果実・収量特性

多収性のズッキーニ品種一覧 全13種類

多収性ズッキーニとは 多収性ズッキーニとは、雌花の着生が良く、着果が安定し、栽培後半まで草勢を維持して高い収量が見込めるズッキーニ品種を指します。ズッキーニは果実の肥大が速い作物であるため、雌花の着生頻度と着果の安定性が収量に直結します。

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多収性について

多収性ズッキーニとは、雌花の着生が良く、着果が安定し、栽培後半まで草勢を維持して高い収量が見込めるズッキーニ品種を指します。ズッキーニは果実の肥大が速い作物であるため、雌花の着生頻度と着果の安定性が収量に直結します。

ズッキーニの収量は、1株あたりの収穫果数と1果あたりの重量の積で決まります。多収性品種は、この「収穫果数」を高める方向に特性が設計されており、低節位から安定して雌花が着く、栽培後半にかけても草勢が衰えにくい、といった特徴を備えています。

品種選びに正解は一つではなく、多収性だけを追求すると果実品質や耐病性が犠牲になることもあるため、栽培環境・販売先・作型に合わせた総合的な判断が求められます。

多収性ズッキーニの魅力

多収性品種を選ぶ最大のメリットは、面積当たりの収益性を高められることです。ズッキーニは夏の短期間に集中して出荷する品目であるため、限られた栽培期間内でどれだけ多くの果実を収穫できるかが経営上の重要なポイントになります。

多収性品種は雌花の連続着生に優れているため、収穫のピークが長く続く傾向があります。一般的な品種では栽培後半に草勢が低下し、雌花の着生が減少することがありますが、多収性品種は後半まで安定して果実がつく点が特長です。これにより、出荷期間の延長と総収量の底上げが期待できます。

ここからが実際の栽培で差がつくところです。多収性品種のポテンシャルを最大限に引き出すには、十分な肥培管理が不可欠です。多くの果実を着けるということは、それだけ植物体への負担が大きいことを意味します。追肥のタイミングと量を適切に管理しなければ、せっかくの多収性品種でも栽培後半に草勢が落ち、期待した収量に届かないことがあります。

消費者・市場ニーズ

多収性は直接的に消費者が意識する特性ではありませんが、安定した供給量を確保できるという点で、市場ニーズに間接的に応えています。

量販店やJA出荷では、継続的な出荷量の確保が重要です。ズッキーニは夏場に需要が高まりますが、供給が不安定になりやすい品目でもあります。多収性品種を導入することで出荷量の安定化が図れ、取引先との信頼関係を築きやすくなります。

直売所においても、棚に常に商品が並んでいる状態を維持できることは集客力に直結します。多収性品種であれば、収穫のピークが長く続くため、「売り切れ」の頻度を減らすことができます。

加工業務用の需要も見逃せません。カット野菜やレトルト食品の原料としてズッキーニを納入する場合、一定量のまとまった出荷が求められます。多収性品種は面積効率が良いため、加工向け契約栽培にも適しています。

栽培のポイント

多収性ズッキーニの栽培では、品種が持つ収量ポテンシャルを活かすための管理が重要です。

施肥管理は多収性品種を栽培する際の最も重要なポイントです。多くの果実を連続して収穫するため、通常品種よりも肥料の消耗が早くなります。元肥に加えて、着果が始まった後は7〜10日おきに追肥を行い、草勢を維持することが望ましいです。窒素・リン酸・カリのバランスが崩れると果形の乱れや葉色の異常につながることがあります。

灌水管理も収量に直結します。ズッキーニは水分要求量が比較的多い作物であり、特に着果期以降の水切れは果実の肥大不良や曲がり果の原因になります。マルチ栽培やかん水チューブの導入で、安定した土壌水分を維持することが効果的です。

整枝・葉かきについては、下位の古い葉を適時に除去して通風と採光を確保します。多収性品種は葉の展開も旺盛な場合が多く、放置すると株元が込み合ってうどんこ病や灰色かび病の発生リスクが高まります。

受粉管理は多収性品種で特に重要です。雌花が多く着く品種では、それに見合った雄花の花粉量が必要になります。訪花昆虫が少ない環境では、人工交配や花粉の確保策を講じることが安定した着果につながります。

品種選びのコツ

多収性ズッキーニの品種選びでは、以下の観点を確認しておくことが重要です。

  • 雌花着生の頻度: 低節位から安定して着くか、連続着生するかを確認する
  • 草勢の持続性: 栽培後半に草勢が落ちやすい品種もある。圃場での後半の生育状況を試作で見極める
  • 果実品質との両立: 多収でも果形が乱れやすい、果色が薄くなるなどのトレードオフがないか確認する
  • 耐病性: ウイルス病(ZYMV、WMV)やうどんこ病への耐性は、栽培期間が長い多収性品種では特に重要
  • 適した作型: 露地向き・施設向きなど、品種によって適した環境が異なる

