早生のアスパラガス品種一覧 全12種類
早生アスパラガスとは 早生アスパラガスとは、春の萌芽が早く、収穫開始時期が他の品種より前倒しになるアスパラガス品種群を指します。アスパラガスは多年生作物であり、冬の休眠を経て春に地温が上昇すると地下茎(根株)から若茎が萌芽しますが、早生品種
早生について
早生アスパラガスとは、春の萌芽が早く、収穫開始時期が他の品種より前倒しになるアスパラガス品種群を指します。アスパラガスは多年生作物であり、冬の休眠を経て春に地温が上昇すると地下茎(根株)から若茎が萌芽しますが、早生品種はこの萌芽のタイミングが早い特性を持っています。
数値的な目安としては、一般的にアスパラガスの萌芽には地温10℃前後が必要とされていますが、その中で、早生品種はやや低い地温でも萌芽が始まる傾向があります。ただし、萌芽時期は地温だけでなく、前年の株の充実度・冬季の低温蓄積量・品種の休眠特性によって変動するため、「何日早い」と一律に言えるものではありません。
早生品種は、促成栽培や半促成栽培との相性が良い品種群でもあります。ハウスやトンネルで加温・保温する栽培体系では、早生品種を使うことで出荷開始を前倒しし、市場価格が高い時期に合わせた出荷が可能になります。
関連する概念として、「休眠が浅い」という表現が使われることがあります。これは、冬の休眠から覚めるために必要な低温蓄積量が少ない品種を指し、早生品種の多くがこの特性を併せ持っています。休眠が浅い品種は、暖地での促成栽培や、暖冬年でも安定した萌芽が期待できるメリットがあります。
早生アスパラガスを選ぶメリット
早生品種を導入する最大のメリットは、シーズン初めの高単価時期に出荷を合わせられることです。一般的に出荷量が少ない時期は市場価格が高くなる傾向があります。早生品種による早出し出荷は、この価格差を活かした戦略的な品種選択です。
経営面では、収穫期間の延長というメリットもあります。早く収穫が始まる分、全体の収穫期間を長く確保できます。早生品種で春先の収穫をスタートし、中生・晩生品種と組み合わせてリレー収穫体制を組むことで、出荷期間の長期化と収入の安定化が図れます。
まず押さえておきたいのが、アスパラガスの早生性は「一度植えたら毎年その恩恵を受けられる」という点です。一年生作物とは異なり、アスパラガスは一度定植すれば10年以上にわたって収穫が続く多年生作物です。品種選びの段階で早生品種を選択しておけば、毎年のシーズンインが早くなるという長期的なメリットがあります。
促成栽培(冬〜早春にハウスを加温して収穫する作型)を行う産地では、早生品種は必須の存在です。ハイデルやウインデルのように促成栽培に適した早生品種は、12月〜2月の国産アスパラガスがほぼ出回らない時期の出荷を可能にしています。
早生アスパラガス品種の特徴
早生アスパラガス品種に共通する傾向として、以下の特性が挙げられます。
休眠が浅い品種が多く、暖地や温暖な冬が続いた年でも萌芽が安定する傾向があります。一方で、厳寒地では休眠が浅すぎると冬季の萌芽リスク(凍害による損失)が生じる場合もあり、栽培地の気候条件との適合性を確認する必要があります。
草勢については品種によって差がありますが、早生品種の中にも太茎でそろいが良い品種(ハイデルやウインデル等)から、やや細茎傾向の品種まで幅があります。促成栽培では株の消耗が大きいため、草勢が強く株の回復力が高い品種が有利です。
ここからが実際の栽培で差がつくところです。早生品種で早く収穫を始められる反面、春の収穫を長引かせすぎると株が消耗し、翌年以降の収量に影響します。早生品種だからこそ、収穫打ち切りのタイミングの判断が重要になります。収穫を続けたい気持ちを抑え、株の充実を優先する判断力が、長期にわたる安定経営の鍵です。
