冷地・冷涼地の2月まきと一般地の1月まきでは、育苗中に低温を強く受けると、早期出蕾(ボトニング)の恐れがあります。また一般地・暖地の6月まきの高温下では品質低下を招きやすいので、7月以降の播種とします。 ■播種と育苗 春まき栽培では、発芽を均一にするため地温(20~25℃)を確保します。夏まき栽培では、風通し、日当たりのよい場所を選び、播種後十分に灌水し、発芽まで乾燥させないように管理します。特にセル育苗では、徒長を防ぐため夕方には床土の表面が乾く程度に灌水するのがポイントです。 ■定植および定植後の管理 栽植距離は、10a当たり3,500本を標準とします。セル苗育苗では、本葉2.5~3.5枚の若苗で定植するように心がけます。また早春定植の露地植えは、平均気温が10℃以上になったころを目安とし、それより前に定植する場合には、ビニールトンネルやマルチなど被覆資材を使用します。また、夏まき秋どり栽培のような高温期の生育時に極端な乾燥が続く場合は、スプリンクラーなどで灌水します。また活着後、雑草が生え始めたころにカルチなどで中耕すると、除草効果と排水をよくし生育の促進につながります。 ■病害虫防除 育苗時の主な病害としては、立枯病やべと病などがあります。無菌の育苗床を使用するとともに、換気を積極的に行い、病気の発生しやすい多湿条件にならないように管理します。セル苗育苗におけるトレイにも菌が付着している場合があるので、消毒をしてから使用します。 圃場に定植後の病気としては、雨の多い年や排水の悪い水田では、根こぶ病、黒腐病、細菌性黒斑病などが発生する場合があります。排水をよくするなど耕種的防除のほか、予防を中心とした早めの薬剤散布が効果的です。 害虫の種類としては、シンクイムシ、ハスモンヨトウ、コナガ、アブラムシなどがあります。害虫によって発生する時期はほぼ決まっているので、害虫に合わせた農薬を選択するとともに、葉の裏側や芯の奥深いところなど、害虫が隠れている場所まで、適切な時期に丁寧に確実にかかるよう散布します。 ■収穫 花蕾が10㎝くらいに肥大したころ、外葉を結束して純白花蕾に仕上げます。ただし、適期収穫を心がければ縛葉する必要はないので、計画的な作付けをすることで、省力することができます。
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