意外と知られていないのですが、多収性品種は単に「たくさん実る」というだけでなく、草勢のバランスが良い品種が結果的に多収になるケースが多いです。過繁茂になりにくく、栄養成長と生殖成長のバランスが取れた品種は、長期間にわたって安定した収穫が続きます。

ミノリスに登録されている多収性ズッキーニ品種としては、「ヴェルデSP」「ランボー」「ズッキーマン」「バンビーノ」「スプリント」「ダークヤングマン」「モスグリーンV」「モスイエローV」「ダークソード」「黒まんぼう」などがあり、耐病性や果色の違いも含めて選択肢が豊富です。

市場動向とこれから

ズッキーニの国内消費量は増加傾向にあり、それに伴って生産面でも面積当たりの収益性を高める多収性品種への関心が高まっています。かつてはズッキーニ自体がニッチな品目でしたが、量販店での定番化が進んだ現在、安定供給のための多収性品種の導入は産地にとって重要な課題です。

産地によって事情が異なるので一概には言えませんが、大規模なズッキーニ産地では多収性品種への切り替えが進んでいるところもあります。一方、直売所中心の小規模生産者にとっては、多収性よりも果実品質や耐病性を優先する判断もあり得ます。栽培環境と販売戦略に合わせた品種選びが求められます。

今後は、多収性と耐病性を兼ね備えた品種の育成がさらに進むと考えられます。特にZYMVやWMVなどのウイルス病への複合耐性と多収性を両立した品種は、産地での採用が広がりやすい傾向があります。

まとめ

多収性ズッキーニは、雌花着生の良さ・着果の安定性・草勢の持続性によって高い収量が見込める品種群です。面積当たりの収益性を高め、出荷期間の延長にもつながるため、ズッキーニを主力品目とする生産者にとって重要な選定基準の一つです。

ただし、多収性品種のポテンシャルを引き出すには、施肥・灌水・受粉といった栽培管理の精度を高める必要があります。品種選びにあたっては、多収性だけでなく、耐病性・果実品質・草勢のバランスを総合的に判断し、栽培環境と販売先に合った品種を選定することが安定した経営につながります。

13品種 表示中
ヴェルデSP

ヴェルデSP

渡辺農事株式会社

ウイルス病(ZYMV, WMV)に強く極濃緑色で多収 ■特性 ・果実は極濃緑色の円筒形。毛じが少なく、斑点は小さいため目立たない。 ・草勢はおとなしく。草姿はやや立性。 ・葉は極濃緑色で、葉裏のトゲが少ないため作業性に優れる。 ・ズッキーニ黄斑モザイクウイルス(ZYMV)およびスイカモザイクウイルス(WMV)に強い。 ・高温時の病害による生産の不安定さの軽減が図れる。 ■栽培のポイント ・多目の元肥と早めも追肥に心がけ、肥効が切れないよう注意する ・ミツバチが訪花しない低温時には人工交配を行う。 ・子葉の付け根から発生する脇芽は早期に除去する。

エレノア

エレノア

渡辺農事株式会社

収量性、秀品率が高い ■特性 ・各種ウイルス病(WMV、ZYMV、CMV)や うどんこ病に強い。 ・果実はツヤのある濃黄色で、曲がり果が少なく秀品率が高い。 ・果長は20cm前後で円筒形に揃い、収量性が高い。 ・初期から成りが良い。

ランボー

ランボー

小林種苗株式会社

濃緑の高品質果実がたくさん獲れる! 特性 ・果実は光沢のある濃緑色、円筒形で、食味に優れます。 ・草勢強く作りやすく、収量の多い豊産種です。 ・生育初期より、安定して雌花が着きます。 ・CMV(キュウリモザイクウイルス)の抵抗性で、うどんこ病にも比較的強いです。 栽培のポイント ・倒伏防止のため支柱を立てて栽培します。 ・草勢が強いため、元肥は控えめに施します。収穫開始頃から10日毎に追肥を行い、 肥料を切らさないようにして長期収穫を目指します。 ・ミツバチがいない低温期の露地栽培や施設栽培では、人工交配が必要です。 ・収穫遅れは樹に大きな負担をかけ、収量減少につながるため特に注意します。 ・アブラムシの防除は徹底的に行ってください。