品種間のトレードオフとして、早生品種は萌芽が早い分、晩霜害を受けるリスクがやや高くなります。露地栽培では、萌芽後の遅霜による若茎の損傷に注意が必要です。トンネル被覆やべたがけ資材での保温対策が有効です。
栽培のポイント
早生アスパラガスの栽培では、品種の早生性を最大限に活かすための管理がポイントになります。
促成・半促成栽培では、休眠打破のための低温管理と、その後の加温開始タイミングが収穫時期を左右します。早生品種は必要な低温蓄積量が少ないため、加温開始を早めに設定できますが、十分な休眠が確保されないと萌芽が不揃いになることがあります。品種ごとの推奨低温蓄積量を種苗メーカーに確認し、適切な管理を行います。
露地栽培では、春先の地温上昇を促す工夫が早出しにつながります。マルチングによる地温確保、不織布やトンネルによる保温が基本的な対策です。黒マルチの使用は地温上昇効果が高く、早生品種の萌芽を早める効果が期待できます。
施肥管理については、春の収穫前に速効性肥料を追肥し、萌芽を促進します。早生品種は萌芽が早い分、追肥のタイミングも前倒しになります。前年秋の元肥と、春先の追肥をバランスよく行い、株のスタミナを確保します。
病害虫対策は、アスパラガス栽培全般に共通ですが、茎枯病への対策が最も重要です。立茎後の茎枯病発生は翌年の収量に大きく影響するため、予防的な薬剤散布と排水管理を徹底します。早生品種は立茎の開始も早いため、防除の開始時期も前倒しになる点に注意が必要です。
品種選びのコツ
早生アスパラガス品種を選ぶ際には、以下の観点を確認します。
- 萌芽時期: 同じ「早生」でも品種間で萌芽時期に差がある。促成栽培を行う場合は、品種ごとの休眠特性を確認する
- 太茎率・そろい: 太い茎が安定して出る品種は上物率が高く、収益に直結する
- 株の耐久性: 促成栽培では株の消耗が激しいため、株持ちの良い品種が有利
- 穂先の締まり: 穂先が開きにくい品種は収穫適期の幅が広がり、作業の柔軟性が増す
- 耐病性: 茎枯病や斑点病への耐性がある品種は防除の負担軽減につながる
意外と知られていないのですが、早生品種の中にはクリスマス特急や太宝早生のように、採りっきり栽培にも適した品種があります。採りっきり栽培は1〜2年で株を更新する新しい栽培法で、早生品種の早い萌芽を活かして短期間で効率的に収穫する経営モデルです。従来型の長期栽培だけでなく、短期栽培での活用も視野に入れて品種を選ぶと、経営の幅が広がります。
市場動向とこれから
早生アスパラガス品種の需要は、促成栽培面積の拡大とともに増加傾向にあります。国産アスパラガスは春〜夏が出荷の最盛期ですが、冬場はほぼ輸入品に頼る構造が続いていました。促成栽培と早生品種の組み合わせにより、国産の端境期を埋める取り組みが各地で進んでいます。
産地によって事情が異なるので一概には言えませんが、北海道のような寒冷地でも早生品種を導入することで、従来よりも早い時期からの出荷を実現している例があります。暖地では促成栽培による冬出し、寒冷地では早生品種による春の早出しと、それぞれの気候条件に合わせた活用が広がっています。
今後の展望としては、促成栽培技術の進歩と早生品種の育種改良が連動することで、国産アスパラガスの周年供給体制がさらに充実していくことが期待されています。また、採りっきり栽培など新しい栽培体系と早生品種の組み合わせも注目されており、アスパラガス経営の選択肢は広がりつつあります。
まとめ
早生アスパラガスは、春の萌芽が早く、収穫開始を前倒しできるアスパラガスの品種群です。促成・半促成栽培との相性が良く、市場価格が高い時期への出荷を可能にします。品種選びでは、萌芽時期・太茎率・株の耐久性・穂先の締まりを確認し、栽培体系と販売計画に合った品種を選定することが重要です。早生品種の早い萌芽を活かしつつ、収穫打ち切りのタイミングを適切に判断することが、長期安定経営の鍵となります。