ズッキーマン

ズッキーマン

トキタ種苗株式会社

【販売終了】ウィルス病に強く、早生で栽培容易。 ■特性 果形は円筒形。果皮色は僅かに霜降り紋が入る濃緑色で、光沢がある。花落ちは小さく、肉色は淡黄白色で、緻密で品質良く、多収である。 15から20cm、太さ2.5から3.0cm、開花後日数だと3から4日目が収穫適期となる。 果梗部はやや長く、収穫時の傷がつきにくく、収穫作業性がよい。草姿はブッシュタイプ(つるなし)で、節間がつまり、生育が早い。 ウィルス病(ZYMV、WMV)に対して強いので、露地栽培容易である。 ■栽培上の注意 露地ならば4月中旬まきから6月中旬まきが適期(関東標準) 草勢維持のため、初期低段2-3花は摘果する。 肥効を切らさないように追肥を行う。天候不良の場合は、受粉を行い確実に着果させる。とり遅れ無いように収穫し、樹体への負担を軽減させる。 株元から順次収穫し、収穫節以下の葉は取り除き風通しを良く保つ。

バンビーノ

バンビーノ

トキタ種苗株式会社

使いきりサイズの果実が鈴なり 多収で栽培しやすい。 ■特性 大きくても果長15cmほどのミニズッキーニで、男の子の意味のイタリア語から「バンビーノ」と名付けた。花数が多く、次々と果実が収穫できる。一般的なズッキーニより果実が柔らかく、香り豊かで色も鮮やか。果実を付けた花ズッキーニとしても利用可能。英名はミニズッキーニ。 花付きで楽しみたい場合は、5cmほどで収穫する。草勢はややおとなしいが、節間が詰まり、よりコンパクトな草姿で着果数が多い。収穫本数は一般的なズッキーニの1.5倍。 ■栽培上の注意 種まき:播種後45日ごろから収穫可能な早生種です。ポリポットに播種し、本葉3から4枚時に株間90cmで定植。一方向に伸ばします。 日の良く当たる肥沃な土壌に植えてください。時期をずらしてタネまきをしておくと長期間収穫を楽しめます。 管理:元肥に堆肥3kg/1m2。収穫開始後は、月に1回程度、蔓先に化成肥料を少量与えます。 初めの2から3花の雌花は摘果しその後、人工授粉で確実に着果させます。 穫り遅れせず、追肥、水やりを欠かさなければ長期間収穫を楽しめます。 果実を大きくさせすぎると草勢が衰え、病害に罹りやすくなります。病虫害:薬剤の説明に従って防除してください。 ■播き時期 発芽適温は、25℃~30℃。生育適温は18℃~25℃。遅霜の心配がなく、気温が上がってきてからが栽培しやすい。 ■播種方法 発芽適温は、25℃~30℃。生育適温は18℃~25℃。多くのカボチャと同じように、セルトレイ(72穴)の対角線上に立てて1粒播きする。こうすると種皮がとれやすく、子葉の展開する方向が一定になり管理しやすい。子葉展開〜本葉出始め頃10cmポットに鉢上げする。気温が高くなってからなら、直接ポットに播種してもよい。培土は過湿にならないように管理する。 ■植え付け 本葉3〜4枚時に株間90cmで定植し、一方向に伸ばします。 ■土壌条件 日当たりがよく、肥沃で水はけのよい土壌が良い。 ■肥料 元肥に堆肥3kg/1m2とし、収穫開始後、月に1回程度蔓先に化成肥料を少量与えます。初めの2〜3花の雌花は、摘み取り、その後は人工授粉で確実に着果させます。穫り遅れせず、追肥、水やりを欠かさなければ長期間収穫を楽しめます。 ■収穫 ハサミで切るか、もぎ取ります。収穫後、収穫節の以下のは2,3枚を残し、古い葉は切除すると、病害の予防になります。 ■料理 食べきりサイズのズッキーニ。縦にスライスしてグリルなどおすすめ

スプリント

スプリント

カネコ種苗株式会社

待望のCMV抵抗性!濃緑色、高収量のズッキーニ! 特性 ●果実は極濃緑色の円筒形、長さ20cm前後で収穫期です。 ●早生性と雌花着生に優れるため、短期間で高収量が望めます。 ●栽培期間の短い露地栽培や抑制栽培に最適です。 ●ズッキーニ黄斑モザイクウイルス(ZYMV)、スイカモザイクウイルス(WMV)、キュウリモザイクウイルス(CMV)抵抗性を有します。 ●葉は切れ込みが極深く、乾燥条件に強いです。 ●脇芽の発生が少ないため、整枝作業の省力化が可能です。 ●茎は太すぎず、しなやかで折れにくく、軟腐病の発生も少ないです。 栽培要点 ●中間地~暖地4~5月と8月、冷涼地5~7月播種の作型で特に能力を発揮します。 ●若苗定植とし、初期の順調な生育を促します。 ●初期の草勢維持のため、低節位の雌花は早期に摘花します。 ●うどんこ病、軟腐病の防除は定期的に行ってください。 ●多めの元肥施用と定期的な追肥を行い、成り疲れに注意してください。 ●特に短期栽培が得意なため、収穫期間は40日程度とし、株を更新することをおすすめします。

グリーンボート1号

グリーンボート1号

カネコ種苗株式会社

早期から高収量! ウイルスとうどんこ病に強い! 特性 ●果実は濃緑色の円筒形、長さ15〜20cmで収穫します。●草勢が強く、がっちりとした草姿をしており、低温時期から栽培可能です。 ●生育初期より安定して雌花が咲き、初期から高い収量を上げられます。 ●ズッキーニ黄斑モザイクウイルス(ZYMV)およびスイカモザイクウイルス(WMV)、うどんこ病に対して複合耐病性があるので、大変作りやすいです。●肉、油との相性が非常に良く、カレーやパスタ、炒め物、煮物など、幅広い料理へ利用できます。 栽培要点 ●畑作りは畝幅160〜180cm、株間70〜80cmを目安とします。●若苗定植とし、初期の順調な生育を促します。●生育初期は病虫害予防のため、寒冷紗などで被覆すると効果的です。●低節位の雌花は早期に摘花すると長期収穫につながります。

KZパワー

KZパワー

ヴィルモランみかど株式会社

病気に強い豊産種! ■特徴 耐病性 IR : モザイク病(CMV, WMV, ZYMV), うどんこ病 特性-1 草勢:中強 うどんこ病:中 モザイク病:中 ■品種の特性 1. モザイク病(CMV, WMV, ZYMV)及び、うどんこ病に耐病性中程度。 2. 草勢はやや強く、葉はやや開帳性となる。 3. 果実は濃緑の円筒形で、色・つやに優れる。 4. 花落ちが小さく、曲がり果の発生が少ない。 5. 高温期は直まきもおすすめ。 ■栽培のポイント 1.播種・育苗 は種をする前には消毒した床土に十分かん水をしておき、は種床の温度は25℃に確保し一斉に発芽させる。 多湿になると発芽不良や徒長の原因になるので、覆土は乾燥した土を使用する。 鉢上げの適期は、は種後7日目頃、双葉が完全に展開する前に9~12cmポットに行う。 遅れると活着が悪くなるので注意する。 育苗管理は夜間は低めに保温をし、日中は高温になり過ぎないように管理する。 瓜類の中では特に高温を嫌うので、日中の温度が30℃にならないように注意。 本葉が3~4枚展開したころで定植する。 2.定植 畝巾は150cm程度で株間を100cm前後取る。20~30cmの高畦とし、低温時期の定植は定植前にトンネルマルチで被覆して、地温を15℃以上確保し定植する。 天候の安定している時に定植を行う。 苗は10aあたり600~800本が必要。 3.定植後の管理 定植後はトンネル内が高温になり過ぎないように換気に注意する。 遅い作型ではアブラムシによるウイルス病に注意する。 4.着果・収穫 南瓜同様に交配が必要。低温時、曇天時は人工交配をすること。 定植後約2週間で雌花が着く。開花4~6日で長さ20cm重さ100~200gの幼果を収穫する。 開花前のつぼみの段階で収穫される場合もある。 5.追肥 収穫を始めたころから樹勢を見ながら、10aあたりチッソ成分で2~3kgずつ追肥を始める。 6.支柱 ズッキーニは倒伏しやすいので支柱を立てて倒伏を防ぐ。 倒伏すると変形果の発生や病気が出やすくなるので早めに支柱を立てる。 7.肥料 10aあたりに成分でN10~15kg,P15~25kg,K13~15kgが標準となる。

モスグリーン

モスグリーン

ナント種苗株式会社

とにかく美しい果皮色と形状のズッキーニ 【特 徴】 ● 果皮色は極濃緑色で光沢があり、極めて外観が美しい。 ● 果形は円筒形で、尻太果や曲がり果が出にくく秀品性が高い。また、出荷時の箱詰めが容易である。 ● 収穫時の果実は果長17~20cm、果径2.5~3cm、果重200g程度であり、開花後3~4日で収穫となる。 ● 草勢は強く、生育後半まで安定して収 【栽培のポイント】 ● 収穫開始から潅水、追肥(1~2週間にN:2~3kg/10aを目安)を積極的に行うことで、草勢の維持に努める。 ● 生育初期の草勢が弱い場合は1~2番目の雌花を早目に摘果し、まずは長期間の栽培に耐えられる草勢を作ることに専念する。

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