ウェルカム
株式会社サカタのタネ
早生、多収、そろい抜群の交配品種 ■特性 1.早生、多収の交配品種。草勢強く生育のそろいよく、つくりやすい。 2.若茎は頭部の締まりよく形がまとまり、緑色が濃く鮮やか。収穫物はM~2L中心でそろいよく、上物率が高い。 3.連作障害に比較的強く、秋まで茎葉の持ちがよく次年度の萌芽率も高い。 ■適応性 冷涼地の露地栽培のほか、一般地・暖地の雨よけハウス栽培や早期出荷を狙う伏せ込み栽培で特に能力を発揮します。 ■播種と育苗 (一般地ハウス栽培)2年目からの収穫を目指すには、2~3月にセルトレーを使い2~3粒ずつ播種します。培養土は「スーパーミックスA」などを使うとよいです。発芽適温は25~30℃で、発芽までに15~20日必要です。発芽のそろったところで必ず1本に間引きします。発芽後は地温20~25℃⇒15~20℃と生育に合わせて管理しポットへ移植します。灌水はポットの地表面が乾いたら、底まで水が染みる程度に行います。育苗中は肥料が切れないよう生育を見て追肥します。 ■定植準備 (一般地ハウス栽培)圃場は重粘土やれき質土を避けます。また水田では排水をよくして根圏の確保に努めます。定植後は改植まで土壌改良できないので、定植前に完熟堆肥の投入とpH調整、深耕など土づくりを行います。 施肥量は10aあたり成分量で窒素15kg、リン酸20kg、カリ15kgを目安とします。栽植本数は畝幅120~180cm、株間30~45cmの1条植えとし、抑草のためマルチを設置しておきます。 ■定植および定植後の管理 (一般地ハウス栽培)苗が根鉢を巻いてから定植します。定植は霜の心配がない時期に行い、苗の表面が5cm程度隠れるように覆土します。 ■1年目(定植年)の管理 株養成の良否が収量に大きく影響します。定植後、1カ月程度は株元中心に灌水し、活着を促進させます。その後はマルチ内に敷設した灌水チューブで灌水を行いますが、夏期(高温多日照時)には通路灌水も併用し、地下茎の拡大と新根の発生を促します。茎葉は晩秋黄変したら地際部で刈りとって圃場から持ち出し、残渣を残さないようにします。 ■2年目以降の管理(春芽収穫)(ハウス・露地) 春、萌芽前に堆肥を投入します。元肥の他、土づくり資材として「バイテクバイオエース®」を投入します。 追肥は3~9月に1カ月毎(7回)に分けて行います。春芽の収穫は1日に収穫できる本数が急に減った、太い若茎が減り細いものが増えた、若茎の曲がりや穂先の開きが増えたなど、株がバテはじめた症状が出てきたら打ち切ります。収穫打ち切り後、間隔を10~15cmあけて畝1mあたり10~15本立茎します。整枝は草丈60cm以下の擬葉を摘除し、主茎は150cmを目安に摘芯します。茎が柔らかいうちに摘除すると病気にかかりやすいため、擬葉が完全に展開しきった晴天時に行います。一度に整枝すると株が弱っている場合、ショックで生育が止まる場合があるので注意が必要です。 ■病害虫防除 連作圃場では立枯病や株腐病に注意が必要で、発生の恐れがある圃場は避けるか土壌消毒を行います。定植後は茎枯病、斑点病の予防が大切で、擬葉が展開してきたら定期的に防除します。
ハイパーウェルカム
株式会社サカタのタネ
収量性、上物率に優れ高品質な交配品種 ■特性 1. 「ウェルカム」に比べ、早生・多収の交配品種。 2. 草勢が強く、雄株率は 60 ~ 70%と高いため、生育のそろいがよく作りやすい。 3. 若茎は頭部の締まりがよく、形がまとまり、緑色が濃く鮮やか。茎は太くそろうため、上物率が高い。高温期でも穂が開きにくい。 4. 根から入るフザリウム菌やさび病に強い。秋まで茎葉の持ちがよく、次年度の萌芽率も高い。 5. 露地栽培はもちろん、特にハウス内の早期出荷で能力を発揮する。 ■適応性 露地栽培だけでなく、早期出荷を狙う促成、半促成、トンネル栽培、ハウス内の立茎栽培で特に能力を発揮します。などの幅広い作型で能力を発揮します。 ■播種・育苗管理 播種量は、定植する予定本数の 10~ 20% 多めにします。200 穴セルトレーを用いる場合は、茎葉が株当たり 2 本以上になった時点で 9cm 以上のポリポットに鉢上げします。128 穴セルトレーを用いる場合、ハウス栽培では、セル苗をそのまま定植できます。 露地栽培では、上記と同様のポリポットに鉢上げし、育苗後に定植するのが望ましいです。 発芽までは 25℃を目標に加温し、土が常に湿っている状態を保ちます。発芽後は、無加温ハウスで管理し、灌水はトレーやポットなどの表面が乾いたら、底から水がしみ出すまでしっかり行います。アスパラガスは、育苗期間が約 2 カ月と比較的長いため、液肥などを活用し、肥料を切らさないようにしてください。 ■1 年目(定植年)の管理 圃場は、アスパラガスを栽培したことがなく、茎葉の生育期間中、一日を通じて十分な日射量が確保できる場所を選びます。根が強い品種なので耕土が深く、肥沃 (ひよく) で排水性の高い圃場を選ぶことが大切です。十分な根域を確保するため、作土層が60cm以上となるようにします。 特に水田転換畑では、必ず明きょ・暗きょの設置、耕盤破砕、高畝などの排水対策を行います。しっかり心土破砕、深耘を行った上で、堆肥(未熟なものは避ける)を十分に施用してください。10a 当たり成分量で窒素15 ~ 25kg、リン酸10~20kg、カリ10~ 20kg 施用し、しっかり混和・耕耘 ( こううん ) します。phは 5.5 ~ 6.5程度に調整します。過剰な堆肥の施用は、病害や生理障害の発生を助長する場合もあるので控えます。 また、露地栽培では、水分保持・抑草のために黒もしくはグリーンのマルチフィルムを使用し、2 年目の萌芽開始時期までに除去するのが望ましいです。 ■2 年目以降の管理 収穫管理から施肥:定植の翌年から収穫が可能ですが、地下部をしっかり養成するため収穫期間は 2 週間を目安とします。同様の理由により、3 年目は4 週間、4年目は 6週間程度で収穫を打ち切るようにしてください。5年目以降、収穫期間を2カ月以上延ばすことも可能ですが、前年の株養成中の生育が十分でない場合は、早めに打ち切ります。 追肥は、10a当たり年間合計の成分量で、窒素15 ~ 20kg、リン酸15kg 程度、カリ15kg 程度を萌芽前と春芽の収穫終了後に分けて畝上に施用します。 誘引から年内の管理:支柱は、高さ1.5m以上の十分に強度がある鋼管などを用い、畝の両側に1.5 ~ 3m間隔で設置します。誘引はフラワーネット、ハ ウスバンドなどを用います。1 段目は 50 ~ 80cm、2 段目は 1 ~ 1.2m の高さに設置します。茎葉がハウスの内側に触れるようであれば、適宜、摘芯してください。1 年目と同様、茎葉が完全に黄化し、枯れ上がってきた段階で地際部から刈り取り、圃場外に持ち出します。 ■収穫栽培方法別の管理のポイント ※立茎…萌芽してきた茎を収穫せずにそのまま伸ばすこと 春芽の収穫から立茎:定植 2 年目で 40 日程度、3 年目以降で 50 ~ 60 日を目安に打ち切ります。立茎は、春芽収穫を打ち切る前に、10mm 程度の若茎が確保でき、収量がピーク時の50%以下で、頭部が開く・曲がりが増えるなど、若茎の品質が低下する時期に始めます。 立茎する茎は、L サイズ ( 茎径 10 ~ 14mm) で生育良好、頭部の締まりがよく、割れ・曲がり・帯化などがないものを選びます。立茎方法には 2 つの方法があります。1 つは、短期間に必要な本数を確保し、早めに夏芽収穫を開始する「一斉立茎」です。もう一つは、1週間に 1 本の目安で順次立茎し、立茎開始から終了まで1カ月程度かける「順次立茎(追加立茎)」があります。後者の方が、時間をかけてよい茎を選べるので有利です。 夏芽収穫期の追肥:10a当たり成分量で窒素2 ~ 3kg、カリ2 ~ 3kgを7~10日間隔で施用してください。特に高温期は、土壌の水分不足や大きな増減が、若茎の品質や収量の低下につながります。少量多回数の灌水を行い、畝内部の水分状態を良好に保つようにしましょう。 夏芽収穫後の立茎:夏芽収穫の後半、茎葉の繁茂が不十分な場合は、追加立茎を試みます。立茎する茎はそれぞれ10cm 程度離れるよう均等に配置し、畝の外側には立茎しないようにします。立茎本数は、1株当たり3 ~ 4 本、畝1m 当たり10 ~ 12本程度を目安とします。 ■高冷地・冷涼地における伏せ込み栽培 2月中旬から3月上旬に播種し、6月中旬までに露地に定植します。その際、十分な株養成期間を確保することが重要です。1年養成の場合は、露地春どり栽培の基肥施用量と同等にします。1年半株養成の場合は、2年目の萌芽開始前に、10a当たり窒素、リン酸、カリをそれぞれ成分量で10kg 追肥してください。 降雪前に、できるだけ貯蔵根を切断することなく根株を堀り取ります。堀り取った根株は、乾燥させないようブルーシートなどで包み、直射日光の当たらない野外に3週間程度放置し、十分な低温に遭遇させます。 ハウス内に電熱線など加温装置を内部に設置した温床(伏せ込み床)に、覆土5cm 以上で根株を伏せ込み、十分に灌水を行います。数日間なじませた後、加温を開始するのが望ましいです。地温は、15 ~ 20℃で管理し、最低気温は5℃以上を確保してください。若茎の凍害防止のため、夜間はトンネル被覆などを行います。加温後2~3週間で萌芽が開始し、1年半株養成した場合は、2カ月前後の収穫が可能です。
バイトル
カネコ種苗株式会社
耐寒性強く、初期生育旺盛な極早生種 特性 ●初期生育旺盛な極早生種です。 ●品質は、頭部のしまり良く、濃緑でアントシアニンの発生も少なく、市場性が極めて高い品種です。 ●作型としては、萌芽の早さを生かした促成から、半促成、一般露地、抑制栽培まで広い適応性を持ちます。
シャワー
タキイ種苗株式会社
早生で多収! 形状と品質も良好! ■特長 ・生育が旺盛で株当たりの出芽数が多く、初期収量の多い早生の交配種。 ・頭部のバラケが遅く、しまりがよいので、高温期の栽培にも好適。 ・濃緑で滑らかな円筒状の若茎は、アントシアンの着色が少ない。 ・冷涼・中間・暖地に幅広く適応する。 ■栽培の要点 ・圃場は長期間使用するため、耕土が深く、排水がよい所を選ぶ。 ・高温下で乾燥の激しい夏季は、茎葉が過繁茂すると病害の原因となるので、茎葉を間引き、除草と薬剤散布を適宜行う。
メリーワシントン
タキイ種苗株式会社
グリーンでもホワイトでも! L級が次々とれる多収種! ■特長 ・栽培容易な早生種で、茎は太く、よくそろい、形状・先づまりともにすぐれる。 ・萌芽数は多く、収量性に富む。 ・グリーン収穫の場合、特に色や香りがよい。 ・ホワイト収穫にも適し、栽培の適応性は広い。 ■栽培の要点 ・圃場は保水・排水性のよい肥沃地を選ぶ。 ・10m2(3坪)当たりの栽植株数は、15株程度が適当。 ・盛夏季は収穫を中止し、株養成に努める。 ・収穫は、中間・暖地では2年目から行い、以後7〜8年間にわたり収穫が可能。冷涼地では3年目からで、以後10〜15年間、収穫ができる。
ハイデル
カネコ種苗株式会社
良質、多収、耐病性 三拍子揃った極早生種 特性 ●萌芽が極めて早く、早期より収穫できる極早生種です。 ●頭部のしまりが密で、若茎は濃緑で太く、そろいが良いです。
ウェルカム
株式会社サカタのタネ
早生、多収、そろい抜群の交配品種 ■特性 1.早生、多収の交配品種。草勢強く生育のそろいよく、つくりやすい。 2.若茎は頭部の締まりよく形がまとまり、緑色が濃く鮮やか。収穫物はM~2L中心でそろいよく、上物率が高い。 3.連作障害に比較的強く、秋まで茎葉の持ちがよく次年度の萌芽率も高い。 ■適応性 冷涼地の露地栽培のほか、一般地・暖地の雨よけハウス栽培や早期出荷を狙う伏せ込み栽培で特に能力を発揮します。 ■播種と育苗 (一般地ハウス栽培)2年目からの収穫を目指すには、2~3月にセルトレーを使い2~3粒ずつ播種します。培養土は「スーパーミックスA」などを使うとよいです。発芽適温は25~30℃で、発芽までに15~20日必要です。発芽のそろったところで必ず1本に間引きします。発芽後は地温20~25℃⇒15~20℃と生育に合わせて管理しポットへ移植します。灌水はポットの地表面が乾いたら、底まで水が染みる程度に行います。育苗中は肥料が切れないよう生育を見て追肥します。 ■定植準備 (一般地ハウス栽培)圃場は重粘土やれき質土を避けます。また水田では排水をよくして根圏の確保に努めます。定植後は改植まで土壌改良できないので、定植前に完熟堆肥の投入とpH調整、深耕など土づくりを行います。 施肥量は10aあたり成分量で窒素15kg、リン酸20kg、カリ15kgを目安とします。栽植本数は畝幅120~180cm、株間30~45cmの1条植えとし、抑草のためマルチを設置しておきます。 ■定植および定植後の管理 (一般地ハウス栽培)苗が根鉢を巻いてから定植します。定植は霜の心配がない時期に行い、苗の表面が5cm程度隠れるように覆土します。 ■1年目(定植年)の管理 株養成の良否が収量に大きく影響します。定植後、1カ月程度は株元中心に灌水し、活着を促進させます。その後はマルチ内に敷設した灌水チューブで灌水を行いますが、夏期(高温多日照時)には通路灌水も併用し、地下茎の拡大と新根の発生を促します。茎葉は晩秋黄変したら地際部で刈りとって圃場から持ち出し、残渣を残さないようにします。 ■2年目以降の管理(春芽収穫)(ハウス・露地) 春、萌芽前に堆肥を投入します。元肥の他、土づくり資材として「バイテクバイオエース®」を投入します。 追肥は3~9月に1カ月毎(7回)に分けて行います。春芽の収穫は1日に収穫できる本数が急に減った、太い若茎が減り細いものが増えた、若茎の曲がりや穂先の開きが増えたなど、株がバテはじめた症状が出てきたら打ち切ります。収穫打ち切り後、間隔を10~15cmあけて畝1mあたり10~15本立茎します。整枝は草丈60cm以下の擬葉を摘除し、主茎は150cmを目安に摘芯します。茎が柔らかいうちに摘除すると病気にかかりやすいため、擬葉が完全に展開しきった晴天時に行います。一度に整枝すると株が弱っている場合、ショックで生育が止まる場合があるので注意が必要です。 ■病害虫防除 連作圃場では立枯病や株腐病に注意が必要で、発生の恐れがある圃場は避けるか土壌消毒を行います。定植後は茎枯病、斑点病の予防が大切で、擬葉が展開してきたら定期的に防除します。
ハイパーウェルカム
株式会社サカタのタネ
収量性、上物率に優れ高品質な交配品種 ■特性 1. 「ウェルカム」に比べ、早生・多収の交配品種。 2. 草勢が強く、雄株率は 60 ~ 70%と高いため、生育のそろいがよく作りやすい。 3. 若茎は頭部の締まりがよく、形がまとまり、緑色が濃く鮮やか。茎は太くそろうため、上物率が高い。高温期でも穂が開きにくい。 4. 根から入るフザリウム菌やさび病に強い。秋まで茎葉の持ちがよく、次年度の萌芽率も高い。 5. 露地栽培はもちろん、特にハウス内の早期出荷で能力を発揮する。 ■適応性 露地栽培だけでなく、早期出荷を狙う促成、半促成、トンネル栽培、ハウス内の立茎栽培で特に能力を発揮します。などの幅広い作型で能力を発揮します。 ■播種・育苗管理 播種量は、定植する予定本数の 10~ 20% 多めにします。200 穴セルトレーを用いる場合は、茎葉が株当たり 2 本以上になった時点で 9cm 以上のポリポットに鉢上げします。128 穴セルトレーを用いる場合、ハウス栽培では、セル苗をそのまま定植できます。 露地栽培では、上記と同様のポリポットに鉢上げし、育苗後に定植するのが望ましいです。 発芽までは 25℃を目標に加温し、土が常に湿っている状態を保ちます。発芽後は、無加温ハウスで管理し、灌水はトレーやポットなどの表面が乾いたら、底から水がしみ出すまでしっかり行います。アスパラガスは、育苗期間が約 2 カ月と比較的長いため、液肥などを活用し、肥料を切らさないようにしてください。 ■1 年目(定植年)の管理 圃場は、アスパラガスを栽培したことがなく、茎葉の生育期間中、一日を通じて十分な日射量が確保できる場所を選びます。根が強い品種なので耕土が深く、肥沃 (ひよく) で排水性の高い圃場を選ぶことが大切です。十分な根域を確保するため、作土層が60cm以上となるようにします。 特に水田転換畑では、必ず明きょ・暗きょの設置、耕盤破砕、高畝などの排水対策を行います。しっかり心土破砕、深耘を行った上で、堆肥(未熟なものは避ける)を十分に施用してください。10a 当たり成分量で窒素15 ~ 25kg、リン酸10~20kg、カリ10~ 20kg 施用し、しっかり混和・耕耘 ( こううん ) します。phは 5.5 ~ 6.5程度に調整します。過剰な堆肥の施用は、病害や生理障害の発生を助長する場合もあるので控えます。 また、露地栽培では、水分保持・抑草のために黒もしくはグリーンのマルチフィルムを使用し、2 年目の萌芽開始時期までに除去するのが望ましいです。 ■2 年目以降の管理 収穫管理から施肥:定植の翌年から収穫が可能ですが、地下部をしっかり養成するため収穫期間は 2 週間を目安とします。同様の理由により、3 年目は4 週間、4年目は 6週間程度で収穫を打ち切るようにしてください。5年目以降、収穫期間を2カ月以上延ばすことも可能ですが、前年の株養成中の生育が十分でない場合は、早めに打ち切ります。 追肥は、10a当たり年間合計の成分量で、窒素15 ~ 20kg、リン酸15kg 程度、カリ15kg 程度を萌芽前と春芽の収穫終了後に分けて畝上に施用します。 誘引から年内の管理:支柱は、高さ1.5m以上の十分に強度がある鋼管などを用い、畝の両側に1.5 ~ 3m間隔で設置します。誘引はフラワーネット、ハ ウスバンドなどを用います。1 段目は 50 ~ 80cm、2 段目は 1 ~ 1.2m の高さに設置します。茎葉がハウスの内側に触れるようであれば、適宜、摘芯してください。1 年目と同様、茎葉が完全に黄化し、枯れ上がってきた段階で地際部から刈り取り、圃場外に持ち出します。 ■収穫栽培方法別の管理のポイント ※立茎…萌芽してきた茎を収穫せずにそのまま伸ばすこと 春芽の収穫から立茎:定植 2 年目で 40 日程度、3 年目以降で 50 ~ 60 日を目安に打ち切ります。立茎は、春芽収穫を打ち切る前に、10mm 程度の若茎が確保でき、収量がピーク時の50%以下で、頭部が開く・曲がりが増えるなど、若茎の品質が低下する時期に始めます。 立茎する茎は、L サイズ ( 茎径 10 ~ 14mm) で生育良好、頭部の締まりがよく、割れ・曲がり・帯化などがないものを選びます。立茎方法には 2 つの方法があります。1 つは、短期間に必要な本数を確保し、早めに夏芽収穫を開始する「一斉立茎」です。もう一つは、1週間に 1 本の目安で順次立茎し、立茎開始から終了まで1カ月程度かける「順次立茎(追加立茎)」があります。後者の方が、時間をかけてよい茎を選べるので有利です。 夏芽収穫期の追肥:10a当たり成分量で窒素2 ~ 3kg、カリ2 ~ 3kgを7~10日間隔で施用してください。特に高温期は、土壌の水分不足や大きな増減が、若茎の品質や収量の低下につながります。少量多回数の灌水を行い、畝内部の水分状態を良好に保つようにしましょう。 夏芽収穫後の立茎:夏芽収穫の後半、茎葉の繁茂が不十分な場合は、追加立茎を試みます。立茎する茎はそれぞれ10cm 程度離れるよう均等に配置し、畝の外側には立茎しないようにします。立茎本数は、1株当たり3 ~ 4 本、畝1m 当たり10 ~ 12本程度を目安とします。 ■高冷地・冷涼地における伏せ込み栽培 2月中旬から3月上旬に播種し、6月中旬までに露地に定植します。その際、十分な株養成期間を確保することが重要です。1年養成の場合は、露地春どり栽培の基肥施用量と同等にします。1年半株養成の場合は、2年目の萌芽開始前に、10a当たり窒素、リン酸、カリをそれぞれ成分量で10kg 追肥してください。 降雪前に、できるだけ貯蔵根を切断することなく根株を堀り取ります。堀り取った根株は、乾燥させないようブルーシートなどで包み、直射日光の当たらない野外に3週間程度放置し、十分な低温に遭遇させます。 ハウス内に電熱線など加温装置を内部に設置した温床(伏せ込み床)に、覆土5cm 以上で根株を伏せ込み、十分に灌水を行います。数日間なじませた後、加温を開始するのが望ましいです。地温は、15 ~ 20℃で管理し、最低気温は5℃以上を確保してください。若茎の凍害防止のため、夜間はトンネル被覆などを行います。加温後2~3週間で萌芽が開始し、1年半株養成した場合は、2カ月前後の収穫が可能です。
バイトル
カネコ種苗株式会社
耐寒性強く、初期生育旺盛な極早生種 特性 ●初期生育旺盛な極早生種です。 ●品質は、頭部のしまり良く、濃緑でアントシアニンの発生も少なく、市場性が極めて高い品種です。 ●作型としては、萌芽の早さを生かした促成から、半促成、一般露地、抑制栽培まで広い適応性を持ちます。
シャワー
タキイ種苗株式会社
早生で多収! 形状と品質も良好! ■特長 ・生育が旺盛で株当たりの出芽数が多く、初期収量の多い早生の交配種。 ・頭部のバラケが遅く、しまりがよいので、高温期の栽培にも好適。 ・濃緑で滑らかな円筒状の若茎は、アントシアンの着色が少ない。 ・冷涼・中間・暖地に幅広く適応する。 ■栽培の要点 ・圃場は長期間使用するため、耕土が深く、排水がよい所を選ぶ。 ・高温下で乾燥の激しい夏季は、茎葉が過繁茂すると病害の原因となるので、茎葉を間引き、除草と薬剤散布を適宜行う。
メリーワシントン
タキイ種苗株式会社
グリーンでもホワイトでも! L級が次々とれる多収種! ■特長 ・栽培容易な早生種で、茎は太く、よくそろい、形状・先づまりともにすぐれる。 ・萌芽数は多く、収量性に富む。 ・グリーン収穫の場合、特に色や香りがよい。 ・ホワイト収穫にも適し、栽培の適応性は広い。 ■栽培の要点 ・圃場は保水・排水性のよい肥沃地を選ぶ。 ・10m2(3坪)当たりの栽植株数は、15株程度が適当。 ・盛夏季は収穫を中止し、株養成に努める。 ・収穫は、中間・暖地では2年目から行い、以後7〜8年間にわたり収穫が可能。冷涼地では3年目からで、以後10〜15年間、収穫ができる。